起床術

2005年6月23日 読書
ISBN:4309267750 単行本 梶村 尚史 河出書房新社 2004/08/03 ¥1,575

ぶっちゃけ、この本を読んで私は生まれ変わった。

どうしても起きられない私の為に有ったような本で、もくじの「起きられないあなたの原因を探る」という言葉に惹かれて即買い。起きたい時間に起きられるようになりたい!自発的に起きたい!というのが私の長年の願いで、何故起きられないのか探れるものなら原因をとことん究明したかった。

まずはじめに「起きられないのは立派な病気です」と書いてあってホッとした。

起きられない事で夫には完全に”根性無し”とか”怠け者”というレッテルを貼られていたし、人と会う約束が出来なかったり、主婦なのに家事の時間を削られたりで、自分自身起きられない事のデメリットを痛感していたけど、病気なら治療すればいいし、本の帯の「起きられない病は治るのです」という言葉に心から安堵した。

何故起きられないのか?どうすれば自発的にスッキリと目覚められるのか?早く知りたくて凄い勢いで読んだ。

タイプ別診断の結果は、思いもよらないものだった。単に自分の思い込みで起きられなかったからだ。ずっと”コーヒー大好き♪コーヒー飲まなきゃ眠れない”と、”私ほどのロングスリーパーも他に居ない。最低10時間は眠らなきゃ”と思い込んでいたが、その思い込みが私を起きられなくしていた。

私の起きられない原因はズバリ「カフェインの採り過ぎ」で、おまけに「寝過ぎで目覚めが悪い、寝過ぎ型」だった。

ある日突然、呼吸困難に陥った事があった。息苦しいし身体は動かないし、本気で死ぬかと思った。後で調べてみると、パニック障害と症状はよく似ているものの、私の場合は明らかに”カフェイン中毒”によるものだった。

あんな死の恐怖をまざまざと感じるような怖い思いは二度としたくないので、やむなくコーヒーの量を二割減ぐらいにしたが、それでも人様の倍ぐらいはコーヒーを飲んでいる状態だった。

しかし私はどうしても起きられるようになりたい。この本に書いてあったとおり、布団に入る3時間前以降は、コーヒーを飲まずにカフェインレスの麦茶を飲むようにして、睡眠日誌をつけてみる事にした。

寝る3時間前のコーヒー断ちをしたら、この私が目覚ましもかけずに、5〜6時間の睡眠で自発的に起きられるようになったではないかっ。ロングスリーパーなばかりに人より時間的な損をしていると思っていたのに、ショートスリーパーだったじゃないかっ。本気で驚いた。

どうせパートで働くなら、時給の高い深夜に働いた方が効率的だし、自分は朝は起きられないからと、深夜〜早朝の勤務をしていたが、夜勤の仕事を辞める度に”人間は夜に寝て昼間に起きている動物だ”と身体が私に訴えてくるのを感じていた。

それもそのはず。夜勤だと、体内時計が刻むリズムと合わない生活を強いられるために、心身に様々な不具合が生じてくるうえ、体内時計は昼間に眠るように設定されていないので、なかなかぐっすり眠れず、睡眠不足になっていくものだそうだ。

夜勤明けにもすっきり起きられるようにするには、帰宅する時にサングラスをかけるとか、寝室に光や音が入らないようにするとか、いろいろとコツがあるらしいが、自分はもう若くないので、今度は昼間に働こう。

睡眠日誌を見ると、私の睡眠時間は殆ど5時間。惰眠を貪っていた頃とは比較にならないほど生活時間が増えたのは、私にとっては何物にも代えられない喜びだ。今はスッキリ目覚めてからベランダへ出て、朝の清々しい空気を胸いっぱい吸い込みながら、喜びをかみしめている。

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