0:00-9:00 6部屋掃除
今日はNさんとOくんとの勤務。最近は月曜の朝にラブホから出勤するお客さんが多いようで、今回も満室になったらすっかり暇だった。多少お客さんが入れ替わった後は朝までまったりと過ごす事になる。I氏と世間話をして盛り上がるか、NさんのI氏への内助の功攻撃でI氏の仕事を手伝って忙しくなるか、どっちかだ。

早速、暇になって控え室にI氏がやってきた。話題は最近の爺さん&婆さんの様子だ。婆さんは相変わらず滝のような汗をかきながらも、懸命に頑張っているそうだが、爺さんの方はことごとく婆さんの足を引っ張っているらしい。

まず、爺さんは自分のスリッパを覚えられないそうだ。ホテルQの従業員は全員、持参のスリッパか健康サンダルを履いて掃除へ向かい、部屋の入口でスリッパを脱いで部屋に入る。爺さんが覚えたてのハギをしに部屋へ入ると、爺さんのハギが遅いのでメイク部隊がハギ中に部屋へ入る。爺さんがハギを終えて部屋を出ようとすると入口には、爺さんのスリッパとA班の人の3〜4人分のスリッパが並んでいる。爺さんは毎回、自分のスリッパを忘れて他人のスリッパを履いてフロントへ戻るそうだ。A班の若い女性には気持ち悪がられている。

次に、爺さんの電話応対は最悪だそうだ。前回、Nさんに「部屋数は?」と聞かれ「いっ?お泊まりでふか?」と答えたように、歯がないうえに耳も遠いそうだ。お客さんに休憩から泊まりになる場合の料金を尋ねられても、ちっとも要領を得ないそうで、結局は「しみましぇんが内線1番にかけて下しゃい。メイクの人が出るので聞いてみてくだしゃい」と答えるそうだ。フロントK子に至急、入れ歯を作るよう命じられた。

そして、爺さんはフロントのパソコン操作はおろか、部屋の入口でのリモコン操作もままならないそうだ。部屋にハギで入る時はハギボタン、掃除で入る時は作業ボタンを押すといいだけなのに、爺さんがハギに入ると何故か、お客さんが入退室を繰り返した事になって、精算をしないで帰ったお客さんが大勢いたような状態になるそうだ。後できちんと操作を解除しないと、精算金額と金庫の金額が合わなくて大変な事になるらしい。

更に、爺さんは血を見るのが苦手らしく、ハギの時はベッドのカバーやシーツ類を全て剥がしておかなければならないのに、血まみれのシーツの時はハギをしないで、血のシーツの上にそっと布団を掛けて帰っているそうだ。血の加減によっては掛け布団カバーや布団にも血が付いてしまう事があって、A班B班のメイクの人達から苦情がきているそうだ。

しかし、そんな爺さんでも1つだけまともに出来る仕事があるそうだ。お客さんが来たらフロントの人は車のナンバーを確認しに外へ出る。ホテルKでも車番確認だけはしていたそうで、車が入ると爺さんは急に生き生きとして、素早く車番確認へ走る。だが、本人は走っているつもりでも他人からはノヘノヘと歩いているようにしか見えないそうだ。1台の車番を確認する度、ゼイゼイと肩で息をしているらしい。

Oくん「そんな状態なら、1人でフロントなんか無理じゃないすか」
Nさん「お客さんにすったら事、言ってだら苦情になるべさ」
みかやん「厳しいんじゃないですかねぇ」

I氏「ところがですね。婆さんの働きぶりに免じて、爺さん婆さんは揃ってホテルWへ行く事になりました。全10室の小さなホテルで、客が2回転するような事もない暇な所なんですよ。ホテルの庭園の掃除をしたり池の鯉にエサをやったり、老夫婦がのんびり過ごせるそうですよ。立派な社宅もあるそうだし、あそこならホテルKの時のように婆さんと協力して仕事ができます。うちの会社もいい所あるなぁって、ちょっと感動しましたよ」

一時はどうなる事やら〜と思った爺さん&婆さんだが、新天地でも二人仲良く頑張って欲しい。

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