心優しい近所さんが、Sさんにも「みかやんがかくかくしかじかで、こういう目に遭ったんだけど、誰かに”みかやんとは働けない”とか”うち無理!我慢してた”とか言ったことある?」ということを遠回しに確認すると、Sさんは「うち、何も言いません!誰にも!」と答えて「わーっ!」と泣き出してしまったそうだ。
近所さんに「休憩室ではみかやんを中心に盛り上がってたのに、居ないから雰囲気悪くて…。こないだの土日だってEさんは一言も喋らなかったし…。Sさんだってみかやんみたいに茶化してくれる人が居なくなったから、休憩室では殆ど寝てるの。Sさんも寂しがってるから、会った時は前のように茶化してあげて」
と言われて、その翌日にまずSさんに「泣かせちゃってゴメンね」と謝った。するとSさんは「いいんです!うちが悪いんです。うちのせいにしていいんです。(それであなたがラクになるなら)うちが悪いってことにして下さい」と大騒ぎだ。
「疑ってたワケじゃないんだよ。支配人の言葉を鵜呑みにしてたら、冗談じゃない!ってアホくさくてそのまま辞めてたもの」と言っても、Sさんは「うちのせいでいいんです。そういうことにして下さい。うちが…うちが…」の一点張り。
Sさんはいつもそうだ。「うちさえ我慢すれば丸くおさまる」とか「面倒なことはうちが引き受ければ相手がラクになる」という自己犠牲精神のもとで何でもかんでも一人で背負い込んでしまう。
そんなSさんは意地悪婆さんの恰好の餌食となっていて、仕事中にアゴで使われたり、不当な八つ当たりをされても愚痴も文句も言わないので、タチの悪い奴には「何でも引き受け、拒否も出来ない便利な子」として、いいように扱き使われていた。
それを何とかしたい!と思っていたけど、私が昼メイクを出たことで頓挫してしまった。Sさんには「何でも安請け合いしちゃダメだよ」とは言ったが、若い分、年寄りには必要以上に気を遣ってしまうらしい。
その件を主犯格の意地悪婆さんに話そうとしたら、話の途中で「Sさんに文句言われるなら分かるけど、アンタに言われる筋合いないわ!」と物凄い剣幕で…。年寄りってのは”人の話を聞く・理解する”という能力が衰えるものだそうだけど、少しでも耳を傾けるように話せなかった私も力不足だった。
私を逆恨みするのは構わないが、またSさんに八つ当たりされても困る。どうしたもんだろう…と思っていた矢先のことだった。私は鬼婆の巣くう昼メイクを出られてラッキーだったが、残してきたSさんが気がかりだ。
Sさんのような人を世間では”リュックサック症候群”と呼ぶそうで、何でも一人で背負い込んで過剰なストレスを溜め込み、いずれパンク…ということも多いらしいので、Sさんが心配でならない。
Sさんも私には少しずつ愚痴みたいなものや、自分の意見のようなものを言うようになってきていた。昨年末、近所家に招待されて、近所さんと近所さんダーリンとSさんと私の4人で焼肉パーティーをして楽しいひとときを過ごした。
その帰り、Sさんのバス時間までに小一時間あったので一緒にバスを待つ間、殆ど自分のことは話さないSさんが、珍しく家族や友人のことを話してくれて嬉しかったのを思い出す。その時の無邪気な笑顔が何とも可愛らしかった(普段のSさんはポーカーフェイス)。
若いんだから職場でだって、もっと自由で無邪気で居たっていいのに…そんなふうに思ったけど、私にはどうすることも出来なかった。それなのに私を不憫に思って泣いてくれたりして…。こんな子を意地悪婆さん達は陰で「クソガキ」とか「あのバカ」と言っているんだから本当に信じられない。
こうして、近所さん、後家さん、Sさんの無実が証明された。
近所さんも「残りの人は聞いたところで絶対に本当のことは言わないと思う」と言うし、私も近所さんが危険を冒して私のように陥れられては困る。相手は有ること無いことでっち上げ、社員さんまで誑し込むという邪悪な合わせ技を持っている。近所さんに危ない橋を渡らせるわけにはいかない。
ぶっちゃけ、婆さん達のことは今更どうでもいい。三人の無実が分かっただけで充分だ。近所さん、ありがとう。Sさんを頼みます。
近所さんに「休憩室ではみかやんを中心に盛り上がってたのに、居ないから雰囲気悪くて…。こないだの土日だってEさんは一言も喋らなかったし…。Sさんだってみかやんみたいに茶化してくれる人が居なくなったから、休憩室では殆ど寝てるの。Sさんも寂しがってるから、会った時は前のように茶化してあげて」
と言われて、その翌日にまずSさんに「泣かせちゃってゴメンね」と謝った。するとSさんは「いいんです!うちが悪いんです。うちのせいにしていいんです。(それであなたがラクになるなら)うちが悪いってことにして下さい」と大騒ぎだ。
「疑ってたワケじゃないんだよ。支配人の言葉を鵜呑みにしてたら、冗談じゃない!ってアホくさくてそのまま辞めてたもの」と言っても、Sさんは「うちのせいでいいんです。そういうことにして下さい。うちが…うちが…」の一点張り。
Sさんはいつもそうだ。「うちさえ我慢すれば丸くおさまる」とか「面倒なことはうちが引き受ければ相手がラクになる」という自己犠牲精神のもとで何でもかんでも一人で背負い込んでしまう。
そんなSさんは意地悪婆さんの恰好の餌食となっていて、仕事中にアゴで使われたり、不当な八つ当たりをされても愚痴も文句も言わないので、タチの悪い奴には「何でも引き受け、拒否も出来ない便利な子」として、いいように扱き使われていた。
それを何とかしたい!と思っていたけど、私が昼メイクを出たことで頓挫してしまった。Sさんには「何でも安請け合いしちゃダメだよ」とは言ったが、若い分、年寄りには必要以上に気を遣ってしまうらしい。
その件を主犯格の意地悪婆さんに話そうとしたら、話の途中で「Sさんに文句言われるなら分かるけど、アンタに言われる筋合いないわ!」と物凄い剣幕で…。年寄りってのは”人の話を聞く・理解する”という能力が衰えるものだそうだけど、少しでも耳を傾けるように話せなかった私も力不足だった。
私を逆恨みするのは構わないが、またSさんに八つ当たりされても困る。どうしたもんだろう…と思っていた矢先のことだった。私は鬼婆の巣くう昼メイクを出られてラッキーだったが、残してきたSさんが気がかりだ。
Sさんのような人を世間では”リュックサック症候群”と呼ぶそうで、何でも一人で背負い込んで過剰なストレスを溜め込み、いずれパンク…ということも多いらしいので、Sさんが心配でならない。
Sさんも私には少しずつ愚痴みたいなものや、自分の意見のようなものを言うようになってきていた。昨年末、近所家に招待されて、近所さんと近所さんダーリンとSさんと私の4人で焼肉パーティーをして楽しいひとときを過ごした。
その帰り、Sさんのバス時間までに小一時間あったので一緒にバスを待つ間、殆ど自分のことは話さないSさんが、珍しく家族や友人のことを話してくれて嬉しかったのを思い出す。その時の無邪気な笑顔が何とも可愛らしかった(普段のSさんはポーカーフェイス)。
若いんだから職場でだって、もっと自由で無邪気で居たっていいのに…そんなふうに思ったけど、私にはどうすることも出来なかった。それなのに私を不憫に思って泣いてくれたりして…。こんな子を意地悪婆さん達は陰で「クソガキ」とか「あのバカ」と言っているんだから本当に信じられない。
こうして、近所さん、後家さん、Sさんの無実が証明された。
近所さんも「残りの人は聞いたところで絶対に本当のことは言わないと思う」と言うし、私も近所さんが危険を冒して私のように陥れられては困る。相手は有ること無いことでっち上げ、社員さんまで誑し込むという邪悪な合わせ技を持っている。近所さんに危ない橋を渡らせるわけにはいかない。
ぶっちゃけ、婆さん達のことは今更どうでもいい。三人の無実が分かっただけで充分だ。近所さん、ありがとう。Sさんを頼みます。
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