Oくんから電話が来た。どうも「あの」「その」「何て言うか」「うーん」と歯切れが悪かった。

みかやん「言いたい事があるならハッキリ言いなさいよ!」

Oくん「だって」

みかやん「イライラするから早く言いなさい!」

Oくん「俺さ、彼女を作ってもいい?」

みかやん「は?何であたしに聞くのさ?いいに決まってんじゃん!何それ?」

Oくん「だって俺に彼女が出来たら、みかやんが一番寂しくなるかなぁって思って」

みかやん「あたしゃOちゃん以外にも友達はいっぱい居るんだよ。だいたいアンタが”電気代払うからついてきて””服買うからついてきて”って、いつでもどこでも呼び出すから、他の友達と遊んでる暇が無かったんだよ」

Oくん「酷いよ。俺はさびしんぼのみかやんを思って言いにくかったのに」

みかやん「そりゃ悪かった。じゃ最初からやり直し」

Oくん「うん。俺さ、彼女を作ってもいい?」

みかやん「そんなのイヤ〜。前の彼女にフラれた時”俺はみかやんが居れば、彼女なんか要らない”って言って泣いたよね。あの言葉は嘘だったの〜?彼女を作るなんて許さない〜。お婿にも行かせないから〜」

Oくん「それもイヤだ」

みかやん「でしょう!」

Oくん「でも俺から毎日きてた電話が週3ぐらいになって月1ぐらいになって、何年ぶり?なんて事になったらどうする?」

みかやん「彼女に夢中なら仕方ないし、友達甲斐のない奴だと呆れるかも知れないし」

Oくん「呆れるんだ、俺の事。みかやんと仲良しだった20才の奴が九州へ行って寂しいって聞いたばっかりだったから、俺だって言いにくかったんだよ」

みかやん「そりゃどうも。でもさ、根本的に勘違いしてないかい?あたしゃOちゃんの彼女でも嫁でもないんだよね。それに、あたしに夫が居ても仲良しだったのに、Oちゃんに彼女が出来たらもう友達じゃないって事もないでしょ?」

Oくん「そうだけど。たまには一緒にご飯食べに行ったり、買い物に付き合ってくれる?」

みかやん「もちろんさ。友達だもの」

Oくん「俺、この先、転勤になって日本のどこに居てもみかやんを思ってるからね。みかやんが本物の寝たきり老人になった時は、俺は日本のどこに居てもみかやんのオシメを取り替えに来るからね」

みかやん「じゃ老後は宜しく。てかさ、大袈裟だよ。もう一生会えないんじゃないんだから」

Oくん「・・・・」

みかやん「えーっ?泣いてるの?なんでー?有り得ないからーっ!(あいつの事だ。自分のセリフに感涙してるに違いない)」

Oくん「だってぇ」

みかやん「全く。悲劇のヒーロー病なんだから」

Oくん「えっ?」

みかやん「いや何でもない。人を取り巻く環境なんか刻々と変わるんだから、いつまでも同じところにとどまっていられないんだし、メソメソなんかしてられないんだからね」

Oくん「いつもみかやんが叱咤激励してくれてたから、俺、凄く成長できたと思ってるよ。みかやんのお陰だと思ってるからね」

みかやん「だから大袈裟なんだってば。今生の別れじゃないんだよ。ったく何を言ってるんだか」

と言いつつ、電話を切ってから物凄〜く寂しくなった。猫目で出会った20才のR君とは朝ご飯を一緒に食べたり、職探しの時は本当にお世話になったし、毎日メールのやりとりもしてたけど、九州へ行ってしまったらさすがにもう会えないよねぇ・・・なんて話をOくんにしていた。

R君が遠くへ行ってしまって、Oくんに彼女が出来て、急に立て続けに仲良し2人と疎遠になりつつあるとは、さすがにドヨーンとした。ま、2人とも将来ある若者だし、奴らがどこで何をしていようとも、これからも応援しようと思う気持ちに変わりないし、ずっと友達だ。

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