スーパー11日目:ビールの噴水
2004年8月18日22:17-9:03 B番
今日はA番がS君で、C番がB君だった。B番もC番も大変だが、A番が一番大変だ。私の1ヶ月先輩のS君もまだまだA番は大変らしい。S君に対しては良い兄貴のB君は、ド新人の私よりも今日はA番のS君の方が気になっていたようだ。
リーダーとはいえ、A番のS君とド新人の私を抱えてはB君も大変だろうと、なるべく迷惑をかけないようにしようと気合いを入れて品出しをしようと思っていた。しかし今日は、酒類や飲料の量が物凄く多く、通路に積み上げられた在庫を見ただけで脱力してしまった。
結局はB君が酒の品出しを手伝ってくれていたので「Bさん!すみません!」と声をかけると、私の顔も見ずに「量が多すぎて(あんたにゃ)絶対出来ないから!」との返事。
「あ〜はいはい。始まったよ。今日も。”量が多すぎるから”とか”多くて大変だろうから”ぐらいに言っときゃ良いものを。いちいちイヤミじゃ、せっかくの二枚目が台無しだよ。折角、男前に生まれてるってのにさ。ホントに天は二物を与えないね。”絶対”って何だい?客が来なくて死んだ気になって品出しすりゃ、あたしにだって出来るかも知れないじゃん!」と思いながら、裏側の飲料の品出しをした。
B君が休憩に入った。その間に何としても、飲料と酒の残りの品出しを終え、空きダンボールやビールの6缶パックの紙ケース等も全て片付けてしまいたい。必死で品出しを終え、お客さんが居ない間にダンボール類をバックヤードへ運んだ。残ったのは品出ししきれなかったビールの在庫だ。
台車に残ったビールの箱をうず高く積んだ。1ケースずつが重いが必死で積んだ。お客さんが来たので一度レジに入り、レジから台車を見ても結構な量だ。「アレをバックヤードへ運んで、ビールの在庫置き場に積み直して・・・何分かかるだろう?その間にお客さんがレジに来たら、どうしよう?」と思って、なかなか動けずにいた。
B君は休憩中だし、S君はバックヤードで品出しの準備をしていて、私1人だ。試しに店内を見てみると運良くお客さんが居なかったので「ええーい!」と、台車を押してバックヤードへ走った。バックヤードへ着いたとたん、入口の段差に引っ掛かり、横向きに積んだビールのダンボールからビールが数缶、コンクリートの床に落ちた。
「あーあー。ヘコ缶になったかも?」と拾おうとすると、「シューッ!」という物凄い音と共に何故か私に水しぶきがかかった。見ると、落ちたビールの缶は凹んだどころではなく、穴が開き、そこからビールがシューシューと漏れていて、見事な噴水になっていた。どうする事も出来ず「も〜!信じられない!」「有り得ないから!」と叫んでいた。
辺り一面ビール浸しになり、在庫のダンボールや私の制服は派手な水玉模様になった。私の叫び声を聞いてS君が駆け付けてくれた。「どうしましょーーー!」と助けを求めると、S君は笑いを噛み殺したような顔をして無言で立ち去った。「きっと私から見えない所へ行って笑ってるんだよ。S君、酷いよ」と思っていたら、S君がバケツとモップを持ってきてくれた。
モップで拭いても拭いてもバックヤード中がビール臭くて、どうにもならなかった。何度もレジにお客さんが来ていないか確かめながら、懸命にモップがけをしているとS君が来た。
S君「あとは、やっておきますから戻っていいですよ」
みかやん「ええ〜っ。A番で忙しいのにスミマセン。以後気を付けます〜」
S君「いえいえ。いいんですよ」
S君の笑顔と、お言葉に甘えてレジへ戻ったが、何ともお恥ずかしい限りだ。でも、S君がいい人で良かった。これがもしB君だったら、何と言われた事だろう。そう考えるとゾッとした。
それにしてもビールの噴水は見事だった。その後、S君もB君も何も言ってこなかったが、私が2回目の休憩に入ろうとバックヤードを通ると、まだビールの匂いが充満していた。バレバレなハズなのにB君が何も言ってこないのが、逆に怖かった。
バックヤードの段差には気を付けよう・・・。
今日はA番がS君で、C番がB君だった。B番もC番も大変だが、A番が一番大変だ。私の1ヶ月先輩のS君もまだまだA番は大変らしい。S君に対しては良い兄貴のB君は、ド新人の私よりも今日はA番のS君の方が気になっていたようだ。
リーダーとはいえ、A番のS君とド新人の私を抱えてはB君も大変だろうと、なるべく迷惑をかけないようにしようと気合いを入れて品出しをしようと思っていた。しかし今日は、酒類や飲料の量が物凄く多く、通路に積み上げられた在庫を見ただけで脱力してしまった。
結局はB君が酒の品出しを手伝ってくれていたので「Bさん!すみません!」と声をかけると、私の顔も見ずに「量が多すぎて(あんたにゃ)絶対出来ないから!」との返事。
「あ〜はいはい。始まったよ。今日も。”量が多すぎるから”とか”多くて大変だろうから”ぐらいに言っときゃ良いものを。いちいちイヤミじゃ、せっかくの二枚目が台無しだよ。折角、男前に生まれてるってのにさ。ホントに天は二物を与えないね。”絶対”って何だい?客が来なくて死んだ気になって品出しすりゃ、あたしにだって出来るかも知れないじゃん!」と思いながら、裏側の飲料の品出しをした。
B君が休憩に入った。その間に何としても、飲料と酒の残りの品出しを終え、空きダンボールやビールの6缶パックの紙ケース等も全て片付けてしまいたい。必死で品出しを終え、お客さんが居ない間にダンボール類をバックヤードへ運んだ。残ったのは品出ししきれなかったビールの在庫だ。
台車に残ったビールの箱をうず高く積んだ。1ケースずつが重いが必死で積んだ。お客さんが来たので一度レジに入り、レジから台車を見ても結構な量だ。「アレをバックヤードへ運んで、ビールの在庫置き場に積み直して・・・何分かかるだろう?その間にお客さんがレジに来たら、どうしよう?」と思って、なかなか動けずにいた。
B君は休憩中だし、S君はバックヤードで品出しの準備をしていて、私1人だ。試しに店内を見てみると運良くお客さんが居なかったので「ええーい!」と、台車を押してバックヤードへ走った。バックヤードへ着いたとたん、入口の段差に引っ掛かり、横向きに積んだビールのダンボールからビールが数缶、コンクリートの床に落ちた。
「あーあー。ヘコ缶になったかも?」と拾おうとすると、「シューッ!」という物凄い音と共に何故か私に水しぶきがかかった。見ると、落ちたビールの缶は凹んだどころではなく、穴が開き、そこからビールがシューシューと漏れていて、見事な噴水になっていた。どうする事も出来ず「も〜!信じられない!」「有り得ないから!」と叫んでいた。
辺り一面ビール浸しになり、在庫のダンボールや私の制服は派手な水玉模様になった。私の叫び声を聞いてS君が駆け付けてくれた。「どうしましょーーー!」と助けを求めると、S君は笑いを噛み殺したような顔をして無言で立ち去った。「きっと私から見えない所へ行って笑ってるんだよ。S君、酷いよ」と思っていたら、S君がバケツとモップを持ってきてくれた。
モップで拭いても拭いてもバックヤード中がビール臭くて、どうにもならなかった。何度もレジにお客さんが来ていないか確かめながら、懸命にモップがけをしているとS君が来た。
S君「あとは、やっておきますから戻っていいですよ」
みかやん「ええ〜っ。A番で忙しいのにスミマセン。以後気を付けます〜」
S君「いえいえ。いいんですよ」
S君の笑顔と、お言葉に甘えてレジへ戻ったが、何ともお恥ずかしい限りだ。でも、S君がいい人で良かった。これがもしB君だったら、何と言われた事だろう。そう考えるとゾッとした。
それにしてもビールの噴水は見事だった。その後、S君もB君も何も言ってこなかったが、私が2回目の休憩に入ろうとバックヤードを通ると、まだビールの匂いが充満していた。バレバレなハズなのにB君が何も言ってこないのが、逆に怖かった。
バックヤードの段差には気を付けよう・・・。
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