ラブホ奮戦記271日目:不届き親子
2003年9月4日0:00-6:00 13部屋掃除
今日はOくんとの勤務。出勤してモニターを見ると空き部屋が目立っていて、C班は全員0時上がりをしたので早速控え室で弁当タイムにした。Oくんも私も夕飯を食べずに出勤して、暇を見て私は夫作の弁当を、Oくんはコンビニ弁当を食べる。いつもは午前3時過ぎに食べる弁当を早々に食べていると、続々お客さんが入室してアッという間に満室に近い状態になった。
Oくん「満室になりそうだよ。俺ら2人しかいない時に限ってこうだよね」
みかやん「明日は日曜でも祝祭日でもないのに何でこんなにお客さんが来るんだろ」
弁当を食べ終わって、Oくんが煙草に火をつけたとたんに1部屋目が空いた。掃除中にもどんどん部屋が空き、午前1時にFちゃんが出勤してきた頃には掃除待ちの部屋が5部屋あった。
Fちゃん「ダサ坊の奴、またC班を全員0時であがらせやがって。読みが甘いんだよな」
みかやん「ダサ坊のせいじゃないよ。出勤した時、5部屋しか埋まってなくて誰もが今日は暇だと思ったもん」
Fちゃん「まっ、休み休みでいいからな」
早めに弁当を食べて元気だったので、7部屋連続掃除をして午前3時に控え室へ戻った。Oくんは出動前に火をつけてすぐに消した煙草に再度火をつけた。
みかやん「ああっ!い、行かなきゃ!」
Oくん「またかい?煙草1本くらい吸わせてよ」
みかやん「そうじゃなくて、アレ、アレっ」
Oくんにモニターを見るように促した。206号室が先日見たばかり(8月28日の日記)の”非”と表示されていたので、慌てていつもの場所にスタンバイすると、フロントからFちゃんが出てきて私達に”そこで待機していろ”と言うような合図をしたので、その場で隠れていた。
206号室から30代半ばの男が1人で出て来て、キョロキョロしながら玄関の方へ向かった。すかさずFちゃんが男性に近寄り「お客様、まだお代を頂いてないように思いますが」と声をかけた。男は驚いたように振り返り「えっ?はあっ?」と惚けたが、暫しの沈黙の後、場の空気を察したのか観念したのか、すごすごと財布から1万円札を出し「これでいいんだろっ!」と、捨て台詞を残して玄関から出て行った。
Fちゃん「たまげたな。今の男、こないだのオヤジと同じ顔だぞ!しかも”えっ?”とか”はあっ?”とか、惚け方まで全く同じだったぞ。あいつ、こないだの不届きオヤジのせがれだ!間違いない」
みかやん「ええっ!じゃあ不届き親子?」
Oくん「”父さんはあのラブホで恥をかかされた。お前が行って仕返しをして来い!”。”父さんの仇は俺がとるぜ”みたいなノリかい?」
Fちゃん「多分そうだろ。電話で”女が先に帰るから鍵を開けろ”って言ってきたんだ。で、女は室蘭ナンバーの車で先に帰ったんだ。女が帰る時に精算してないんだから、残った男が金を払うのが当たり前だろ。何が”えっ?はあっ?”だ」
みかやん「じゃあ、最初からお金を踏み倒すつもりで、女を先に帰したの?」
Fちゃん「いつもは室蘭辺りのうらぶれたラブホテルを荒らしてたんだろ。多分、女もグルだ。きっとその辺で男を待ってたんじゃないか」
Oくん「はああ。室蘭くんだりから出てきてセコイ真似して、結局は金払って。馬鹿丸出しだよ」
みかやん「モニターに”非”って出ると焦るね。通路へ出たら非常灯が点滅してるのを初めて見て緊張したよ〜」
Oくん「さすがにああなると緊張するね。部屋に入っててモニターに”非”って出たら、取り敢えず通路に出りゃいいんだね」
Fちゃん「そうだな。しかしまぁあの親子も根っからのワルじゃないな。居直るわけでもなく結局は金を払うんだからな。こそ泥も向上心で強盗になると言うし、奴らも向上心で田舎から都会に出ようと思ったんじゃないのか。そもそも人の良い田舎者に大それた事なんか出来ないもんだ」
みかやん「そうゆうのを向上心と言って欲しくないね。ところで、さっきの男にお釣り返したの?」
Fちゃん「渡してないぞ。あの時点で”お釣りを渡しますので少々お待ちを”なんて言うのも野暮だし、相手もバツが悪いだろ。奴も1万円札を俺に渡して逃げるように帰ってったからな」
Oくん「本当はお釣り渡すの忘れたんじゃないの?」
Fちゃん「まあな。そうとも言う」
一同「あはははは」
何度も言うが、悪い事は出来ないようになっている。お楽しみの後は、ちゃんとお楽しみの代金を払って欲しいものだ。
今日はOくんとの勤務。出勤してモニターを見ると空き部屋が目立っていて、C班は全員0時上がりをしたので早速控え室で弁当タイムにした。Oくんも私も夕飯を食べずに出勤して、暇を見て私は夫作の弁当を、Oくんはコンビニ弁当を食べる。いつもは午前3時過ぎに食べる弁当を早々に食べていると、続々お客さんが入室してアッという間に満室に近い状態になった。
Oくん「満室になりそうだよ。俺ら2人しかいない時に限ってこうだよね」
みかやん「明日は日曜でも祝祭日でもないのに何でこんなにお客さんが来るんだろ」
弁当を食べ終わって、Oくんが煙草に火をつけたとたんに1部屋目が空いた。掃除中にもどんどん部屋が空き、午前1時にFちゃんが出勤してきた頃には掃除待ちの部屋が5部屋あった。
Fちゃん「ダサ坊の奴、またC班を全員0時であがらせやがって。読みが甘いんだよな」
みかやん「ダサ坊のせいじゃないよ。出勤した時、5部屋しか埋まってなくて誰もが今日は暇だと思ったもん」
Fちゃん「まっ、休み休みでいいからな」
早めに弁当を食べて元気だったので、7部屋連続掃除をして午前3時に控え室へ戻った。Oくんは出動前に火をつけてすぐに消した煙草に再度火をつけた。
みかやん「ああっ!い、行かなきゃ!」
Oくん「またかい?煙草1本くらい吸わせてよ」
みかやん「そうじゃなくて、アレ、アレっ」
Oくんにモニターを見るように促した。206号室が先日見たばかり(8月28日の日記)の”非”と表示されていたので、慌てていつもの場所にスタンバイすると、フロントからFちゃんが出てきて私達に”そこで待機していろ”と言うような合図をしたので、その場で隠れていた。
206号室から30代半ばの男が1人で出て来て、キョロキョロしながら玄関の方へ向かった。すかさずFちゃんが男性に近寄り「お客様、まだお代を頂いてないように思いますが」と声をかけた。男は驚いたように振り返り「えっ?はあっ?」と惚けたが、暫しの沈黙の後、場の空気を察したのか観念したのか、すごすごと財布から1万円札を出し「これでいいんだろっ!」と、捨て台詞を残して玄関から出て行った。
Fちゃん「たまげたな。今の男、こないだのオヤジと同じ顔だぞ!しかも”えっ?”とか”はあっ?”とか、惚け方まで全く同じだったぞ。あいつ、こないだの不届きオヤジのせがれだ!間違いない」
みかやん「ええっ!じゃあ不届き親子?」
Oくん「”父さんはあのラブホで恥をかかされた。お前が行って仕返しをして来い!”。”父さんの仇は俺がとるぜ”みたいなノリかい?」
Fちゃん「多分そうだろ。電話で”女が先に帰るから鍵を開けろ”って言ってきたんだ。で、女は室蘭ナンバーの車で先に帰ったんだ。女が帰る時に精算してないんだから、残った男が金を払うのが当たり前だろ。何が”えっ?はあっ?”だ」
みかやん「じゃあ、最初からお金を踏み倒すつもりで、女を先に帰したの?」
Fちゃん「いつもは室蘭辺りのうらぶれたラブホテルを荒らしてたんだろ。多分、女もグルだ。きっとその辺で男を待ってたんじゃないか」
Oくん「はああ。室蘭くんだりから出てきてセコイ真似して、結局は金払って。馬鹿丸出しだよ」
みかやん「モニターに”非”って出ると焦るね。通路へ出たら非常灯が点滅してるのを初めて見て緊張したよ〜」
Oくん「さすがにああなると緊張するね。部屋に入っててモニターに”非”って出たら、取り敢えず通路に出りゃいいんだね」
Fちゃん「そうだな。しかしまぁあの親子も根っからのワルじゃないな。居直るわけでもなく結局は金を払うんだからな。こそ泥も向上心で強盗になると言うし、奴らも向上心で田舎から都会に出ようと思ったんじゃないのか。そもそも人の良い田舎者に大それた事なんか出来ないもんだ」
みかやん「そうゆうのを向上心と言って欲しくないね。ところで、さっきの男にお釣り返したの?」
Fちゃん「渡してないぞ。あの時点で”お釣りを渡しますので少々お待ちを”なんて言うのも野暮だし、相手もバツが悪いだろ。奴も1万円札を俺に渡して逃げるように帰ってったからな」
Oくん「本当はお釣り渡すの忘れたんじゃないの?」
Fちゃん「まあな。そうとも言う」
一同「あはははは」
何度も言うが、悪い事は出来ないようになっている。お楽しみの後は、ちゃんとお楽しみの代金を払って欲しいものだ。
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