0:00-8:00 12部屋掃除+リネン折り
 
今日は丸々子ちゃんとお喋りさんとの3人勤務。外道が休みでフロントはオバ男君だった。昨日、みんなで相談した結果、丸々子ちゃんがお喋りさんに対してキレそうになった場合は「オバ男君、手伝って!」と叫んで貰う事になった。オバ男君は今夜、フロント勤務だが、いつ丸々子ちゃんの口から合い言葉が出るか分からないので、フロント勤務をしながら一緒に部屋へ入ってもらう事になっていた。

とは言え、お客様から内線電話や外線電話が頻繁にかかってくるし、ルームサービスをしたりでフロント業務が忙しく、オバ男君は度々掃除中の部屋とフロントを行ったり来たりする形になった。フロント業務が忙しい中でもオバ男君は丸々子ちゃんが心配で、何度も私の所へ走って来ては「大丈夫?合い言葉出てない?」「SOS信号出た?」と気に掛けてくれていた。

休憩前にお喋りさんがトイレへ行った隙にオバ男君が私達の元へ走って来た。

オバ男君「大丈夫?丸々子、キレてない?」

丸々子「1つ注意したら100の言い訳が返ってくるからね。お喋りさんが間違ってる所を見つけたら、無言で本人が見てる前で直してたよ」

みかやん「うわ〜。怖っ。でも効き目有りそう」

丸々子「これで気付かなかったら本当にお話にならないからね。もう知らないよ」

丸々子ちゃんの無言の抵抗が何度か繰り返され、また休憩に入る事になった。すると、さすがにお喋りさんも丸々子ちゃんの異変に気が付いたようで、決死の丸々子ちゃん煽て攻撃が始まった。「D班は少ない人数で部屋数をこなし、リネンを折り、作業もしていて丸々子ちゃんの統率力は素晴らしい」「ベッドを組む時、丸々子ちゃんのシーツやホーフの飛ばし方が、とても受け取りやすくて助かる」等々。

丸々子ちゃんは容姿を褒められても信用しないところが有るが、仕事の上での事を褒め称えられるととても嬉しいようだ。徐々に丸々子ちゃんの機嫌が良くなり、遂にお喋りさんと仲良く話をするまでになった。部屋が空いたので出動すると、風呂係の私が立て続けに風呂ラッキーを引き当て、ずっと丸々子ちゃんとお喋りさんがベッドを組む事になり、ベッドを組む間、2人でとても楽しそうに話をしていた。

オバ男君が心配して部屋へ駆け付けると、丸々子ちゃんとお喋りさんが和やか話しをしているではないか。私も驚いたが、オバ男君の驚きは私以上だった。2人を交互に見つめ唖然として話を聞いていた。

丸々子「そうそう、ウイスキーさんて2人居て、1人は偽ウイスキーさんなんだよ」

お喋り「ええっ?偽ウイスキーなんてのも居るの?どう違うの?」

丸々子「細かく言うと、本物のウイスキーさんは丸い氷を使ってて、風呂ラッキーなんだけどリネン類は全部使ってるの。ソファーの上や枕の上やベッドの上に、わざわざタオルやらバスローブを敷くんだよ。部屋も綺麗に使ってくれるし潔癖性なんだと思う」

お喋り「普通、風呂がラッキーだとリネン類も手つかずになってるよね」

丸々子「偽ウイスキーさんは四角い氷を使ってて、風呂は入らないでシャワーだけなの。シャワーだけなのに風呂はベチャベチャで、部屋も洗面もトイレもめちゃくちゃにしてくれて、本物のウイスキーさんとは大違いなのさ」

お喋り「そりゃ大違いだわ」

丸々子「でもウイスキーを飲んでるのは同じオッサンで、相手が違う女なのかも知れないよね」

お喋り「ウイスキーを飲んでるのは女で、潔癖性の男とズボラな男に二股かけてるかも知れないしぃ」

丸々子&お喋り「どっちだろうねぇ?あはははは!」

仲良く大笑いしている2人を見て、オバ男君は無言のまま私に目で訴えてきた。

オバ男君「・・・(何コレ?どうなってるの?)」

みかやん「・・・(さぁ?さっぱりわからないよ)」

オバ男君「・・・(じゃ俺、フロントへ戻るよ)」

みかやん「・・・(うん。もう大丈夫だと思う)」

オバ男君は部屋から出る前に振り返り、私に向かって「なんだかねぇ」という顔をしたので、私も「なんだかねぇ」という顔を作って見送った。

3度目の休憩でもお喋りさんは丸々子ちゃんを褒め倒し、丸々子ちゃんも満更ではないようで、にこやかに和やかに談笑していた。仲良くやってくれる事に越した事は無いが、全く「なんだかねぇ」な一日だった。

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