ラブホ211日目：偽善

今日は、Eさん（50代後半・高見沢俊彦似）とSさん（10代後半・初バイト）とWさん（20代半ば・ビジネスホテル出身）、愚鈍さんと私の勤務。

私が2連休の間に、Cさんvs愚鈍さんのプチバトルがあったそうだ。

Cさん「アンタ”みかやんが怒って帰った”って言いふらしてるっていうんでしょ！」

愚鈍さん「私、そんなこと言ってない！」

Cさん「みんなそう聞いたって言ってるわ！今度言ったらわちは承知しないよ！」

愚鈍さん「随分みかやんの肩を持つんだね！」

って事で、Cさんは「あの愚鈍だったら生意気で生意気でただ者でないわ！」とブチギレていたそうだ。Cさんのケンマクにも負けず口答えするなんて、本当にただ者ではないと思う。

私は今日その愚鈍さんと組むので、どうなるやら？と思っていたが、私はもうめまいがしてどうにもならなかった。どうやら私もPMS（月経前緊張症／月経前症候群）らしい。

愚鈍さんは出動前のエレベーターの中で「今日、首にタオル巻いてないんだね」と普通に話しかけてきやがった。めまいが悪化するんで止めてくれ！って感じだが、風呂掃除中にめまいがしてフラついた時に、足の中指の爪を床の目地に引っ掛けた。

「痛い！」とは思ったが、愚鈍さんに弱みを握られるのもイヤなのでスルーして、次の部屋へ行ってベッドを組んでいたら、足の中指が妙にスースーしていたので見てみると、爪が半分剥がれて血だらけになっていた。

くおおおぉ！どうりで痛いと思った。血で部屋を汚してはイケナイので、フロントで絆創膏を貰い手当して、片足だけ靴下と風呂用スリッパをはいて風呂掃除をする事にした。

すると愚鈍さんが「足痛いの？」とか「足痛いの気付かなくてスミマセン」とか「歩くだけでも辛いんじゃないですか？」とか「遅くてもいいなら私が全部風呂掃除をします」とか言ってきた。だから、ますますめまいがするから止めてくれ。偽善もほどほどにしてくれよ。

対・私への点数稼ぎか、「私は悪くない」というアピールに決まってる。愚鈍さんが何を言おうとも、のらりくらりとかわしつつ、片足を庇いながらのろのろと仕事をしていたら、案の定愚鈍さんは「そんなに足、痛いの？！」とキレてきた。遂に本性を現した。

さっきは「歩くだけでも辛いんじゃないですか？」と聞いてたのにね。そうだよ、歩くだけでも辛いんだよ。本当に心配して頂いていたとは最初から思ってなかったからいいけどさ。本心と違う事ばかり言ってりゃボロが出るのも早いわね。

EさんはEさんで、聞いたこっちが恥ずかしくなるようなすっとぼけぶり、愚鈍さんは愚鈍さんですぐ逆ギレ、名コンビですこと。

それでも愚鈍さんは、昼休みに26時間テレビを見ていた私に「野沢直子って日本に帰って来てるの？」と聞いてきた。んなこと知るかよ！知らねーよ！・・・とは言えないので「さぁ？知らない」と答えた。

こんな時に、愚鈍さんにみすみす揚げ足を取られるような事はしないわよ！

またEさんと愚鈍さんとで相談して、作戦変更したんだろうけど、何事も無かったかのように普通に話しかけてくるんじゃねーよ。おまいらと話す事なんか無いつーの！と心の中では軽くキレていた。

Eさんに「波風立てないのが一番（Eさんの口癖）。普通に話しかけなさい」ぐらい言われてたんだろうさ。なのに、さっきはついいつもどおりキレてしまったから、慌てて取り繕うとしたんだろうさ。何が野沢直子だ。知らんて。

幸い、昼休みは私を心配してくれた某内通者さん達から、わさわさとメールがきたので気が紛れた。

今日、X君はフロント補助係だったが、途中で早退した。学校から呼び出しがあったそうだが、フロント可愛い人は「X君も辞める気なのかな？」と心配していた。愚鈍さん一味のようなタチの悪いオバ連が居たら、イヤにもなるだろう。

つーか私ももうイヤだ。ウンザリだ。

負けないけど。

こんな時にP君が居たら…と思いながら心の中で「ここに君がいなきゃなんの意味さえない朝の日差しに心地よい風みんなガラクタだね君がいないなんて世界はまるで抜け殻のよう（指輪／ELLEGARDEN）」と歌っていた。

あたしゃホントにもう抜け殻だ。