0:00-9:00 22部屋掃除
今日はNさんとトドとの勤務。昨日の打ち合わせで、HさんがホテルKへ異動になった事をNさんやトドが知ってしまったら、早速凶悪タッグを組む事が予想されるので、Hさんの異動の件は口止めされていた。相変わらずNさんは積極的にトドに話しかけていた。私が風呂係の時は聞こえないと思ってNさんとトドは普通に話しているのに、私が部屋係になるとトドはNさんに敬語で話をしている。トドは私に対しても敬語を使う。何を企んでいるか知らないが、いやらしい奴らだ。

1部屋目へ掃除に入ると、酸っぱい臭いがした。ベッドには丁寧にベッドカバーが掛けられている。絶対に怪しい状態だ。部屋係のトドがベッドを剥がすのを、私はゴミをまとめながら横目で見ていた。やがてトドが「うわぁゲロや」と叫んだ。案の定ベッドのシーツはゲロまみれになっていたので、トドは渋々汚物処理をしていた。

不思議なくらい1部屋目でのアクシデントが後々まで尾を引く。よって今日、トドはゲロ日だ。案の定、次に洗面係になった時、洗面台がゲロで詰まっていた。「またゲロや」と嘆くトドをNさんが手伝っていた。どんどんNさんはトドに加担して行くようだ。

I氏に呼ばれて私は1人でフロントへ行った。
I氏「どうですか?トドとNさんは?」
みかやん「トドは今日、ゲロ日ですよ。ずっとゲロに見舞われてます。それをNさんが手伝って処理してますよ。私に隠れて2人でコソコソやっているので、とても感じが悪いです」

I氏「やはりそうですか。色々考えたんですが、どうも諸悪の根元はNさんじゃないかと思うんですよ。思い出してみて下さい。トドとNさんはあんなに仲が良かったのに、トドがホテルQへ異動とわかったら、Nさんは早速Hさん側に付きました。トド問題も最初に言い出したのはNさんですよ。あれほどトドの事を悪く言って、私達を焚き付けました。私達の前であんなにもトドに酷い仕打ちをしたのに、Hさんがいなくなったらまた今度はトド側に付こうとしています」

みかやん「そう言われるとそうですね」

I氏「形勢が有利な方に付くんですよ。普通にみんなで仲良くしていればいいのに、上下関係をきっちりつけたいんでしょうね。上になる方に付こうとするんです。私なりにNさんとトドが上に立てない秘策を考えました。それもみかやんやOくんの協力無しには考えられない事なので、今後は残された私とOくんとみかやんとで、新しい開かれたD班を作りますよ」

みかやん「ハイリスクじゃないんですか?怖いですよ」

I氏「明日早速、Nさんに提案してみます。大丈夫ですよ。私もOくんもいますから。ぶっちゃけた話、Nのババァは何か勘違いして変に色気づいて、日に日に化粧が濃くなって今や妖怪じゃないですか!トドがすっかりおとなしくなって、Hさんがいなくなった今、あの妖怪ババアが天下を取ろうとしてるんですよ。絶対にそんな事はさせませんからね!俺が相手にしないと機嫌が悪いだなんて、とんでもない話ですよ」

みかやん「I氏に冷たくされたら本当に機嫌が悪いんですよ」

I氏「いいトシのババァがそんな事で不機嫌になって、若い人達に当たり散らすなんて馬鹿げてる。みかやんやOくんが辛い目に遭わないように、あの化け物の機嫌をとってたけどもう我慢も限界さ」

みかやん「そんな。化け物だなんて。気の毒です」

I氏「明日からは私とOくんとみかやんの3人で、妖怪退治を始めますよ。私達が変わらなければ何も変わりません。そんな気弱な事じゃ困ります。いろんな意味でみかやんにはしっかりして貰わないと困るんですよ」

みかやん「わかりました。明日からは私も開き直りますね」

部屋が空いたので掃除へ向かった。トドはトイレ掃除でまたもゲロに見舞われていた。Nさんと2人でゲロ処理をしていた。掃除の様子を見に来たI氏が「化け物どもにゲロ。ピッタリですね。ははは」と私の耳元で笑っていた。I氏の本心を知って驚いた。明日は何が起こるのだろう。

朝になって、フロントK子がHさんの異動を発表した。Nさんがニヤリッとしたのを私もI氏も見逃さなかった。Nさんの本心も見えた気がした。

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