先日、Nさんに「正月三が日の夜中に歩いでるなんて、ろぐなもんでないよ。こごさ来る途中に人さ会ったら、ひったぐりか痴漢だど思って用心しなさいや。大金なんて持って歩がれないよ」と言われていたので、地下鉄代200円と予備の千円しか持たずに家を出た。ボーっと地下鉄に乗っていると「次は大谷地。大谷地です。降り口は。。。」というアナウンスが聞こえた。マジっすか?

間違って逆方向行きの地下鉄に乗ってしまった。慌てて地下鉄を降りたが、逆のホームへ渡って次の地下鉄を待つような時間の余裕がなかった。駅の外へ出てタクシーに飛び乗った。千円しか持っていないのにタクシーは深夜割増の時間になっているので、メーターがカチカチ上がる。ドキドキしながらタクシーのメーターを見ていて900円を越えた所で降りた。ホテルQの最寄り駅のかなり手前だった。

吹雪の中をホテルQ目指してひた走った。

0:00-9:00 12部屋掃除

今日はHさんとNさんとの勤務。ギリギリの時間に大汗かいて飛び込んだ私を見て驚いた。

Hさん「どうしたの?みかやん。そんなに息を切らして」

Nさん「痴漢にでも遭ったのがい?なしたのー?」

かくかくしかじかと説明して笑われた。

笑われた事など、どーでもいいが気になったのは、タクシー代で所持金を使い果たしたのと、時間がなかったのとで、午前三時のおやつや飲み物を買えなかった事だ。飲み物は年末で退職したA班の人の置きみやげがあったので、それを飲む事にしたが、問題は食べ物だ。ホテルQの最寄りの地下鉄駅から遙か離れた所から走ったので、既に空腹だったし、出勤だけで今日のエネルギーを使い果たした気がしていた。

水を飲みながら空腹を紛らわせて仕事をした。実に貧乏臭い話だ。いよいよ午前3時過ぎになり掃除を終えて控え室へ戻った。そこへI氏が大きな箱を抱えてやってきた。それはI氏が働いている総菜工場の、おせち料理セット4人前定価3500円の品だった。

I氏「貰い物ですけど、お正月なんでみんなで食べましょう」

I氏に後光が差して見えた。4人でオードブルをいただいた。普段は自分では作れない、煮物や黒豆、たらこあえなどが入っていて、感激しながら食べていた。Nさんが「あっ!わち忘れるどごだった」と言って席を立ち、手に大きなおにぎりを持って戻ってきた。

Nさん「はい。I氏。おにぎり作ってきたよ」

I氏「えええっ。私にですか?」

Nさん「コンビニの弁当やおにぎり以外の米ば食べたいんだべさ」

I氏「ありがとうございます。早速頂きます」

和やかな雰囲気に包まれた。幸いな事に私達がオードブルを食べ終わって、まったりとするまで部屋も空かなかった。今日は午前三時のおやつも持たないまま出勤したが、I氏からのオードブルにありつけて助かった。いずれは私も今の昼の仕事を辞めて、I氏が働いている某総菜工場で働くつもりだ。それにしてもオードブルは美味すぎた。なんとしても昼の仕事を辞めて総菜工場で働こうと思った。

今年の仕事始めだと言うのに、地下鉄を乗り間違えたりして焦ったが、いい仕事始めになった。

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