0:00-9:00. 15部屋掃除
今日はOくんとトドとの勤務。今日は我がD班に新人が来る予定だった。その新人さんは常務とYが面接をして採用した人なので、なんとなくイヤな予感はしていたが、時間になっても現れないので先に出勤の打刻をしにフロントへ行った。

Y「新人さんは風邪で休むんだってさ。普通は出勤の初日には休まないよね。アテにできないよ」

トド「自分で選んだ人を”アテに出来ない”って何事や?冗談なら今すぐ”冗談や”言うてや。無責任にそんな人を送り込まれたら誰が困るねん!失礼や!何考えとんねん」

Y「・・・・・・」

一触即発の空気に耐えきれず「じゃ、宜しくお願いしまーす」と言って控え室へ逃げた。いつもよりかなり早くI氏が出勤してきた。

I氏「おはようございます。あれ?新人さんは?」
Oくん「来ませんよ。またバックレたんじゃないすか」

I氏「フロントK子が”ビックリするような美人”と言ってたので楽しみにして来たんですよ。うへへ」

みかやん「うへへ。だなんてはしたない。エロオヤジ丸出しです」
トド「顔で選ぶからこんな事になるんや!馬鹿男どもが」
I氏「あれれ?皆さんなんかお冠ですね」
Oくん「あのハゲYに聞いてくださいっ」

すっかりやる気を無くして掃除をした。三人とも負のエネルギーで満タンになってしまっていた。ヤバイ。こんな時こそトドが汚物を呼び寄せてしまう。自分だけでも明るく元気に振る舞おうと思ったが既に遅かった。

トド「うわっ。ゲロや!床にもこぼれてるで〜。最悪や」
Oくん「おええっ。絨毯がヤバイよ」

ベッドを見ると、ゲロが撒き散らされて大きなシミになっていて、絨毯の上には焼く前のお好み焼きのような物が乗っていた。私は「じゃ、お風呂なので宜しく〜」と言って速やかに風呂へ逃げた。幸い浴室にはゲロ臭も無く、ゲロを吐いた方じゃない人がシャワーを浴びたようだった。トイレからOくんの嘆きが聞こえた。

Oくん「お願いだからゲロは流して帰ってくれよ」

更にトドが「この絨毯どないしよ」等と言ってるのが聞こえてきて、「マズイ。今、風呂を出たらゲロ処理を手伝わされるぞ」と、私の風呂掃除はとっくに終わったが、恐ろしくて風呂から出られなくなった。頃合いを見計らって風呂から出る事にした。Oくんも私と同じように思ったのか暫くトイレから出てこなかった。

みかやん「いや〜。ごめんね。風呂の壁も天井もベチャベチャで時間かかっちゃったよ」

Oくん「俺も、洗面はドロドロだったし、トイレにはゲロが残ってて手間取ったよ」

トド「絨毯のゲロな。めぼしい道具もあらへんし、思い切って手にビニールをはめて集めてゴミ袋へ入れたんや。臭うしな息を止めてやったからしんどかったで。なんや手にゲロの感触が残ってさぶいわ。除菌で拭いて消臭スプレーもかけたけど、臭うかもわからんから臭い嗅いでみてや。ウチは鼻が麻痺してもうた」

みかやん「あ、あたしは風邪で珍しく鼻が利かないんだ。いつもだったら部屋へ入る前とか部屋へ入ったとたんに”ゲロ臭い”と言って騒ぐでしょ」

Oくん「俺かい?わかりましたよ。こんな時はいつも俺なんだから。。。先にゲロを見てしまってるから、どうしてもゲロ臭く感じてしまうよ」

みかやん「だめだね。I氏に言ってオゾン消臭して貰おう。一見綺麗だからってこんな部屋を売れないよね」

トドとI氏が部屋に残ってオゾンマシンの準備を始めた。これで6時間後には綺麗さっぱりだ。

Oくん「風呂の壁を叩く音は聞こえなかったよ。本当はトドを手伝うのがイヤで隠れてたでしょ?」

みかやん「なんだバレてた?Oちゃんだってトイレで息を潜めてたでしょ」

Oくん「俺もバレてたか。でもさすがにトドは汚物のプロだよね。ビニールをはめたくらいで手でなんか作業できないよ普通は」

みかやん「なんたってトドは、D班の汚物専属だからね。あたしなんかまだまだ無理っ」

Oくん「イヤな気分で部屋に入ると、こんな事態になっててもっと酷い気分になるよね」

みかやん「本当にその通りだよ。トドがいない日はいつも笑っていなきゃね」

イライラしていたり、ムカついていたりしながら掃除へ行くと、とんでもない目に遭う事が多い。そんな時でも我が班の汚物担当トドがいると、とても頼もしい。

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