※お陰様で70000アクセス達成。皆様のお陰です。ありがとうございます。

※佳さん、ホテルQでも朝のA班の年配の方々は日の丸部屋の事を「赤」と言っています。それとホテルQでも、シーツ,掛け布団カバー,枕カバー,足マット,小タオル,大タオル,ローブの籠を「セット」と呼んでいます。「Oくん、リネン室でセット作ってて」等と言います。

※もぐさん、5月6日は休みを取ります♪

0:00-9:00. 15部屋掃除
今日はOくんとYくんとの勤務。今日はYくんのささやかな願い「お客さんを観察したい」と言う事を叶えてあげる事にした。

モニターを見ていて、お客さんが精算を始めて退室する迄に、私達は通路のカーテンに身を隠してスタンバイする。お客さんが玄関から出ていく姿をこっそり覗いていて、お客さんが玄関から出たら、通路に出て空いた客室へと走る。いつもは私やOくんがお客さんを見ていて、お客さんの姿が消えしだい「行くよ!」とか「ゴー!」と言って出発するが、今日はその係をYくんにお願いした。

特に年功序列でもないし誰がやってもいい事だが、新人は一番後ろから着いてくる事が多いので、Yくんがお客さんを見る事は滅多になかった。今日はYくんの「行きましょう!」と言うかけ声で部屋へ行く事にした。Yくんはとても嬉しそうだった。

Yくんはカーテンの陰から帰るお客さんを覗いていて、「ゲッ。ヨボヨボのお爺さんと年配の女性ですよ。あんな真っ直ぐ歩けないようなお爺ちゃんが、こんな所に来て大丈夫なんすかね」とか「あぁ。まさに美女と野獣。あんな可愛い女の子があんなオヤジと」とか「うわぁ。俺の友達にソックリ。ビックリしたぁ」と、お客さんに聞こえないようにヒソヒソと話すが大はしゃぎだった。

Yくんの「行きますよ!」と言うかけ声でカーテンの陰から通路に出て歩き始めた。通路の中央にフロントと玄関がある。そこを通り過ぎようとした時、玄関からお客さんが入って来たので慌てて引き返して、空き部屋の入口前に隠れたが、お客さんにはしっかりその姿を見られていた。お客さんが隠れている私達の方へどんどん歩いてくる。年配の女性と年配の男性で、女性の方が先にたって歩いていた。

女性はまっすぐに私達の方へ向かってきた。

女性客「あなた達、従業員さんなの?」
Yくん「はい。ベッドメイク係です」
女性客「あなた、お年はいくつ」
Yくん「今22才です。6月で23才になります」

女性客「こういう所でうちの娘や息子くらいの若い子達が働いているなんて思わなかったわ。今日はこの3人だけでお仕事なの?」

Yくん「はい。今日は僕達3人です」

女性客「彼と待ち合わせをしてココへ来たから、お互いに沢山、飲み物や食べ物を買い込んで来たのよ。食べ切れないと思うから、3人分残して帰るわね。汚くしないで残して帰るからイヤじゃなかったら食べてね」

Yくん「決してイヤではありません。有り難い事です」

女性客「身体を動かすとお腹が空くでしょう?何か残して帰るから楽しみにしていてね」

Yくん「ありがとうございます。ご馳走になります」

女性客「じゃ私達、223号室に入るから」
Yくん「はい。ごゆっくりどうぞ」

Yくんはかつてウエイターやピザ屋さんで接客をしていた。若者らしく歯切れの良い清々しい受け答えをしていて、聞いていて気持ちよかった。年配の女性もYくんの事が気に入ったようだった。223号室が空くのが楽しみになった。午前4時半に223号室が空いたので掃除に行った。

使ったタオル類はたたまれて、ゴミも瓶缶類と普通のゴミに分けられていて、とても綺麗に使って帰ってくれていた。テーブルの上に、ウーロン茶,缶コーヒー,そば茶と焼鳥,ポテトチップスがあって、メモに「上の人には内緒よ。冷蔵庫に太巻あります。可愛い従業員さん達へ差し入れです。3人で喧嘩しないで食べて」と書かれていた。

Oくん「腹も減ったし早く戻って食べよう」
みかやん「いや〜。いいお客さんだね〜」
Oくん「Yくんの印象が良かったんだろうね」
みかやん「Yくんに感謝しながら食べようね」
Yくん「そんな。俺は普通っすよ」

飲み物1本と焼鳥2本とずわいがにの太巻き2切れを各自に配給した。焼鳥もずわいがにの太巻きも激美味だった。運良く午前5時から1時間ほど部屋が空かなかったので、充分に堪能できた。幸せなひとときだった。3人とも「今日は休みじゃなくて良かった」と思った。

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