96日目:涙のマニュアル
2005年1月4日22:18ー8:44 B番
今日はみっちがA番で、がっちゃんがC番だった。私1人に新人2人だなんて、酷い勤務だよ!と思っていたら、B君が出勤してくれた。B君は退職前の大仕事・マニュアル作りをしながらX番的な仕事をしてくれるそうだ。良かった。しかし、私は根に持つタイプではないハズだったが、昨日のB君の発言は忘れなかった。
みかやん「みっち!昨日ね、新人君が入ったんだよね」
みっち「あ、どんな人?」
みかやん「19才で超ワイルドで高校球児みたいな子。みっちと誕生日が10日位しか違わないんだよ」
みっち「えっ?何日?」
みかやん「んと27日」
みっち「それ、俺の誕生日だよ」
みかやん「ゴメン。間違った。R君は18日だって。で、そのR君にB君が私の事を”このババアがさっき話したババアで、今日は一日このババアに着いて習って”って言ったんだよ!酷くない?」
みっち「レディーに対してなんて事を!それは失礼だね」
みかやん「でしょう!(笑)」
お陰でちょっとスッキリした。
昨日の今日で、がっちゃんは少しはまともな飲料の準備をしてくれると思っていたのに、期待外れ。お陰で今日も地獄を見た。ヘロヘロになっている所へ、B君と一緒に休憩をしていたみっちが戻ってきた。
みっち「あのさ。B君と”飲みに行くか”って、話になって、”俺、みかやんを連れて行きたい”って言っちゃったんだ。いーい?」
みかやん「いいけど、B君はなんて?」
みっち「B君は”俺もあの人の飲みっぷりを見たい”って言ってたよ」
へえぇ。B君がそんな事を言ったんだ。それにしても、みっちに”みかやんを連れて行きたい”なんて言われて、B君も驚いただろうな・・・ってあたしが一番驚いたさ。
朝方になってB君が完成したマニュアルを持ってきて「俺、余計な事、書いたから」と言って、照れくさそうに去って行った。パッと見、余計な事なんか書いてなくて、よく出来たマニュアルだと思っていた。
帰りの地下鉄の中で、も1度マニュアルを見てみた。すると最後のページが”わたくしごと”というB君の後輩へのメッセージになっていた。
”わたくしごと
最初から完璧に出来る人はいません。時間がかかったりミスしたりいろいろ経験しながら成長していって下さい。わたくしも最初は何が何だか分からず、毎日毎日時間も足りず「やっていけるか?」と何度も思いました。何をするにも始めは大変なのは当たり前の事です。慣れてくれば出来ない事は何もありません。
(中略)
自分の新人教育の方針としては「ある程度教え、ある程度突き放す」です。基本的な事は教えますが、その先は出来るだけ自分で考え行動し経験をして欲しいのです。新人さんと一緒に手伝いながら作業をすれば早く終わります。ですが、手伝ってばかりでは新人さんの成長の妨げになると考えています。多少厳しい部分もあると思いますが、後々は本人の為になると信じております。
(中略)
仕事面に関しては、周りからとやかく言われる事が多いと思います。特に昼間の人達から。ナイトチームの状況を把握してないという理由もありますが、例えば「棚上在庫の品出しが出来てない」とか言われます。時間が足りなくて出来ない事もあると思いますが、自分は出来る限り出すようにしていましたし、自分が出す事によって次の日の担当者がラクになります。この流れを維持していけば良いのです。なかなかそうもいきませんが「お世話になっている仲間の為に」という気持ちで仕事に取り組んで欲しいと思います。
「自分で頭を使って考える」「人に迷惑をかけない働き」「人の為に」皆さんには頭の片隅にでも置いておいて欲しいと思います。以上、皆さん、お仕事、頑張って下さい”
地下鉄の中だったけど、読んで涙が出た。それほど長くはない文章の中にB君の思いがギッシリ詰まっていて、何度もB君の事を悪く思ったけど、それ以上に何度も思い直して良かったと思った。
もうすぐB君ともお別れ。別れが本当に辛くなってきた。
今日はみっちがA番で、がっちゃんがC番だった。私1人に新人2人だなんて、酷い勤務だよ!と思っていたら、B君が出勤してくれた。B君は退職前の大仕事・マニュアル作りをしながらX番的な仕事をしてくれるそうだ。良かった。しかし、私は根に持つタイプではないハズだったが、昨日のB君の発言は忘れなかった。
みかやん「みっち!昨日ね、新人君が入ったんだよね」
みっち「あ、どんな人?」
みかやん「19才で超ワイルドで高校球児みたいな子。みっちと誕生日が10日位しか違わないんだよ」
みっち「えっ?何日?」
みかやん「んと27日」
みっち「それ、俺の誕生日だよ」
みかやん「ゴメン。間違った。R君は18日だって。で、そのR君にB君が私の事を”このババアがさっき話したババアで、今日は一日このババアに着いて習って”って言ったんだよ!酷くない?」
みっち「レディーに対してなんて事を!それは失礼だね」
みかやん「でしょう!(笑)」
お陰でちょっとスッキリした。
昨日の今日で、がっちゃんは少しはまともな飲料の準備をしてくれると思っていたのに、期待外れ。お陰で今日も地獄を見た。ヘロヘロになっている所へ、B君と一緒に休憩をしていたみっちが戻ってきた。
みっち「あのさ。B君と”飲みに行くか”って、話になって、”俺、みかやんを連れて行きたい”って言っちゃったんだ。いーい?」
みかやん「いいけど、B君はなんて?」
みっち「B君は”俺もあの人の飲みっぷりを見たい”って言ってたよ」
へえぇ。B君がそんな事を言ったんだ。それにしても、みっちに”みかやんを連れて行きたい”なんて言われて、B君も驚いただろうな・・・ってあたしが一番驚いたさ。
朝方になってB君が完成したマニュアルを持ってきて「俺、余計な事、書いたから」と言って、照れくさそうに去って行った。パッと見、余計な事なんか書いてなくて、よく出来たマニュアルだと思っていた。
帰りの地下鉄の中で、も1度マニュアルを見てみた。すると最後のページが”わたくしごと”というB君の後輩へのメッセージになっていた。
”わたくしごと
最初から完璧に出来る人はいません。時間がかかったりミスしたりいろいろ経験しながら成長していって下さい。わたくしも最初は何が何だか分からず、毎日毎日時間も足りず「やっていけるか?」と何度も思いました。何をするにも始めは大変なのは当たり前の事です。慣れてくれば出来ない事は何もありません。
(中略)
自分の新人教育の方針としては「ある程度教え、ある程度突き放す」です。基本的な事は教えますが、その先は出来るだけ自分で考え行動し経験をして欲しいのです。新人さんと一緒に手伝いながら作業をすれば早く終わります。ですが、手伝ってばかりでは新人さんの成長の妨げになると考えています。多少厳しい部分もあると思いますが、後々は本人の為になると信じております。
(中略)
仕事面に関しては、周りからとやかく言われる事が多いと思います。特に昼間の人達から。ナイトチームの状況を把握してないという理由もありますが、例えば「棚上在庫の品出しが出来てない」とか言われます。時間が足りなくて出来ない事もあると思いますが、自分は出来る限り出すようにしていましたし、自分が出す事によって次の日の担当者がラクになります。この流れを維持していけば良いのです。なかなかそうもいきませんが「お世話になっている仲間の為に」という気持ちで仕事に取り組んで欲しいと思います。
「自分で頭を使って考える」「人に迷惑をかけない働き」「人の為に」皆さんには頭の片隅にでも置いておいて欲しいと思います。以上、皆さん、お仕事、頑張って下さい”
地下鉄の中だったけど、読んで涙が出た。それほど長くはない文章の中にB君の思いがギッシリ詰まっていて、何度もB君の事を悪く思ったけど、それ以上に何度も思い直して良かったと思った。
もうすぐB君ともお別れ。別れが本当に辛くなってきた。
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