強制送還の後

2005年5月16日
地下鉄が終わっていたのでタクシーで帰宅して、本部の人とのやりとりを思い出していた。

本部「昼の時間帯へ異動するつもりや他の店に異動するつもりはない?」

みかやん「ないですね」

本部「店長にそれを確認して欲しいとも言われて来たんだ。従業員として残って欲しくて」

みかやん「有り難いお話ですが、もういっぱいいっぱいで。耐えられる限り耐えてきましたし、自分なりに気持ちを切り替えながら頑張ってきたつもりですけど、限界です」

本部「そうか。ココに居るの辛い?」

みかやん「はい。6月いっぱいで退職したいと伝えましたが、それまで耐えられるか自信がありません。こんなふうに思うようになった事がなかったもので、何と言ったらいいか。本当にこれで良いのか自分の中でもまだ折り合いがついてないというか、もう少し頑張れるんじゃないかとも思うんですが、心身共に疲れ果ててしまった今となっては、もう・・・」

本部「そこまで追い込まれてたのに相談にものれなくて申し訳ない。じゃ、店長には何とかこのまま退職できるように私からもお願いするよ」

みかやん「すみません。宜しくお願いします」

なんで本部の人までお出ましになったのか。そう言えば事務の人に「辞める」と言った時、「あの男のせいで辞めるんでしょ!ダメ!そんな事で辞めちゃダメ!これっ、この用紙に一部始終を書けばいいのよ!」と言って社内用のクレーム用紙みたいなのを出してきた。なんでも、その用紙に従業員に対するクレームを書いて提出すれば人事の駆け込み寺みたいな所に届いて、すぐに確認に動いてくれるそうだ。

でも断った。いろんな事が有り過ぎて疲れ果ててしまった今、ぶっちゃけ何から書いていいのかも分からなかった。で、事務の人とこのやりとりをしている間、事務所の奥に店長が居たんだった。

一方、G君はこの日記に書かれていた事のその都度の思いを交えながら、本当の意味で誠心誠意詫びてくれた。近くにお客さんが居るのに、恥も外聞もなく謝り続ける彼の姿を見ていたら、不思議なぐらい被害者意識も憎しみのようなものも無くなって、私も改めて彼に詫びた。本当にお互い様だった。

ふと先日の○斗の「お前の事、本気でいい奴だと思うし、お前は世間的にもいい奴なんだよ。モンク言いながらも(笑)ずっと逆境に耐えてきたんだ。よく頑張った!って俺が褒めてやる。辞めると決めたなら最後までお前らしく過ごせ」という言葉を思い出した。

で、気が付いたら彼に「クビになんかさせないように辞める前に責任持って店長に話をするから。あたしが辞めた後も店長や事務の人がグダグダ言うようだったら、全部あたしのせいにして構わないから。”あのババアが”って言ってやって。そんなふうにしか責任取れないよ。ごめんね」と言っていた。彼は言葉に詰まっていたが、その時に本部の人が来たので話が中断された。

言いたい事は言ったし、話の途中だったけどまぁいいやと思っていたら彼からメールがきた。

「本当にいろいろとすみませんでした」

---私もいろいろすみませんでした。もう詫びないで下さい。明日、店長へ電話する事になりました。あなたがクビになるような事はさせません。全部私が被るので安心して下さい。後輩が出来るんだから先輩としてしっかりね。若い人達で力を合わせて頑張って下さい

「なんか涙でる」

---気にする事ないよ。いろいろ学んだよ。大人の常識が若い人には通じないってか、私の中の常識は常識じゃなかったのかとか本当にいろいろ。カラオケやボウリングに誘って貰って嬉しかったよ。ありがとね。

「ひどい事ばかりしてしまったと思って。情けない気持ちでいっぱいです」

---そんな事ないって。忘れて。お互い様だよ。

「今マジで泣いてました」

---なんでー?おかしいよ。泣く事じゃない。私が早退して放置した仕事がまたってるから、泣いてられないよ〜

「みかやんが辞めるという寂しい気持ち、今になって気付いた自分の愚かさ、いろんな事を思い出すと涙がでた」

---若くて可愛い新人が入ってくるといいね♪

「もしイヤじゃなかったらたまに連絡下さい」

---はいよ〜

さっき彼が言葉に詰まってた時、今にも泣き出しそうな顔だったのを思い出した。

私が至らなかったばかりに、こんな事になるまで分かり合えなかったのが残念だけど、最後に彼の優しい気持ちが分かって良かったというか、やっぱり自分の力不足を痛感してしまった。

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