11:00-18:00 クイックメイク19部屋+ベッドのみ2部屋

今日は、Bさん(60代前半・元スナックのママ)&Iさん(20代前半・中国育ちの韓国人)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の2隊に別れてクイックメイクになった。今日は他にAさん(40代半ば・変)とJさん(年齢非公開・薄幸)が居るハズだったが、出勤してこなかった。

聞けば、AさんとJさんは昨日も勤務表上では出番になっているのに、出勤して来なかったそうだ。Bさんによれば「明日は祝日だから、明日、出勤するつもりなんだわ。Aさんは休みをコロコロ変える人だから」という話。けど、最近妙にAさんとJさんがつるんでいたのが多少気になった。

Aさんが居れば「最上階は部屋が広いから時間がかかるのはしゃーねー(仕方ない)んだ。ゆっくりでぎる」と好んで最上階へ行っていたが、Aさんは居ないし我々が一番下っ端チームだしって事で、しぶしぶ最上階へ向かった。

そしたらもう(涙)。

循環風呂は天井から壁から水が滴って鍾乳洞化していて、ミストサウナは水浸し、珍しくローションマットが使われていて、普通の浴槽はどの部屋も垢だらけで見事な垢の輪がクッキリと付いていた。

Cさん「わち、今日だら垢だらけの風呂ばっかりだよ。どーなってんのさ?」

みかやん「や、わちもさ!どこ行っても風呂に垢の輪が出来てるもの」

Cさん「お風呂って身体を洗ってから入るもんでなかったのかい?」

みかやん「最上階って何でもアリだよね。トイレットペーパーやティッシュケースの中身やブラシ(回収して消毒して再利用)まで持ち帰られるのって最上の特徴だよね」

Cさん「”値段の高い部屋に入ってやった”って気持ちが有るんだべね。だけども身体はコキタナイんだからね。何日風呂に入ってなかったら、こんな垢が出るんだが。ヤった後に風呂に入って相手の身体からこんな垢が出てたら、気分悪いべさね」

などと話していたら、フロントH君やフロント可愛い人が手伝いにきてくれた。なんだってAさん&Jさんは、こんな日に二人揃って休んだんだか。お陰で忙しいったらありゃしない。

おまけに急ぐあまり、Cさんてば部屋のコーヒーセット(砂糖&ミルクやお茶など)を丸ごと入れ忘れてたり、風呂の入浴剤セットを前の部屋へ忘れてきたりとミス連発で、そのしわ寄せが全部私に回ってきた。

忙しい時に限って、部屋の中に散髪の跡がまざまざと残っていて髪の毛だらけで酷い目に遭ったり、風呂で下の毛を剃った形跡があってジンジロだらけだったり。

風呂鍾乳洞化地獄、垢地獄、毛地獄を苦しみながら渡り歩いて、仕事を終えて作業室に戻った時にはヘロヘロだった。Bさんチームもかなりお疲れのご様子。

そこへC班の人達が来た。

C班の人「おたくのAさん、辞めたんだってねぇ」

Bさん&みかやん「はああああっ?」

C班の人「え?聞いてないの?辞めたって話だよ」

Bさん&みかやん「えーーーーっ!」

うっかり驚き過ぎたが、C班の人達の手前、B班一同ちょっと移動してコソコソと話をした。

Bさん「みんなに変な人と思われながら6年もココで働いてきた人が、辞めるなんて。しかも、うちらB班の人間は誰も聞いてないんだから。そうじゃなくても変な人だったんだから、最後ぐらいキッチリ挨拶ぐらいしたらどうなのさ」

Cさん「最近、妙にAさんとJさんがつるんでたもね。Jさんも辞めたのかい?なんだのさ?」

みかやん「もしかして15日にAさんと私が組んだのが最後ですかねぇ。うわ〜。何か後味わる〜」

Iさん「ノンノン(Aさん)、ドウシテ辞メタ? IQ足リナイカラカ? IQ低イカラカ?」

一同「・・・・・」

或る意味、Iさんが言った事が一番当たってるような。

Aさんが陰でB班メンバー全員の悪口を言ってたのがバレて、社員に有る事無い事(というか無い事無い事)をチクってAさん自身の過ちを他人のせいにしていたのがバレて、居られなくなったんだとは思うけど。それにしてもね。

「Aさんはきっと、前に働いてたホテル○Cか、Aさんと元同僚のI君が働いているホテルAあたりで働くんじゃないの?」とC班の人達が話していた。心機一転、ヒモとは別れてホームレス姿も卒業すればいいのに。ま、お達者で、Aさん。

風邪ひいた

2005年9月17日 めもめも
鼻をかむ度に爆音を轟かせておりますです。

リアル友人達へ9月後半〜10月前半の休み。

9/17 9/20 9/23 9/24 9/28 9/29 9/30
10/3 10/4 10/5 10/8 10/10 10/14 10/15

遊んでね。
11:30-17:00(1時間早帰り)クイック13+ベッドのみ1+廊下

今日はEさん(50代後半・高見沢俊彦似)&Kさん(年齢非公開・薄幸)、Dさん(20代前半・ピアスだらけ)&私の2隊に別れてクイックメイクの日。Dさんが8連休だったり、私の3連休が2回あったりで、物凄く久しぶりにDさんに会った。お互いの留守中の話に花が咲いた。

みかやん「前にDさんから聞いてたけど、Aさんてホントに”クイック”って言えないよね。”明日もクックでねえが”とか言ってたわ」

Dさん「でしょう!”今日だらクックだな”とか言ってるっしょ。クック。クックって」

みかやん「うん。相変わらず”ほら〜。これ見でみろ〜。ほら〜”とも言ってた」

Dさん「”Dちゃん!こっち来てコレ見でみろ〜。ウン○だぁ〜。ウン○だぁ〜”って騒ぐのに、見てみたらウン○でも何でもないんだよね」

みかやん「ねえ〜!Cさん(60代前半・元看護師)にもなかなか脱力するんだ。こないだCさんに”あ!わち、ライポン忘れてきた”って言われたんだよ」

Dさん「ライポンて何?」

みかやん「知らないっしょ?あの世代の人達って食器洗い洗剤の事をライポンって言うんだ。も少し気の利いた人は”ライポンF”とも言うんだよね。日本初の洗剤だったらしいよ」

Dさん「あはは!容器に思いっきり”チャーミー”って書いてあるのにね。そっか、ライポンね。とっさに言われて分からないと困るから覚えておかなきゃ」

みかやん「それと、こないだはCさんに”わちにナイロン1枚くれないかい?”って言われて、また脱力したんだ。あの世代の人ってビニール袋の事をナイロンって言うんだよ」

Dさん「ナイロンって言ったら、ウインドブレーカーとかの繊維の事だよね。前にCさんが”ナイロン袋がどーのこーの”って言ってたのを聞いたけど、何の話か分かんなかったよ」

みかやん「それにCさんてばシラミがどうのとか、デーデーテー(DDT)がこうのって言った後に、私に”ね?”って同意を求めるんだよね。あたしゃDDTなんか浴びてないから」

Dさん「私もCさんに”我々は芋で育った人間だもね”って言われたさ。Cさんと私を”我々”と言われても困るよね。こっちは普通に米で育ったし」

Dさん&みかやん「ねーっ!」

てな話をしながら次の部屋へ向かい、先に部屋へ入ったDさんが「うわっ!」と叫んだ。

Dさん「くっさーっ!このニガいような匂いって何の匂いなの?時々、この匂いの部屋に当たるよね」

みかやん「あ、これ、オヤジ臭」

Dさん「マジでーっ!これが噂に聞く”オヤジ臭”だったんだ!そっかー。どおりでよく嗅ぐ匂いだよねー!」

みかやん「暖房で熱気ムンムンの部屋にこの匂いだと、かなり萎えたよ」

Dさん「あー!分かる分かる!私の中でもこの匂いは”冬の匂い”だったもの。なるほどねぇ。これがオヤジ臭ね〜。そっかそっか〜」

Dさんたら、オヤジ臭にも怯まずむしろ嬉しそうな様子で、なんだかもう「若いって素晴らしい!」の一言だわ。

7階の廊下掃除を始めると、今度は廊下に物凄い珍味臭が漂っていた。鼻を頼りに歩くと匂いの元は703号室だった。

Dさん「廊下中に匂うって、部屋でなにほどの珍味を広げてるんだろね?」

みかやん「部屋の中でイカ裂きの内職でもしてたりして」

Dさん「そのぐらいの匂いだよね。てか703号室、空いたらイヤだねぇ」

みかやん「スルーしかないよね」

Dさん「我々なんか若輩者だもんね。ここは年長のEさんとKさんにお出まし頂かないとねぇ」

Dさん&みかやん「ねーっ!」

廊下掃除を終えて作業室へ戻る途中、エレベーターの中でDさんが「匂いって結構迷惑」と呟いた。結構どころか物凄く迷惑な事の方が多いような気がした。

Dさん「私さ、トイレ洗剤の匂い、好きなんだよね」

みかやん「私も!思わず沢山使っちゃう。でもみんな臭いって言うよね」

Dさん「うちらがトイレ掃除をした部屋に当たったお客さんも”このトイレ、くっせー!”と思ってるかも知れないよね」

みかやん「ま、好き嫌いは有るよね」

Dさん「無臭が一番かもね」

そうは言っても「あらっ!なんて素敵なオヤジ臭!うっとり」とか「おおっ!香ばしい珍味臭臭だ。うへへ」なんて人も世の中には居るかも知れない・・・よ。ね?
11:30-17:30(30分早帰り)本メイク3部屋+クイック9部屋

今日はEさん(50代後半・高見沢俊彦似)&Jさん(年齢非公開・薄幸)、Aさん(40代半ば・変)&私の本メイクスタートの日。

こないだ、BさんとEさんに「Aさんの仕事が遅くても手伝うんじゃないよ。仕事が早い相手には甘えるんだから。フロントから催促の電話がきたら”Aさんがまだ終わってません”って言いなさい」と言われたので、心を鬼にして手伝わない事にした。

1部屋目でベッドを組もうとしたら、Aさんが「うわぁ!ちょっと待ってけれ!こら、こっち来て見でみろ!」と叫んだ。いつものセリフだし、どうせ大した事でもないんだろうと思いながらAさんの方へ行ったら、床にティッシュをコヨリ状にしたような物の短いのが2本ほど落ちていた。

Aさん「ほーら汚ねえ。コレ何だが分がるが?」

みかやん「あぁ、ティッシュですね」

Aさん「だげども普通のティッシュでねぇ。マン○ば力一杯拭いだらティッシュがこうなるんだ。自分でやった事ねが?」

みかやん「ティッシュがよれるほど力強く拭いた事は無いですね」

Aさん「そが。マン○さ擦らさった物だがら、コレも絶対素手で触ってならねえもんだ。肛門ば拭いだ物がも知れねえがら。どっちにしても汚ねえがらな」

みかやん「はい(あーあー。始まったよ)」

Aさん「あどな、ハナクソみてえな細がいティッシュは、マン○の毛さ絡んだのば、ほろったもんだ。それも汚ねえがら絶対触んな」

みかやん「はぁ」

Aさん「ほがの先輩だぢは教えねえと思うけど、これは覚えでおいだ方がいいど。みがやんがココさ長く勤めたいって言うがら教えだんだ」

この話は前にAさん本人から聞いたんだったか、他の人に「Aさんがこう言ってた」と聞いた話だったか忘れたけど、兎に角マン○だチン○だと言ってなきゃ気が済まないようだ。ひとしきり演説した後、Aさんはわざわざゴム手袋をして「うわーっ!汚ねえ!ぎゃーっ!汚ねえ!」と大騒ぎしながら2〜3cmのコヨリを2本拾った。

疲れる。

私が風呂係になったら、風呂までついてきてまた大演説だ。

「ほがの人の前では言われねえけど、悪いこと言わねぇ、風呂スリッパはいだ方がいいど。こったらどごさ来る客なんか、何やってんだが分がんね」から始まった。

「前な、部屋さ入ったらウン○臭くてウン○臭くてどーもなんねがったら、風呂の排水溝さウン○が山盛りになってだんだ。とぐろ巻ぐような固いのでなくて、ゲリでもね、軟便つーのが?それがもうてんこ盛りになってでな」

「フロントさ電話したら”何時間かかってもいいから自分で処理せ”だど。フロントもアテにでぎねえし、自分で自分の身ば守んねばなんねえんだ。用心にこした事ね。だから風呂でスリッパはぐなり、部屋で靴下はいだりしてた方がいいど。ノンノンは、おっかなくて靴下なんか脱げねって」

Aさんはいつも「自分は汚い物に敏感」とか「我こそは奇麗好き」とアピールするが、本人がボサボサで乱れまくりの髪に、こないだまで食べこぼしのシミだらけで地図と化したズボンをはいてたんだから、まるで説得力が無い。

クイックメイクに切り替わってもAさんの仕事が遅くて、フロントから「遅い!」と電話がくるんじゃないかとハラハラするが、それでもAさんの仕事は手伝わなかった。Aさんはダラダラと風呂掃除をして風呂から出て来て「やー悪りぃなぁ。トイレ掃除やってでくれたんだ。ノンノン風呂掃除は遅いんだ」と、のたまった。

みかやん「え?トイレ掃除やってませんよ(すっとぼけ)」

Aさん「いい、いい。ノンノンやるがら。気にすんな」

って事はやっぱりアテにされてたんだ。「風呂は遅いんだ」と言うけど、アナタ部屋も遅いですから、かなり。「ノンノンやるがら」と言うけど、風呂掃除にはもれなくトイレ掃除もついてくるんですよ!アナタがやるのが当たり前じゃないんですかい?

2人でのクイックメイクは15分以内をメドにしているのに、私がAさんの仕事を手伝わなかったら17分〜22分もかかってた。おまけに入浴剤を入れ忘れたり、箸を1膳しか入れてなかったり、洗面台が毛だらけだったり、ミスも連発。新人さんよりタチが悪い。

根っからのお喋りな人に喋るなとは言わないけど、喋りながらも手や身体が動くようになって欲しいものだわ。
11:00-18:00 クイックメイク17部屋+リネン折り

今日は、Aさん(40代半ば・変)&Iさん(20代前半・中国育ちの韓国人)、Eさん(50代後半・高見沢俊彦似)&Jさん(年齢非公開・薄幸)、Cさん(60代前半・元看護師)と私の2名ずつ3隊に別れてクイックメイクの日・・・なのにIさんが出勤して来ないので、待たずに出動した。

1部屋目は、相方の居ないAさんが私達の隊に加わった。Aさんとベッドを組んでいた時、私の足に何かが触れたので見てみると、ローションの瓶が落ちていた。ここで「あら、ローションが」等と言おうものなら、Aさんが「どら見してみろ!」から始まって、チン○だマン○だと大騒ぎして仕事にならないので、隠れて黙って拾った。

私達の隊だけ3人で、3人の場合は1部屋10分で上げなければならないので、Aさんの戯言には付き合っていられない。

それでも洗面係になったAさんは「やんや、洗い物の山だ。これだがら土日は好きでないんだ。泊まり客ばがりで茶碗使ってるわ。物食ってるわ。(←別に良いと思うんだけど)毛は散らがってるわ。洗面台の下なんかチン○の毛だらげだ」と。

身振り手振り付きで股間にバスタオルを挟んで「風呂上がって、こーやってガシガシ、チン○ば拭いたんだ」と。こーゆー事を言ってる時のAさんは完全に手が止まってる。

そうじゃなくてもAさんてば大ベテランなのに人一倍仕事が遅いんだから、喋らないで仕事して欲しいんだけどねぇ。2部屋目へ移動するときにIさんが「申し訳ナイ。ゴメーンね。スミマセーン!ゴメンゴメン。すまない!」と知ってる限りのお詫びの日本語を叫びながら走ってきた。可愛いくて憎めないから。

IさんにAさんを引き取って貰ってやれやれだ。晴れてCさんと二人で2部屋目へ。2部屋目ではCさんがイソジンの忘れ物を発見した。

Cさん「ちょっとコレ!ナニかを消毒したんだべね?ほれ〜、ほれ〜、ねえ?」

みかやん「あーはいはい。ナニかね。デリヘル嬢の忘れ物だね」

Cさん「ねえ!キャハハ!キャハハハ!」

また60代のCさんが小娘のように、はしゃいだ。私なんかは初めてイソジンの忘れ物を見た時は、普通にうがいだと思ったのに。負けたわ。

昼休みは今日も大勢で賑やかだった。

みかやん「Iちゃん、寝坊したのかい?」

Iさん「とっ、友達の家に泊メタ。いや、泊まった」

みかやん「まぁ。”友達”だなんて〜。Iちゃんたら」

Iさん「凄い!どーして分かる?ホントはカレシの家、泊まった。カレシ、ニッポンジン!コームイン!29歳!」

Cさん「公務員だのかい?絶対離すんでないよ(Cさんバツ2の為、妙に説得力が有る)」

Iさん「うん。ダイジョブ」

Eさん「さっきね。部屋で床を拭いてたら椅子の下に何か落ちてたんだよね。クシャクシャっとした黒い布で、男の人の靴下かと思って手に取ったら、パンツだったさ。女物のレースの」

みかやん「あはは!ノーパンで帰ったんですかね?」

Eさん「今頃、スカスカかもね」

Iさん「泊まったからパンツ2枚。Iも泊まった。パンツ2枚」

Cさん「アンタ、パンツ2枚履きだのかい?」

Eさん&みかやん「まさか。あははは!」

Iさん「そう。マッサカ。お風呂入る。パンツ取り替える」

Cさん「あぁそーゆー意味ね」

私達がゲラゲラ笑ってる中で、Cさんてば真顔だから余計に可笑しい。

昼休み明けの1部屋目には、市販の縮毛矯正セットの忘れ物が有った。今、私が最も欲しい物だ。腰まであった長い髪を肩ぐらいまでバッサリ切ったら、クセ毛全開なんだもの。「ほ、欲しいっ!」と思いながらも後ろ髪を引かれる思いでフロントへ届ける事にした。後ろ髪たって切ったから、ちょっぴりしか無いんだけどね。

やけに忘れ物が多いと思ったら、フロントに新人が入っていて回収忘れをしていたようだ。50代の小太りの男性で、滝のように汗をかきながらセットして回ってた。何だかもうガマの油状態だった。

夕方、フロントH君がふらりと部屋へ来て「何か手伝える事ないかな?と思って」とニコニコ笑ってて可愛かった。Cさんは私以上に喜んで、またまた小娘のようにはしゃぎだした。Cさんて、ちょっとエロい事と男の事となると、大はしゃぎだ。Cさん攻略のツボを心得たような気がした。

ま、攻めるつもりもないけど。
11:00-18:00 クイックメイク18部屋+ベッドのみ1部屋+その他諸々

今日は、Aさん(40代半ば・変)&Iさん(20代前半・中国育ちの韓国人)、Eさん(50代後半・高見沢俊彦似)とCさん(60代前半・元看護師)とJさん(年齢未確認・薄幸な雰囲気)、Bさん(60代前半・元スナックのママ)&私の3組に別れた。

土曜だというのにお客さんの出入りが無く、出勤早々リネン折りやゴミ袋折りをして時間を潰すハメになり、暇を持て余した。あまりの暇さ加減に朝のA班が2時間半も早い12時半に早帰りをした。私達B班も16時頃に早帰りか?と思われた。

取り敢えずのんびりと休憩。メイク総勢7名とフロントの人2名で休憩室が狭い狭い。IさんはフロントH君にしきりに話しかけていて、Aさんに「おどご(男)に興味あんだぁ!」と軽くイヤミを言われてもなんのその。

でもAさんがイヤミを言ったのは通じたようで、次は私の所へ来て「メイシャ!メイシャ!」と、はしゃいでいた。私の名前は中国読みでメイシャと発音するそうだ。Aさんはともかく、のどかな昼休みだったが、昼休み後に恐ろしく忙しくなった。

今日の最速チーム・Bさんと私の所にもフロントから「早く部屋を上げて下さい」と催促の電話はくるわ、フロント陣は手伝いにくるわ、掃除が終わる前にチェックに来られるわで、狭い部屋の中でフロント陣とメイク陣が入り乱れて、てんやわんやになった。

しかも、いつもはフロント陣がセット(ハガシ)を終えてから、我々ベッドメイク部隊が部屋へ入るのに今日は同時。フロントの人と一緒にゴミをまとめたり、ベッドのシーツ等をはがしたり。

そして久々に見た。見事な日の丸を。シーツの真ん中辺りが血で真っ赤に染まってた。

Bさん「ちょっと!酷いねぇ。何もこんな日にしなくたってねぇ」

みかやん「でもセットに入ると血の被害が一番多いですよ」

Bさん「そーなの?生理万歳!みたいなノリかい?こーゆーの何て言うのさ?」

みかやん「前のラブホでは”日の丸”とか”日の丸特攻隊”とか、元旦には”初日の出”と言ってましたよ。おねしょマットにも血が貫通してたら、自分らで洗ってましたから大変でした」

Bさん「あはは!日の丸?旗かい? ♪白地に赤く〜日の丸染めて〜あ〜美しや〜♪・・・って美しくないべさ」

みかやん「美しくないですよ。前のラブホじゃ、何ほどの量なのかシーツの上にバスローブやバスタオルを敷いてくれてたんですけど、バスタオルが血でジュクジュクになって、血のりみたいなのが光ってた事がありましたよ。殺傷事件かと思いましたから」

Bさん「いや〜。気持ち悪いねぇ。だって血の量がハンパじゃなく多い人って結構居るらしいからね。あ、そーお。ココはフロントの人が全部始末してくれるからねぇ。私らは見る事ないもんね。私、フロントだったら務まらなかったわ。聞いただけ気味が悪いわ〜」

忙しいので喋っても居られず、私は風呂掃除へ。部屋の方からBさんの鼻歌が聞こえていたが、やはり「白地に赤く〜」の歌だった。私も一緒に歌ってみたが、2番の歌詞が思い出せなかった。別にいいんだけど。

普段は前半10〜11部屋、後半10〜11部屋で、大体20〜22部屋の掃除をするが、今日は前半3部屋&後半15部屋の掃除で、帰る頃にはバテバテだった。

最後の部屋では、アンケート用紙の裏にデカデカと「セックスの時、いっぱいいっぱいの人が好き」と書いてあった。そう言えば、ココには”らくがき帳”が無い。ホテルQでもPでも、らくがき帳には結構笑わせて貰ったのに。残念。

Bさん「私だったら、ギリギリいっぱいの人ならイヤだけどねぇ」

みかやん「そーですか?私は余裕綽々な人より、いっぱいいっぱいの方が好きですね」

Bさん「そーかい?あづましくないべさ」

みかやん「や、その最中にあづましいって・・・あはは!”あぁ。あづましいわ〜”ってノリみたいじゃないですか」

Bさん「心の中で思ってても、最中に”あなた〜。あづましいわ〜ん”とは言わないけどさ」

みかやん「だはははは(ツボにハマりました)」

大変な一日だったけど、Bさんとペアで良かった。

※あづましくない=北海道弁。「落ち着かない」とか「居心地が悪い」って意味。(念のため)
DVD ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2005/08/24 ¥2,940 先祖代々ゲイツ一族に伝わってきた、秘密結社フリーメイソンにより守られた秘宝。その秘宝の謎を解く鍵をついに一族の末裔ベンが発見。だがその鍵はアメリカの独立宣言書の裏に書かれているという。そこでその秘宝を求める悪党とベンが独立宣言書を奪いあうことになってしまう…。 歴史的な出来事や、100ドル札にヒントが隠されている…

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そうは言われても、独立宣言署がどれほど大事なモノなのか、あまりピンとこないんですけど。

ディズニー映画らしいアドベンチャー。
サクサク進んでスカッと終わるし、人も一人しか死なない。
欲を出さないあたりもディズニー映画らしい?

気楽に観られるけど、あたしゃニコラス・ケイジがあまり好きではない。ゴメンナサイ。

★★★
DVD エスピーオー 2005/04/08 ¥5,040 レストランで独身最後のパーティを楽しむカルメンは、たまたまその場に居合わせた男性、キットとキスをすることになる。一度のキスで永遠の愛を確信してしまうふたり。カルメンは、婚約者への愛が冷め始めた自分に気づくのだが、その裏には、ある陰謀が仕組まれていた…。純愛ストーリーが危険なミステリーへと発展し、さらに二転三転の様…

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サスペンスとしての緊迫感に欠けているし、ラストが想像しやすいように伏線を張っててくれてるんで、ラストのどんでん返しも想定の範囲内なんだけど、それでも面白かった。ラストまでにストーリーが二転三転するんだけど、それもくどくなくて良かった。

いつからグルだったんだろ?

★★★★
DVD 新宿で起きた殺人事件の捜査本部長を務めていた室井管理官。その事件の捜査線上にあがってきたのはなんと現職の警察官。だが取り調べ中に被疑者は逃走、交通事故で即死してしまう。そんな中、被疑者の母親は過剰な取り調べがあったとして室井を刑事告訴する。 柳葉敏郎扮する室井慎次が逮捕されるという衝撃の展開から始まる本作は、…

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現場にこだわる寡黙な男・室井慎次を演じる柳葉敏郎の無言の演技をお楽しみ下さい・・・みたいな感じ。

湾岸署の3人(スリーアミーゴーズ?)には確かに笑わせて貰ったんだけど「えっ?これだけ?」と、ちょっと寂しかったり。

室井さんには「偉くなって現場・・・」の目標を諦めてほしくない。

★★★
11:30-18:00 本メイク9部屋+クイックメイク5部屋

今日はAさん(40代半ば・変)&Jさん(年齢非公開・薄幸な雰囲気)の2名と、Cさん(60代・元看護士)とKさん(50代・若見え小柄)と私の3名に別れて本メイクスタートの日。

Cさんと新人さんとの組で、どうなる事かと思っていたが、新人Kさんがかなり仕事を覚えていてくれて、ちょこちょことこまめに動く人なので、助かった。それなのにCさんときたら、相変わらずモニターの見方を分かってなくて「次、何号室?」と軽くウザい。

みかやん「Cさん!新人さんが3人も入ったんだから、Cさんが”次、何号室へ行くよ”って連れてかなきゃなんないんだよ。も少しモニターを見れるようになんないと」

Cさん「へえ。しゅんません(Aさんの真似)。にゃひゃひゃひゃひゃ!」

Cさんてば、先輩達と組んだ日と私と組んだ日では、まるでテンションが違うらしくて、今日は私と新人Kさんと組んだもんだから、一段とウザいテンションになってた。しかも今日は、入れ歯を忘れたのか、ずっと「しゃひゃひゃひゃひゃ、にゃしゃしゃしゃしゃ」と笑ってた。

あたしゃ自分の仕事をしながらKさんに仕事を教えてて忙しいのに、Cさんに妙なテンションで絡まれ続けて余計に疲れたものの、ようやく次の部屋で最後という状況へこぎつけた。

みかやん「Cさん、モニター見て。次、何号室へ行ったらいい?」

Cさん「うーんと。えーと。えーとえーと」

Kさん「ま、またどっか行くんですか?」

Cさん「やーっしゃっしゃっしゃっ!にゃーひゃっひゃっひゃっ!どっか行くんでしゅか?だとしゃ。ひゃひゃひゃひゃひゃ」

ずっと変なテンションで居て遂にツボにハマってしまったらしいが、意味が分からない。てか、Cさんが今日はサシスセソをちゃんと言えてなくて可笑しいから。私は、Cさんがホリエモン似の顔をくしゃくしゃにしてひゃひゃひゃひゃ笑ってるのを見て、ツボにハマってしまった。大笑いしながら最後の部屋へ。

みかやん「はい。最後の部屋だから頑張って15分で上げようね〜」

Kさん「はいっ!頑張りますっ!」

Cさん「しゃーっひゃひゃひゃ(まだ笑ってる)」

Cさんはほっといて、私はトイレ掃除へ向かったが、トイレの戸を開けて身体が固まった。便器の蓋が開いていて、蓋の裏がゲロだらけで、便器の中はゲリとゲロだらけだった。久々の目を覆いたくなるような光景だ。

黄色い油っぽいゲロと、茶色い飛び散りが物凄くて、便器の真ん中なんか、もう・・・もう・・・ちょっと涙が出そうだった。

お腹の急降下の後に吐き気をもよおしたのか、ひと吐きしてから便意をもよおしたのか、こうなるとこれはもう、鶏が先か卵が先かって話で・・・そうじゃない。どっちでもいいけど、水を流してから帰ってくれよ。どうしてこんなモノを見せびらかして帰るんだか。

みかやん「Cさ〜ん。酷いよ〜。酷いんだから〜(脱力)」

Cさん「やんややんややんや。わち代わるから。こんなに具合悪いならこんな所へ来ないばいいべしゃにぇえ。本当に具合が悪いって言ってるのに、連れ込まれたんだべねぇ。イヤよイヤよもしゅき(好き)のうちと思われたんだわ。かわいしょうに」

みかやん「Cさん、いつもごめんね。すみません」

Cさん「なんもさ。わちなんか頭から患者さんのゲロを浴びた事あったもの。手の上にゲリひっかけられた事もあった。慣れっこだから。こんなモノじぇーんじぇん」

Kさん「あの。何かあったんですか?」

みかやん「あ、見ない方がいいかも」

Kさん「いえ。でも・・・あら〜〜〜。え〜〜〜。ま〜〜〜。え〜〜〜っ?」

どうもフロントの人のやり忘れや忘れ物の多い部屋だったから、もうすぐ帰る時間で急いでいたか、何かに動揺したのかだろうと思っていたが、思いっきり動揺の方だったようだ。フロントの人も、トイレの水を流して行ってくれても良かったんじゃないのかい。酷いよ。

Cさんは「やんや、ゲロにゲリだらワンツーパンチだもね」と言って、♪じぃーんしぇい(人生)わ、ワンツーパンチ♪と歌いながらトイレ掃除をしてくれた(確か水前寺清子の歌。古っ!)。

今日もCさんが居てくれて良かったけど、やっぱりCさんと組むと汚物に見舞われる事が多いようだ(涙)。
11:30-18:00 本メイク4部屋+クイックメイク8部屋

また新人さんが入った。今日入ったのはKさんで、小柄で童顔で物凄く若く見える50代。ハキハキして明るくて、良さげな人だ。Kさんの年齢を聞いてみんな驚いて「Aさんと同じぐらいに見えるわ」なんて言ってた。

今日は、Bさん(60代前半・元スナックのママ)とEさん(50代後半・高見沢俊彦似)とKさんの3名と、Aさん(40代半ば・変)とJさん(年齢非公開・薄幸な雰囲気)と私の3名ずつ2組に別れた。

私はAさんの不機嫌さを感じつつグラスを拭いていて「妙にザラザラするグラスだわ」と思ったら、グラスが欠けてたのを知らずに力一杯拭いた為に、手が切れてサラシが血だらけになっていた。

Aさんが大騒ぎしながら「みがやんが手ぇザックリ切って血まみれなんで、下さ行がせますから絆創膏わだしてやって下さい」と、フロントへ電話してくれた。珍しく親切だと思ったのも束の間、Aさんは「うんと大袈裟に言わねえば、フロントなんか絆創膏もくれねんだ」と吐き捨てるように言った。

階下へ行ったらフロント二宮和也似君が、マキロンとティッシュを持って待っててくれた。私の手をつかんで水道の水をかけてくれて、何度もマキロンしてはティッシュで拭いて、最後に絆創膏を貼ってくれた。なんて優しい!

部屋へ戻って、Aさんに二宮君の事を話すと「みがやんは1回目だからだ。次は絆創膏貰えねえがら自分で持ってろ」と不服そうに言っていた。

昼休みはフロントヘッペ氏(60代・昔はセックスの事をへっぺと言ったものだ!と力説)が合流した。

ヘッペ氏「実はフロントヘアバンド君(7月27日の日記参照)が辞める前に”俺、みかやんが好きだ。でも恥ずかしくて喋れないから、仲を取り持ってくれ”って言われてたんだ」

みかやん「んあっ?あだし?(動揺のあまり訛った)」

ヘッペ氏「ヘアバンド君も辞めなかったら、今頃お付き合い出来てただろうに」

みかやん「ちょ、ちょっと!付き合いませんからっ!」

ヘッペ氏「ヘアバンド君、いい男でしょ。好みじゃない?」

みかやん「とっ、年上は苦手で(だってヘアバンドさんて、ちょっとキモ・・・)」

と話していたら、Aさんが鬼の形相で私に「おめ、わがぐ見えっからだ!わがぐ見えっからな!」と声を荒げたので一瞬、休憩室が静まり返った。

Aさん「あの男、ココさ入った時”俺、家ないんだ”って言ったんだ。ノンノン家に入り浸るってが、居候する気でいだんだ。顔だげ見だらいい男だげど、あれだらヒモだもな。ノンノンは騙されねがった」

一同「・・・」

Aさん「顔はイイ!確かに男前だ。だげどもノンノンば利用しようとしてだってのが、許せねえ」

ヘッペ氏「そうかい?ヘアバンド君はAさんの事は一言も言ってなかったなぁ」

一同「・・・」

ヘッペ氏の一言で凍り付きながら出動した。ずっとAさんの機嫌が悪いのに何て事を。ベッドを組みながら、またAさんが「みがやんだら、わがぐ見えっからな。わがぐ見えるからだ」と言って、めっちゃ不機嫌だけど・・・。

実際Aさんよりトシは若いし、あたしゃ女ホームレスみたいな格好はしてないからね。ヘアバンド(51歳)から見たら、Aさん(44歳)だって若いと思うんですけど。

あんまりAさんの機嫌が悪いもんだから、Jさんが私に仕事の事を聞いてきて、Aさんはますます面白くなかったようだ。

もうね。面倒臭くて構ってられないから。

帰りに、エプロンのポケットに残ってたスキンを片付けようとしたら、スキン入れに輪ゴムを太くした感じのモノが入っていた。ふと「えっ?コレ何?」と呟いたら、後ろにAさんが立ってた。

Aさんたら大声で「あぁ!それな、チン○さハメるバンドだ。長持ぢするように!ってチン○の根元さハメるんだ。チン○バンドだ、チン○バンド!昔、ベッドの枕元さ置いでだけど、また出してきたってのは人気あるんだ、チン○バンド!あっはっはーっ!」と豪快に笑った。

おまけにJさんにも「コレな、チン○バンドだ。わがるが?チン○さ・・・」と、ずっとチン○チン○言ってた。

でもそれを言うなら、せめて候(○漏)系リングとか言ってくれないと。てかアレは「スキンバンド」じゃないの?チン○バンドと言われたら、レズの方々が使うようなニョキッとしたモノを想像してしまうのは私だけですかねぇ。

Aさんはチン○チン○言ってたら機嫌の良い人だから、まぁいいか。
11:00-18:00 クイックメイク12部屋+廊下+待合室+リネン

今日はAさん(40代半ば・変)&Iさん(20代前半・中国育ちの韓国人)、Bさん(60代前半・元スナックのママ)&Dさん(20代前半・ハードロック系)、Cさん(60代前半・元看護師)&私の3隊に別れた。

土曜なのに珍しくお客さんの出入りが少なく、掃除待ちの部屋も少なかったので、Bさんチームと私のチームは廊下掃除からのスタートになった。お客さんが来るんじゃないか?とドキドキハラハラしながら廊下や待合室の掃除をして、12時半からようやくベッドメイクを開始した。

すぐに昼休みになって、今日もIさんが大はしゃぎで中国の食文化について語ってくれた。虫や鳩を食べるって話だ。

みかやん「暫く虫を食べてないや。虫、食べたいなぁ!みたいに思うの?」

Iさん「普通に”虫、何が好き?”って聞き合うヨ。私は蝉が好き。ソレヨリモ鳩、食べたい!鳩焼き大好き!公園の鳩、美味シソウ。ハトヤキ食べたい!」

みかやん「あ、そうだ!猿も食べるんだよね?」

Iさん「猿、美味しいヨ。猿、生きたまま、猿の頭テーブルの上、猿の身体テーブルの下、猿の頭キリキリ切る。猿キーキー鳴く。頭一周切れたら、パカッと開けて、お湯、調味料、入れて掻き回して脳みそスープ食ベル。美味シイ。最高!」

一同「ひいいいぃ〜〜」

みかやん「た、倒れそう。頭蓋骨が鍋?」

Dさん「猿の活き造りだよ。顔もついてるんでしょ。怖いよ〜」

Bさん「その辺で鳩を獲ったり、動物園で猿を捕獲したらダメだよ」

Iさん「うん。SARS流行って大変だった。アレは野生動物を食べるから。デモ、カラスは美味しくない。カラス、骨、臭い!犬は美味しいけど、猫はあまり食べない。中国の南の方は、猫も食べるしウジ虫も食べる。でもやっぱり猿の脳みそと鳩が最高!」

一同「ひいいいぃ〜〜」

気を取り直して、Dさんと私で「なまら」や「キモい」や「ウザい」という言葉を教えた。Iさんは得意になって「ナーマラ、キモーイー!」とか「ナマラ、ウザイー!」と言って、可愛かった。

Bさん「あんた達、変な言葉を教えるんじゃないよ。正しい日本語を教えなさい!」

みかやん「私、そのうち函館弁を教えようと思ってたのに」

Cさん「それだらダニエルさんだべさ。訛った外人さんだよ」

Bさん「ダメダメ!函館弁もダメ!函館弁なら訛ってる上にイントネーションもがちゃがちゃだからね」

みかやん「がちゃがちゃ・・・」

Iさん「ガチャガチャ?」

Bさん「覚えなくていいの!」

Iさんが居て楽しい昼休みだった。

昼休み明け、Cさんと二人で部屋に入った。風呂に入ったとたん、イヤな予感がしたが妖しいモノも無いので、いつもどおりに風呂を洗ってシャワーで流した。シャワーで流し始めたところで異変に気付いた。物凄いウン○臭がたちこめてきて、思わず「ぐはっ!」とむせた。

みかやん「Cさん!助けて〜!臭い!」

Cさん「どれ?何の匂いさ?排水溝かい?あぁ、便の匂いだね」

みかやん「昼ご飯食べたばっかりなのに酷いよぉ」

Cさん「どれ!わち代わってあげる!トイレ掃除してなさい」

みかやん「ありがとー。助かるー・・・Cさん!トイレも同じ匂いするーっ!」

Cさん「したら部屋の方、頼むわ。わち、トイレもやるから」

みかやん「ごめんなさーい!」

Cさん「なんもなんも。わちなんか便の匂いなんか慣れっこだもの。患者さんなんか身体悪いもんだから、こんなもんじゃないんだから。だけど、なして風呂で便だのさ?こないだもだもね?」

みかやん「そうだった。こないだもだよね。よ、よく分からないけど、そーゆーのが好きなカップルも居るんじゃないの?」

Cさん「便が好きだのかい?わちは慣れてるってだけで、好きって言うんではないんだよね」

や、真面目に答えられても困るんだけど。

こんな時のCさんて、とても頼もしい。さすが元看護師。だけど、この先もCさんとペアだとウン○に当たるんじゃないか?とイヤ〜な予感がしてきた。食後すぐだし、猿の脳みそやウジ虫の話も思い出してしまって、余計に気持ち悪くなった。

だけど、Cさんとペアなら私がウン○やゲーリーやゲロに当たっても安泰って事だ。良かった良かった。てかやっぱり良くないか。
11:30-17:30(30分早帰り)クイックメイク17部屋

今日から新人Jさんが加わった。一目見て「あっれー?こないだ面接してた55歳の人と違うよ」と思ったら、先日の55歳女性が面接に合格したもののドタキャンした為に、Jさんが繰り上げ当選になったそうだ。

Jさんは年齢を公表しないが、白髪でかなりのご高齢のように見受けられる。長身でガリガリに痩せていて、言っちゃ悪いが、や本当に申し訳ないとは思うが、パッと見「生活苦」もしくは「困窮」の様相。

で、今日はAさん(40代半ば・変)とJさん、Bさん(60代前半・元スナックのママ)と私のペアになった。

Bさん「なんて言ったらいいか、白髪染めしないと本当に貧乏臭いもんだねぇ」

みかやん「私も染めなかったら、あのぐらいの白髪ですよ」

Bさん「みかやんの場合は若白髪だもの。20歳ぐらいからでしょ?Jさんのとは違うから。それにJさんのペットボトル見た?水だよ!水!ビックリした。あの貧乏臭いAさんでもお茶持ってきてるのに水だよ!Aさんの上を行ってるもの」

みかやん「はぁ」

Bさん「今日はAさんとJさん、凄い組み合わせだね。なんぼ貧乏でも女として最低限の身だしなみって有ると思うの。あの二人にはそれが無いもの。しかもペットボトルに水だよ!水!あーはっはっは!水だってー!」

Bさんはツボにハマったらしく、ずっと笑ってた。ベッドを組み終えたので風呂へ行こうとする私をBさんが引き止めた。「ちょっとみかやん!コレ見て!あははは!」と、また笑いだした。

Bさんが指差す方を見たら、壁に鏡が貼ってあって鏡の下に台が付いていた。その鏡の下の方の真ん中あたりに、頭を擦ったような跡が付いていた。

Bさん「コレさ。女がこの台にこう手を付いて、男が後ろからってパターンでしょ?」

みかやん「そのようですね」

Bさん「そしたらさ、男の方は腰を振ってる自分を鏡で見てさ・・・。あはははは!」

また笑ってる。

Bさん「その男、どんなナルシストさ。鏡に自分しか映らないっしょねぇ。腰振ってる自分にウットリかい?あーはっはっは!」

まだ笑ってる。

Bさん「みかやんもみかやんだわ。こんな時に真顔で”そのようですね”だって。笑わせないでよ〜。あはははは!」

完全にツボにハマったみたい。

Bさん「あはは!もうダメ!可笑しくて仕事にならないわ〜」

私もツボにハマりやすいタチだけど、ここまで先にツボにハマられてしまうと着いてけない。何だか取り残されたような気持ちになって、風呂掃除を始めた。それでもBさんは部屋で一人で笑ってて・・・。

「髪に何をつけてたんだか、油膜が張ったみたいになって、鏡を拭いても拭いても奇麗にならないのー。よっぽど鏡に頭を打ち付けてたんだろね。あーはっはっは!」と、ずっと部屋からBさんの笑い声が聞こえてた。

これが1部屋目の出来事。その後もBさんは、私が何を言っても大ウケで調子が狂った。女60代も、箸が転がっても可笑しい年頃なんだろうか。

昼休みは昼休みでAさんとJさんが、チグハグな会話をしていた。少しも会話が噛み合ってないのに、会話が進んで行くのを聞いていて可笑しかった。

Aさん「Jさん、どーだ?(仕事)大変が?」

Jさん「私、お昼は元々あまり食べないんですよ」

Aさん「大丈夫だぁ。すぐ慣れるぅ」

Jさん「この部屋は涼しくていいですねぇ」

Aさん「そのうぢ黙ってでも身体が動ぐようになる」

Jさん「私、喉が渇いちゃって」

Aさん「最初はでぎなくてわがらなくてあだりまえだがらな」

Jさん「やぁ〜。暑いですね〜」

この二人の会話、どーなってるんだろ?と思いつつ、ふと見たらBさんが笑いを堪えて涙目になっていた。それでも尚、続く怪しげな会話。

Aさん「Jさん、ココさ通うのは大変でねーのが?」

Jさん「私は人一倍、汗かきなんですよね」

Aさん「遠ぐがら通うんだら大変だもな」

Jさん「お弁当なんか作るの久しぶりで適当に作りました」

Aさん「ノンノンは家が近いがら」

Jさん「何だかご飯が喉を通りません」

いたたまれなくなって先に出動して、部屋に入ってからBさんと二人で大笑いした。

Bさん「どーなってるの?あの二人」

みかやん「アレはもう拷問ですよね」

Bさん「ボケ老人の会話だよね」

それからは二人とも可笑しくて仕事にならなかった。
自分自身が混乱するので・・・。

★Aさん(40代半ば・小太り・道南訛り有り)

この道6年のベテランでありながら、仕事は雑で一番遅い。性格がズバリ、妄想性人格障害で口を開けば他人の悪口ばかり。みんなが自分を馬鹿にしていると思い込んでいる。服装のセンスは皆無で、いつも両手にコンビニ袋(2〜3袋)を下げて歩いていて「女ホームレス」という別名も有るが、自称は「ノンノン」。妖しい宗教にのめり込んでいる。

★Bさん(60代前半・長身長足・元スナックのママ)

2004年12月から勤務。元はスナックや居酒屋や小料理屋を経営していたが60歳で店を売却。元スナックのママだけあって女性の扱いが巧く、本人も姉御肌なので皆に慕われている。明朗活発でいつもギャグを言っては皆を笑わせてくれるが、それでいてきめ細かな目配り気配りが出来る人。誰もがBさんこそ我がB班のリーダー!と思っている。

★Cさん(60代前半・肥満・五分刈り・元看護師)

私の2日先輩。Bさんと同い年だが見た目がかなり「お婆ちゃん」。スポーツ刈りを五分刈りにしたら、お爺さんと間違えられる。ちょっとお耳が遠いのと、かなりの老眼なのが危なげ。補聴器と遠近両用メガネをして下さい!と言いたい。時に入れ歯臭がキツいのでポリデントもして欲しい。本人が頑固なので誰も何も言えずにいる。

★Dさん(20代前半・金髪・沢山のピアス)

勤続1年半、我がB班の2番手。若いのにしっかり者で頑張り屋さん。マスコット的存在。仕事は早くキッチリしていて、仕事面では我が道を行くタイプだが、派手な見た目とは裏腹に義理人情に厚い熱血漢。若いながらもしっかりとココで生き延びる術を身につけた人。明るくて可愛くて、若いって素晴らしい!のひとこと。

★Eさん(50代後半・高見沢俊彦似・華奢)

Bさんとほぼ同期。しっかりと”自分”というものを持っている人。時々声を荒げたりはするが後腐れはない。激しく且つサッパリした人。嫌われるような事をしなければ、とことん可愛がって面倒を見てくれる人。Bさんとは違うタイプの姉御肌。笑顔は50代と思えないほど可愛らしく釘付けになる。最も女性らしくて大人な感じ。

★Fさん=20歳・優香似・無断欠勤を繰り返してクビ

★Gさん=50代半ば・年甲斐もなく「面白くない」と言って退職

★Iさん(20代前半・中国育ちの韓国人・留学生)

裕福な家に育った子特有のおおらかさが有る。冗談めかしてAさんに「ノンノン、頭、オカシイヨ。ダイジョブー?」とか「ノンノン、ココ、掃除したか?キタナイヨー」とカタコトで言っているが、どうやら本気らしい。休憩中にはしゃぎ過ぎて帰る頃にはバテているような無邪気さ。天然なのか、恐ろしく頭が良いのか。皆の名を中国読みで呼ぶ。

9月の上旬にあと2人の新人が入る予定。
11:30-17:30(30分早帰り)本メイク5+クイック12

今日はBさんとCさんと私との3人組になった。韓国人のIさんも居て4人のハズだったが、Iさんは学校の夏休みが終わり、今後は土日祝のみの出勤になったそうだ。で、急遽3人で出動する事になった。

出動の時、Cさん以外の人は必ず500mlのペットボトルにお茶を入れた物を持って、定期的に給水する。Bさんがいつもお茶を凍らせて冷たいのを飲んでいたのを真似て、私も今日はお茶を凍らせて持参した。

暫くすると凍ったお茶が解けてきて、ペットボトルの中に氷の柱が出来る。それをココではコンビニボックスに入っている商品名にちなんで「ビッグボーイ」と呼んでいる。

http://www.lovelygoods.com/htm/vibe/icbigboy.htm

時々「ねえ!みかやんのビッグボーイ、どの位になった?私のはもう萎えてきたよ」と言うBさんが何だかとても可愛らしかった。

昼休みに作業室へ戻ると、コスプレ用の衣装が干してあった。やはり人気はセーラー服で、洗ったセーラー服を干しているのを度々見かけるが、今日はセーラー服とドカジャンが一緒に干されていた。

みかやん「セーラー服とドカジャンて、どんな組み合わせですかっ?」

Bさん「ドカジャンも結構人気があるのよ。男用じゃ人気ナンバーワンじゃないかしら」

みかやん「えーっ?ドカジャンがですか?」

Bさん「いいんじゃないの。女子高生と労働者ってノリも。肉体労働者だもの。激しいんだろうさ」

Cさん「へええっ!そーなのかいっ!」

Cさんていつも人の話を聞いてない(もしくは聞こえてない)ようでいて、突然会話に入ってくるので驚く。驚いたBさんは、咄嗟に鬼瓦権蔵の物真似をして誤摩化した。同い年のBさん&Cさんを端で見てたら面白過ぎる。

私はまたツボにハマって一人で大笑いした。

(ちなみにあとでネットで調べたら、某サイトに「作業着を侮るなかれ、これはこれで熱狂的なユーザーを大量に抱えるジャンルであり、アングラなコスプレカジュアルなのだ」と書いてあるのを見つけて、一人で「なるほど」と納得)

そういや、ナースの服とドカジャンって組み合わせの時もあった。やっぱりドカジャンて侮れないのね。アングラって言うよりメジャーじゃないの?

休憩明けは3人でのクイックメイクになったので大忙しだった。時間に追われて他人の仕事まで構ってられないながらも、急いでいてもミスをするワケにはいかないので、密かにCさんの仕事のあとをチェックしてた。

Bさんに聞こえないように「Cさん、鏡が汚いよ」とか「Cさん、ドライヤーが逆」とか、コソコソ言うとCさん本人に聞こえない時があって困る。

そんな中、たまたま私が風呂の中でヘアカット(上の毛)してる風呂に当たってしまい、浴槽や洗い場が毛だらけで時間がかかって、Cさんの洗面&トイレ係をチェックできなかった。で、何となく「801号室チェック漏れ」と覚えていた。

夕方、Bさんが「みかやんのビッグボーイ、どうなった?私のはもう完全にお役御免。勃起前の状態だわ。萎え萎えで〜す。もう役に立ちましぇーん!」なんて言うから笑ってたら、フロント子持ち君から電話がきた。

子持ち君「801号室の洗面とトイレの担当はどなたでしたか?」

みかやん「稼働表を見ると”C”と書いてます」

子持ち君「ドライヤーのヘッドにオイルのような物がついていて油まみれで、トイレットペーパーが2つともダラリと垂れ下がっていて、三角に折られてませんでした。今後、気をつけるよう伝えて下さい」

みかやん「はいっ!す、すみません!」

Cさんたら有り得ない。

ダラリと垂れ下がったトイレットペーパーを見た時の子持ち君の衝撃は、いかばかりだっただろう。子持ち君の胸の内を察すると私まで胸が痛んだ。ともあれ、自分も気をつけよう。

Bさんの話によると、フロント子持ち君は優しい人だから注意で済んだけど、他の冷淡なフロントだったら「やり直し!」と怒鳴られてやり直しさせられるか、もっと陰険なフロントだと、わざわざ掲示板に名前入りで張り出したりするそうだ。怖い怖い。

実働27日目でココの仕事にも随分と慣れたけど、気持ちを引き締めて頑張らなければ。
11:30-17:30(30分早帰り)本メイク4+クイック9+ベッド2

今日はAさん&Cさん、Dさんと私のペアで本メイクスタート。私は今日も浴槽にワックスをかけてゴキゲンだった。

Dさん「前に働いてたラブホに恐ろしい先輩とか居た?」

みかやん「居ましたよ!ズーズー弁で怒鳴る人とか大阪弁で怒鳴り散らす人とか。わめいて騒いで酷かったです。尋常じゃなかったんですから」

Dさん「そーゆーのに比べたら、ココの人達はおとなしいよね」

みかやん「はい。みんな大人でまともな人で助かります」

Dさん「だよね〜。ふーん」

私が入る前はココにも普通じゃない人達が居たそうだから、Dさんも人知れず苦悩していたのだろう。30代後半〜60代の人達の中に一人だけ10代のDさんが居たんだからね。あたしゃ、しっかり者で頑張り屋さんのDさんが可愛くて仕方ない。

昼休みに作業室へ戻ると、フロント子持ち君が50代女性と面接をしていた。合格したらどこの班に配属されるか気がかりで聞き耳をたてていると、フロント子持ち君が「平日は11時半から」とか「休憩は14時から」と言っていたので、その女性が面接に合格したら我がB班に配属されるらしい。

昼休みはフロント可愛い人も一緒だった。

可愛い人「今日ねぇ、お馴染みのお年寄りカップルが来たの」

Aさん「あぁ、むがしっから来てるって噂だぁ。よぐまぁ・・・」

可愛い人「バッタリ会ってしまうところだったから慌てて隠れたの。そしたらお婆さんの方が”あらまぁ、わざわざ隠れてくれたわよ。おほほほ”って、品の良い感じでね。お爺さんもにっこり笑って、微笑ましかったわぁ」

Dさん「知ってる!私がフロントしてた時も、よく来ててさ。部屋を凄く奇麗に使ってくれてるんだよね。ゴミなんかも持ち帰ってるのさ」

可愛い人「そうそう!ベッドの上に布団を2つ折りにたたんで乗せたくらいにしてね」

Dさん「トイレットペーパーも三角に折って帰ってるんだよ。ゴミ1つ無くてテーブルの上も奇麗なままさ。お風呂とベッドだけは使ってるけどね」

Cさん「わちらもさ、前の会社で観楓会で定山渓あたりのホテルに泊まったけど、やっぱり気ぃ遣うもね。ゴミぐらいはまとめておいたりさ」

みかやん「観楓会だと男部屋と女部屋に別れるっしょ。そしたらやっぱり女部屋は奇麗だよね。やっぱりある程度は気を遣うよね」

可愛い人「でしょう!ゴミだらけ、荒らされ放題の部屋ってさ、絶対に女が悪いよね」

Cさん「そうだわ!女がちゃんとしてたら、もう少しマシだと思うもね」

みかやん「汚い部屋って、とことん汚いじゃないですか。部屋が汚かったら風呂もトイレもって結局全部やられてますよね。汚いって言うより、だらしないって印象を受けます」

Dさん「ホントさ。セットに入って酷い部屋に当たった時なんか”どんな女だよ!”とか”女が居てコレかよ!”って思ったもん。女がだらしないよね」

一同「ねえーっ!」

最近はみんながみんな、Aさんが悪口を言おうとするのを巧く遮れるようになった。

先日の或る時は、Aさんが「今日もクイックでねえが。今日なんか本当は本メイクの日なのに・・・」と言ったのに対してEさんが「私はクイックの方が好き」と言って遮り。

また或る時は、Aさんに「韓国の子、どうだ?まどもにはだらいでだが?」と聞かれて、私が「”はい。わかりました”って素直に一生懸命頑張ってるそうですよ。明るくて人なつこい子ですし、みんなに可愛がられてますね」と言って遮った。

今日だってAさんは「よぐまぁいいトシこいで、こったらどこさ毎度毎度来るもんだ」から始まって悪口を言いたい放題したかったろうに、フロント可愛い人が見事に遮ってくれた。

Aさんて口を開けば他人の悪口しか言わない人だけど、扱いは簡単だ(笑)。ホテルQに居たNさんや、初期のトドさんに比べたら全然ラクだもの。

今日、面接に来ていた女性は9月1日から我がB班に入る事になった。おとなしそうな、いかにも一般家庭の奥さんて感じの人だった。
11:00-18:00 クイックメイク19部屋+ベッドのみ2部屋

今日は、5人でクジ引きの結果、BさんとCさんとEさん、Aさんと私に別れた。3人組は大急ぎで大変な目に遭うので「どうか2人組のクジを引きますように!」と祈りながらクジを引いて運良く2人組を引いたもののAさんとペアとは・・・。するとAさんは珍しく殊勝に「今日一日、宜しくお願いします」と頭を下げてきた。

ところが部屋に入って二人きりになったとたん「ノンノン(Aさんは自分の事を”ノンノン”か”俺”と言う)なぁ、夏休み明けでよぉ。頭ぼげでんだぁ。ノンノンの仕事のあど、ちゃんと見でけれぇ。なぁ。頼むど〜」と、Aさん節が炸裂した。

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Aさんが連休中のある日の会話

Bさん「40歳過ぎて自分をノンノンって事もないと思うんだけどねぇ。みかやんが自分の事をミンミンって言う分には許せるけど」

みかやん「言いませんよ!ミンミンだなんて(笑)」

一同「言えないよねー!」

Aさんの話を書くと長くなるので今日のところはこの辺で。
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その後も何度も何度も「ノンノンなぁ。今日、あだまぼげでんだぁ」と言われたけど、「分かってます」とも言えないし。

「やれやれ」と思っていたら、Aさんが「うわぁ!ウン○だぁ!これ!これ見でみろー!」と叫んだので、しぶしぶ行ってみた。しかしウン○のようなモノは無く、浴槽のフチに入浴剤の黄色い色が付いた水がたまっていただけだった。

浴槽に入浴剤を入れて、入浴剤が入ってた袋を浴槽のフチに放置しておくと黄色い水が残るだけの話なんだけど・・・。

Aさん「これなぁ。ここにウン○が有ったんだ。フロントが中途半端にシャワーで流してったらこうなるんだ」

みかやん「や、そうですか?(明らかに入浴剤の色でしょ)」

Aさん「前にもこーゆーウン○が有ったんだ。見だこどねえか?」

みかやん「無いですね」

Aさん「誰だが知らねえけどフロントもフロントだ。ウン○が有ったって証拠を残して行くなよな。こんなものノンノンが見だらわがるって。何年この仕事やってると思ってんだが」

みかやん「・・・(始まった。フロントバッシングだよ)」

Aさんは、ただの入浴剤入りの水をわざわざゴム手袋をして「あぁ汚ねえ!うわぁ!あーっ!汚ねえ汚ねえ!」と大騒ぎしながら、スポンジで擦ったりシャワーをかけたりしていた。

私が部屋掃除を終えても、Aさんは風呂掃除をしていて「ちょっと待ってでけれなぁ。ノンノン、スポンジ洗っておいでやる!ウン○擦ったから汚ねえがらな!」と恩着せがましく言ってくれたけど、擦るまでもなくシャワーで流したら奇麗サッパリ無くなったと思うんだけどね。

暫くして私が部屋係の時にフロント二宮和也似君が来た。「みかやんが今、部屋をやってるって事は前の部屋はAさんが部屋係だって事だね。ちょっとAさんを呼んで貰える?」って事で、Aさんを呼んだ。

二宮「Aさん、急いでいても歯磨きカップはちゃんと拭いてから伏せて下さいね」

Aさん「へぇ。すんません」

二宮「あの。あんま気に病む事じゃないんでね。この次から気をつけて下さいね」

二宮君が部屋を出ていったら、Aさんは私を振り返って「だとさ」と言って風呂へ戻った。「Aさんたら、まるで私を犯人扱い。酷いわ。まぁいいけど」と思いながら部屋の掃除をしてたら、Aさんが「あーっ!ノンノンだ!歯磨きカップ拭くの忘れでだ!」と叫んだ。

遅いから。最初からアンタだって言ってんじゃん。

面倒なので黙っていたら、風呂の方からAさんの独り言がブツブツと聞こえるので、コッソリと覗いてみた。Aさんたら洗面器を凄い勢いで拭きながらヒソヒソ声で「あの野郎!ふざけんなーっ!毎度毎度ノンノンば馬鹿にしやがってぇ!あーだ!こーだ!何だかだーっ!(←後半よく聞き取れない)」と、ヒソヒソ声ながら叫んでいた。

怖ーーーっ!

Aさんて二宮君を目の敵にしてる。二宮君の方はAさんを全く相手にしてないからいいんだけどさ。歯磨きカップの件だって、二宮君は随分と気を遣った言い方をしたのに、逆恨みするなんて・・・。

それとは別に、フロントヘアバンドが無断欠勤を繰り返してクビになった。前にAさんが言ってたとおりになった。全くAさんて怖い人だ。
11:00-17:00(1時間早帰り)クイックメイク14部屋+廊下掃除

今日は、Dさん&Iさん、Bさん&Eさん、Cさん&私の3隊に別れてクイックメイクの日。珍しくクジ引きじゃなくて、フロントの人が最初から稼働表にペア名を書いていてくれた。

出勤時にモニターを見たら、掃除待ちの部屋が多かったものの、A班2隊&B班3隊でベッドメイクしまくったので、休憩前には掃除待ちの部屋が少なくなり、フロントから各階廊下掃除をするように言われた。

みんな廊下の掃除は嫌いだ。最もお客さんに遭遇する事が多く、逃げ隠れしながら掃除しなきゃならないのに、掃除機をかけている最中はお客さんの気配が分からなかったりする。

Cさんと7階の廊下掃除をする事になり、私が掃除機をかけ始めた。長〜い延長コードを使うため、Cさんが延長コードをほどきながら着いてきてくれていたので「あとは自分でやるからいいよ」と振り返ったら、それはCさんじゃなくて若いカップルだった。

掃除機をかけていたので、私の声はカップルには届かなかったが、慌ててカップルに頭を下げて逆方向へ小走りに逃げた。Cさんはカップルが向かう方向へ逃げていて廊下のつきあたりまで行っていたが、そのカップルが選んだ部屋はつきあたりの部屋だった。

Cさんたら、どうしようもなくなって、つきあたりのドアがある方と反対の方を向いて立ちすくんでいて、カップルに笑われていた。

全くもう。隠れる場所もないのに、カップルと同じ方向へ逃げてどうするんだか。

休憩明け1部屋目のベッドメイクへ向かう時、何気にエレベーターホールのモニターを見たら708号室にお客さんが入るという表示になっていた。この場合、私達はお客さんが部屋に入ってから廊下へ出る事になっている。

Cさんにも「今、708号室にお客さんが入るからね!待ってようね!ピンポンってチャイムがなったら廊下へ出るからね!」と、子供に言うように言ったつもりだったのに、Cさんたら「ふーん」と言って、廊下へ出て行ってバッタリお客さんと出くわした。

「ちょ、ちょっと!」とCさんのエプロンをつかんでエレベーターホールへ引きずり込んでも、それでもCさんは廊下へ出るドアを開けたり閉めたりドアから半身乗り出したり・・・。お客さんが来るって言ってるのに、何を考えてるんだかチョロチョロしてさ。Cさんを連れて歩くの大変なんだから(涙)。

で、部屋へ入ったらCさんが風呂で「やんや!風呂、垢だらけだわ!酷い!汚いわ。真っ黒な垢(注:Cさんの場合は”真っ黒な赤”とシャレを言ったつもり・寒)」とか騒いでたけど、私は既に疲れていて「あー。はいはい」ぐらいに思いながら、テーブルの方へ歩いた。

フローリングの上を歩くと足の裏に何かがチクチクと刺さる感じ。テーブルを拭きながら「やられたよ。珈琲の粉とか砂糖を床にこぼされるとホントに大変なんだから〜」と、テーブルを拭いたダスターを見てみたら、タバコの葉のようなモノが無数に付いていた。床に散乱していたのも珈琲ではなくて、怪しげな葉だった。

みかやん「Cさん!コレなんだべか〜?」

Cさん「なんだべかね?ちょっとメガネ(老眼鏡)かけてみるね・・・。あ、コレね。大麻だわ。自分で乾燥させたって感じだよね?」

みかやん「や、”ね?”って言われてもねぇ。ホントに大麻なの?」

Cさん「間違いないわ。大麻だわ。風呂で垢だと思ったのもコレだわ。風呂にもいっぱい落ちてたもの」

みかやん「マジっすか(てか、Cさんて何者さ?)」

Cさん「自分で乾燥させると、こんなふうに不揃いな感じになるんだよね?」

みかやん「へえぇ(や、だから”ね?”って言われても)」

Cさん「ホテルに来て男と女と二人で大麻かい。へぇぇ。や〜〜。へえぇ〜。や〜〜〜」

そのあともCさんはしきりに「や〜」「へえぇ」と繰り返していたけど、もしかして「や〜。懐かしいねぇ」「へえぇ。今また流行ってるんだぁ」と言いたかったんだろうか?

夕方、私達の部屋にだけフロントから「早帰り受け付けます」と電話がきた。今日、Cさんと私がペアになったのは、3隊いるし若干暇な時は我々下っ端チームに早帰りして欲しかったからだったらしい。

17時で帰る事が出来て、今日は何だかホッとした。
11:30-18:00 クイックメイク22部屋+ベッドのみ1部屋

今日はDさんとの2人勤務。Dさんにも私がラブホ勤めの経験者だとバレてしまい、ホテルQ時代の事を尋ねられるようになった。

Dさん「セット(ハガシ)も自分らでやってたなら、飲み物とか食べ物の忘れ物を貰える事、多かったでしょ?」

みかやん「はいっ!飲み物各種にスナック菓子にデザートまで、あとコンビニボックスのオモチャ類も手に入れましたよ」

Dさん「えーっ!私も前はココでフロントやってたから分かるけど、コンビニボックスをいじってて間違ってボタン押しちゃってさ、お金取られてるのも知らないでオモチャを置いて帰る人って多いよね」

みかやん「はい。そーゆーのは全て頂きました。みんなマイバイブやマイローターを持ってましたよ。フロントへ届けても”持って帰れ”って言われたんですよ。初めてローターを貰った時は50代の人に”私達みんな持ってるから”って言われて、ちょっとヒきましたけど」

Dさん「そりゃビックリするよね。男の子は?」

みかやん「男の子はローターやローションを貰って帰ってました」

Dさん「そのラブホ、いいね!私なんか、せいぜいケーキとか苺1パックとか酒ぐらいだったもの」

みかやん「いえいえ。前のラブホの魅力なんかそれぐらいでしたから。ココの方が全然いいですよ。ココみたいに各時間帯に社員や準社員が居るのが理想と思います」

Dさん「他のラブホはどうなんだろ?とか、他のラブホへ移ろうかな?と思ってた時期もあったけど、やっぱココで良かったんだ」

みかやん「そうですよ!社員やフロントが多いのも、メイクとフロントの仕事がきっちり別れてるのも凄く理想的ですよ」

ココじゃ、おねしょマットの血抜きや洗濯や、ベッドパットの交換なんかも全部、フロントの仕事だもの。こなす部屋数は多いけど、面倒な付帯業務に巻き込まれなくて済むので助かる。

なんて事を思いながらベッドを組んでいたら、ベッドの側面部分に白いシミがグレーのベッドマットカバーにクッキリと。乾いてガビガビになっていた。

みかやん「Dさん!コレ、どうしましょう!」

Dさん「うわっ!そんなとこに間違って発射してんじゃねーよ!って感じだよね」

みかやん「誤射っすね。どうしましょう」

Dさん「あはは!間違って発射なら誤射だよね!確かに!てかさ、こんなに乾いてたら今、誤射しましたって感じじゃないよね。前の班も取り替えてなくて、フロントも気付かないなんてさ。面倒だけど取り替えるしかないよね」

ベッドマットカバーだなんて言ってるけど、実際はココで使ってるシーツと同じ物なので、サクッと取り替えた。

Dさん「こんなのでもAさんだったらまた大騒ぎだよ。”ぎゃあああーっ!Dちゃん!これ見でみろ!チン○の液だ。汚ねぇど〜。ほらぁ見でみろ〜”って。6年もこの仕事やってて一番慣れてるはずなのに一番騒ぐんだから、みんな疲れるんだよね」

みかやん「場所が場所なんですから、こんな所でそんな事を言ってたらキリがないと思うんですけどねぇ」

Dさん&みかやん「ねえーっ!」

Dさん「前もさ、Aさんがトイレから”みんな気ぃつけれーっ!ウン○だどーっ!”って叫んだから見に行ったらさ、便器にほんのちょっぴりウン○が付いてただけだったんだよ。疲れるって」

みかやん「あはは!」

Dさん「みんな呆れて持ち場へ戻ろうとしたら”俺がやるがら、みんな下がってれ。汚ねえがらな”だってさ」

みかやん「その場に居合わせなくて良かったです。私だったらツボにハマって大笑いしてましたね」

Dさん「そのあと、Aさんたらわざわざゴム手袋はいてさ、まず水を流したんだよね。そしたら、それだけでウン○なんか奇麗に消えたんだよ。Eさんに”アンタ!騒ぎ過ぎだわ!”って怒られてたよ」

みかやん「それじゃどっちが先輩なのか分かりませんよね」

Dさん「ホントさ。本人がトイレ係なのに”みんな、下がってれ”だからね。黙って自分でやれ!って感じでしょ?」

みかやん「あはは!もう笑わせないで下さいよ〜」

先輩達みんながAさんのネタを持ってて、物真似を交えながら披露してくれるのがホントに可笑しい。Aさんてネタの宝庫だ。
11:30-17:30(30分早帰り)本メイク3部屋+クイック10部屋

今日は、Dさん&Cさん、Eさんと私の2隊に別れての勤務。朝はクジ引きでペアが決まると、風呂スタートか部屋スタートかを決める。私は風呂好きなので、いつも風呂スタートにして貰っているが、フロントからの指示で「1部屋目はクイックで、2部屋目から本メイクをして下さい」との事だったので、今日は部屋スタートにして貰った。

だって本メイクの風呂係が大好きなんだもの。カビキラーしたり、金属部分を磨いたりで面倒臭いんだけど、最後の仕上げに浴槽にワックスをかけるのが何より好きでね。業務用ワックスの威力に感動するのさ。スプレーひと吹きでツルツルスベスベピカピカで・・・うっとり(自分でも変な奴だと思ってますから)。

で、今日の1部屋目はEさんが風呂係になったんだけど、風呂に入るなりEさんが「えーっ?何だろ?コレ」と言うので一緒に見てみたら、浴槽のフチに黒い点々が無数に付いていた。

Eさん「う、ウン○じゃないよね?ね?」

みかやん「ふっ(笑)。床に墨みたいのが付いてるんで、毛染めじゃないですかねぇ?」

Eさん「そっかー。良かったー。1部屋目からウン○に当たったかと思ったよー。本当にもう!上の毛切ったり下の毛剃ったり、毛を染めたり、お客さん達は様々な事してくれるよねぇ。自宅で同じ事やってみなさい!って感じよねぇ」

Eさんて高見沢俊彦似なんだけど、目元がモロ高見沢。その高見沢の目で「ウン○じゃないよね?」ってすがるんだもの。思わず、ふっ!と笑っちゃった。高見沢俊彦のすがるような目を想像してみて・・・。

今日は火曜日なのに何故かA班が3隊居た為、A班が帰った15時半過ぎには、掃除待ちの部屋がかなり少なくなっていた。16時過ぎにフロントから電話がきて「17時から早帰りを受付ますよ」との事。

就業時間が18時までの契約なので「暇だから帰ってくれ!」とは言われないが、「経費節減の為、早上がりして頂けると助かります」という意味。いつも「17時半」と答えているので今日もそう答えた。

DさんとEさんが17時上がり、私が17時半上がりになり、17時にCさんが合流した。

Cさん「Eさん、お疲れ様。わち交代にきた」

みかやん「Cさんも17時半までなんでしょ?」

Cさん「いや、わちは18時」

Eさん&みかやん「えっ?」

Cさんは「明日から3連休だから、今日は頑張れるんだ」とか言って、何か勘違いしているようだったが、30分で2部屋の掃除をしたかったので、軽く無視して私は風呂掃除をした。

今日最後の部屋はCさんが風呂係になった。風呂から「あれ?何だべか?」と言ってるので見に行くと、浴槽の下の方に点々と茶色い物がついていた。明らかに今朝見た毛染めの跡とは様子が違った。

Cさん「あぁコレ、便だわ。お湯かけたら匂いするもの」

みかやん「えーっ!風呂にウン○の火花が飛び散ってんの?」

Cさん「うん。便だわ。間違いないわ」

Cさんたら、さすが元看護師。サラッと「便」だなんて言って、匂いにも怯まない。私なんかは便と聞いて、すぐ後ずさりしたもの。Cさんも「なしてトイレでしないんだべかねぇ」と文句言ってたけど、浴槽の下の方のあちこちにウン○の火花が散ってるんだもの。何回も、って事でしょう。

そんな浴槽の中に素足で入って、ウン○の火花にシャワーのお湯かけてるなんて、そのお湯が足にかかってるんだよ!あたしにゃ無理無理。怖い怖い。

見ていても倒れそうだったもの。Cさんたら有り得ないからっ。ウン○慣れしてるというか、ウン○に対して麻痺しているというか、もうCさんたら浮世離れ?

ホテルQ時代に、トイレでゲーリーの見事な飛び散りぶりを見た事はあった。乾いてなかなか汚れが落ちなくて泣きそうだった。だって、ブラシで力いっぱいこすったら、ブラシからのウン○飛沫が顔や手にかかったらイヤだと思ったら、手が震えて巧くこすれなかったもの。一瞬にしてその時の恐怖や悲しみがよみがえった。

それなのにCさんたら堂々たるもの。かなり驚いた。

だけど、何で風呂?何で浴槽の中?風呂にウン○コロリを見た事も有ったけど、浴槽にゲーリー飛沫を見たのは初めてだった。

いろんな意味でCさん恐るべし。

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