0:00-9:00 12室掃除

今日は先輩Hさんと先輩Sさんとの勤務。私の分析によると2人とも負けず嫌いでプライドが高いので、衝突する事が多いようだ。私自身はプライドという言葉とは無縁なので、この先も衝突する事はないだろう。

明日は日曜なので、殆どは宿泊のお客さんだ。午前3時頃、お客さんの入れ替わりが落ちついて満室になると、朝までかなり暇になる。

1組だけ残っていた休憩のお客さんが午前3時半に帰った。早速部屋へ掃除に行くと、ベッドの枕元にメッセージカードが置いてあった。ベッドの枕元に、その部屋で部屋係だった人の名刺を置く事になっている。表側は”私が責任を持って掃除しました。○○(名前)”と係員名が書かれ、裏はお客さんにご意見ご希望を書いて貰う為のメッセージカードになっている。

大抵は名刺になったまま手つかずで置かれているが、たまに裏にメッセージを書いて帰る人がいて、その殆どは苦情だそうだ。それで一同ひるんでしまった。

恐る恐るメッセージカードを見ると「汚してすまん」と書いてあった。部屋を見渡すとかなり綺麗だった。テーブルの上も風呂場も洗面所もトイレも、特に汚れてはいなかった。ベッドにも綺麗にカバーがかけられていて、ん?お客さんがわざわざベッドカバーまで掛けて帰るのは”何か”を隠す為だと、9月18日に学習した私だ。

迂闊にベッドカバーを剥がすのは危険だと判断したが、ベッドの布団を剥がす係は私ではなくて、先輩Hさんだった。

意を決して先輩Hさんがベッドカバーと掛け布団を一緒に剥がした。すると9月18日と同様にシーツの上にバスタオルやバスローブが掛けられていた。一瞬にしてあの日の恐怖が蘇った。私はリネン類をまとめる係だったので、このバスタオルやバスローブを回収しないと仕事にならない為、固唾を呑んで先輩Hさんを見守っていた。

先輩Hさん「ちょっとー。なんか怖いよねー。何か臭う?」

みかやん。「異臭は漂ってないので大丈夫だと思うんですが。。」

先輩Hさん「本当?みかやんの鼻、信じるよ!」

みかやん。「でも最近、風邪ぎみで鼻が利かないんですよね」

先輩Hさん「いや!信じるよ!じゃあ行くね!」

と、先輩Hさんがシーツの上のリネン類をまとめて剥がすと、直径5cm程の生理の血のシミが2つ付いていた。それだけだった。先輩Hさんは「えっ?これだけなの?」とベッドの横に座り込んでしまった。とんだロスタイムになったので、速やかに各自の仕事に戻った。

控え室に戻ると。

先輩Sさん「大げさなお客さんやわ。驚かさんといてや〜」

先輩Hさん「義理堅いって言うか、いいお客さんじゃないの」

先輩Sさん「でもウチら最悪の事態を想像したやん」

先輩Hさん「心の準備をさせて貰って良かったけど?」

先輩Sさん「ほんでもHさん、かなりビビッてたんちゃうん?」

先輩Hさん「私はそんな、別に怖くなんかなかったわよ」

先輩Sさん「後輩の前では毅然とした態度でいて貰わんとなぁ」

先輩Hさん「あら?私が不甲斐ない態度だったって言うの?」

先輩Sさん「そこまでは言わんけど。。。」

先輩Hさん「私はSさんみたいにみかやんにやれ!とは言わないわ」

先輩Sさん「ウチはみかやんの勉強の為にと思うとるんや」

先輩Hさん「そんなの私に言わせたら単なる傲慢と怠慢だわよ」

先輩Hさん「前にも言ったけどSさんは先輩風、吹かせ過ぎ!」

久々に控え室でもの凄い火花が散った。怖くて会話に入れなかった。三人で押し黙ったまま次の部屋の掃除へ向かった。次の部屋では私がベッドを剥がしたりする部屋係だった。

先輩Hさん「ベッドは私が剥がすから、みかやんはテーブル片づけて」

先輩Sさん「テーブルはウチやるから、みかやんはベッドの枕元やって」

先輩Hさん「ベッドの枕元は今終わったからいいよ」

先輩Sさん「みかやん、カラオケセットも直しておいたで」

先輩Hさん「それじゃ私、洗面とトイレをやらせて貰うわ」

先輩Sさん「ほなウチ、お風呂行くわ」

私に悪いと思ったのか?私を味方に付けようとしているのか?2人して寄ってたかって私の仕事をして、先輩達がいなくなった部屋に一人残され、殆ど私の仕事は終わっていた。なんだかよくわからないが、やっぱりこの三人勤務はイヤだ。

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