0:00-9:00 14部屋掃除+リネン折り

今日はオバ男君とヤンTさんとの3人勤務。GW突入で昨日は19部屋も掃除をして忙しかったそうだが、今日はそれほどでもないようだった。休憩で入ったお客さんの殆どが宿泊に切り替わった為、一段とまったりした。

一昨日、丸々子宅でKさんにお喋りの事を説明する為「独身なんだけどPTAのうるさ型みたいな奴」と言うと、「あはは!確かにPTAみたい」「PTAの中でも一番のうるさ型って感じ。あはは」と大ウケし、お喋りの事を暗号で”P”又は”PTA”と呼ぶ事になった。”うるさ型”で改めて辞書をひくと”何事にでも口を出し、文句をつけずにはいられない性質・人”との事。お喋りにピッタリだ。日本語って素晴らしい!

オバ男君「明日はフロントにはOくんが来て、俺らのメイクの方には新人5号さんが来るワケでしょ。あのPTAの事なら俄然張り切るんじゃないかと思うと、なんか怖いよね」

ヤンT「みかやん、Oくんに”PTAには気を付けろ”って言っといた方がいいよ。男には見境のない奴だからさ。きっとOくんも狙われるよ」

みかやん「新人5号さんにもまた先輩ぶって、ちょっかい出すんだろうね。PTAの”ねぇーん。3号くぅん”を聞く度に凍り付いたけど、今度は”Oくぅん”になるんだろうか」

一同「うわーっ。寒い」

丁度、部屋が空いたので出動した。先頭で部屋へ入ったオバ男君が「ゴム風船だ。ゴム風船だ」と言っていたので、ヤンTさんも私も普通の風船を想像して部屋へ入ると、部屋の中を転がっていたのはスキンを膨らませた風船だった。

みかやん「ゴムって、このゴムだったのかい。よくやるよねぇ」

ヤンT「オバ男君、触んない方がいいよ!使った奴だったらキモイよ」

オバ男君「うわっ!そうだった。でもツルンとして使ってないっぽいよ」

オバ男君が悪戯をしてスキン風船を洗面所へ放り、洗面所のヤンTさんが悪戯をしてスキン風船を風呂場へ放り、風呂掃除をしていた私は洗い場にスキン風船が転がっているのを発見して、オバ男君が居る部屋の方へスキン風船を放る。いい大人がこんな事を繰り返して遊んでいた。

続けて部屋が空かなかったので、掃除の後、ゆっくりと部屋のモニターを消す作業をした。モニターを消す前にはエロチャンネルがちゃんと映っているか確認しなければならない。最初のエロチャンネルを見た時、ヤンTさんのリモコンを持つ手が止まった。1人の女性が2人の迷彩服男に両側から担がれ、足を開かされていたのだが、その開脚ぶりが物凄かった。

ヤンT「ちょっと、この女の人、恐ろしく身体が柔らかくないっ?」

オバ男君「あはは!凄いね!見事に180度の開脚だよね」

ついついそのエロチャンネルに見入っていると、その女性は既に長時間監禁されていて3人の男に弄ばれていたようだった。突然、女性が「出ちゃう!」と叫ぶと、「出ちゃう!」のセリフにエコーがかかり「出ちゃう〜出ちゃう出ちゃう出ちゃう」となり、画面がチカチカとフラッシュした直後、凄い勢いで女性が放尿した。

一同「あーっはっはっは!ひゃーはっはっは!」

更に見入っていると、再度「出ちゃう出ちゃう出ちゃう出ちゃう」 となり画面がフラッシュして女性が放尿し、やがて女性は3人の男性を蹴り倒し、横転や宙返りをしながら逃げた。そんな事が出来るなら、最初からそうやって逃げたら良かったのにと思うが、所詮エロ番組は矛盾だらけな物だ。

ヤンT「あの女の人のあの開脚はただ者じゃないと思ったら、バック宙だもんね。新体操あがりかい?」

オバ男君「新体操あがりのAV女優って結構多いらしいからね」

みかやん「それより、トイレ行ってきていい?出ちゃう出ちゃう出ちゃう出ちゃう〜だよ」

ヤンT「あはは!じゃ次は私。私も出ちゃう出ちゃう出ちゃう出ちゃう〜」

オバ男君「あははは!じゃどうぞ連れション行ってきて」

一同「あはははは!」

気が付いたらその部屋に45分も居た。GWなので、早朝に帰るお客さんも少なく、まったりと休憩とリネン折りを繰り返した。満室のまま8時を迎え9時まで勤務が確定し、朝のA班の人達が来てからは忙しいフリをするのが大変だった。それにしても、お喋りが休みの日は本当に楽しい。
今日はアウェイでの赤黒の試合が18時からスカパーで中継される為、遊び人M君がビールを持って遊びに来た。ハーフタイムに夫が帰宅し3人で焼肉&ビールを頂きながら観戦したが、2-0で赤黒の負け。一同ガッカリ。

遊び人M君はホームグラウンドである、夜のすすきのへ戻って行った。

嗚呼、赤黒。このまま堕ちていってしまうのか。

ラブホの方はフロントの人事異動が決定し、ココのフロントは朝昼が店長、夕方がダサ坊、深夜が外道になり、新ホテルQのフロントは朝昼がK子、夕方がFちゃん、深夜がOくんになり、外道やOくんが休みの日はオバ男君がフロントの代行をする事になったそうだ。

とは言っても毎度人事異動が二転三転する会社なので、きっと変更になるだろうと誰も信じなかった。取り敢えず、5月1日からOくんが外道とココのフロントへ入って研修をするそうだ。本当にこれで決定なのだろうか?
DVD 東宝 2002/03/21 ¥6,300 無気力な日々を過ごしていた高校生の鈴木(妻夫木聡)たちは、新任女教師(真鍋かをり)の色気に乗せられて、男たちのシンクロナイズド・スイミングをやらされる羽目になる。恥ずかしさと難しさが共存する中、彼らは秋の文化祭に向け、夏休みにイルカの調教師(竹中直人)から猛特訓を受けるのだが…。 おとぼけ淡泊な味わいと、男の…

この映画は過去に2回見ているが、先日ハマッた”ロッカーズ”に出演していた玉木宏が、この映画では何役だったか思い出せず、三度借りてみると、あのアフロホクロが玉木くんだった(もっと早く気づけよ>自分)。このテの熱血青春映画を見ると、楽しかった高校時代を思い出す。

過去の良い記憶を思い出すと、若返りホルモンDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)が分泌されるらしい。かなり若返った気分。
0:00-8:00 17部屋掃除+リネン折り
 
今日は丸々子ちゃんとヤンTさんとお喋りとの4人勤務。近所の姉妹店ホテルKでD班の人がご主人様の転勤で辞めた為、1時からヤンTさんがホテルKへ手伝いに行く事になっていた。明日からGWに入るお客さんで混んでいる中、30分や小一時間で帰るお客さんも多く出勤早々からバタバタした。ヤンTさんが居て4人で掃除が出来るうちに、部屋数をこなしておこう!と必死で掃除をした。

何とか1時までに5部屋の掃除をして、ヤンTさんはホテルKへ向かい、丸々子ちゃんとお喋りとの3人になった。3人になってからは、外道が風呂掃除をして手伝ってくれたので仕事がはかどり、次々と掃除待ちの部屋を片付けた。バタバタしてテンションが上がったのか、丸々子ちゃんも私も、お喋りに話しかけられると、つい笑顔で応えてしまうという奇妙な現象が起こった。

お喋りが忙しいドサクサに紛れて巧妙に話しかけてきたのかも知れないが、忙しいのでそれどころではなく、お喋り以外の人に話しかけられた時のように、笑顔で即答してしまうのだった。

丸々子ちゃんとベッドを組み終わり洗面所へ行くと、洗面台に薄汚れたヨレヨレのTシャツが有ったので、すぐ近くでお喋りが風呂掃除をしているのを忘れて、思わず呟いてしまった。

みかやん「あれ?コレ誰の?」

お喋り「Tシャツですよね。最初からそこに有りましたよ」

みかやん「お喋りさんが脱いだのかと思った」

お喋り「私のじゃないですよ〜。脱ぎませんて〜。あはははは」

丸々子「うわっ!そのTシャツ、キモイよ!お喋りさんのだって?」

お喋り「私のじゃないですってば〜。あはは」

一同「あはははは!」

いつもなら猛然と怒って反論してくるお喋りだが、この時ばかりは笑って受け答えしたので、丸々子ちゃんと私もつられて笑った。笑いながらも私達は、いつもと違うお喋りの振る舞いに調子が狂った。

外道「うわっ!何ですかソレ?雑巾ですか?」

みかやん「いいえ。お喋りさんが脱いだTシャツなんですよ」

お喋り「そうなんです。もう暑くて・・・って違いますよ。お客さんの忘れ物ですってば。あははは!」

一同「あは!あはははは!」

何を思ったのか、お喋りがいつもの私達のノリだった。最初からお喋りがこんなだったら、ここまで嫌われる事はなかっただろうに・・・と少し不憫に思えたりもした。お陰で控え室でも和やかに過ごした。外道も満面の笑みをたたえて控え室へ来た。

外道「今、気持ちよいほど明るいデリヘル嬢が来たんですよ!普通はお客さんとデリヘル嬢が電話でやりとりして、お客さんからフロントへ”デリヘル嬢が来たのでドアを開けて下さい”と電話がくるんですが、そのデリヘル嬢は直接フロントへ電話してきて”こんばんわっ!デリバリーですっ!217号室のお客様に呼ばれましたっ!”って、それはそれは明るい声で元気いっぱいだったんですよ」

みかやん「それじゃまるで、ピザやお弁当のデリパリーみたいじゃないですか」

外道「元は、そっち系のデリバリーをしていて、そのクセが抜けないんでしょうかねぇ。まるでファーストフード店の姉ちゃんのようでしたよ。それですっかり気分が良くなって、すぐ217号室のドアを開けちゃいました。あはは!」

みかやん「あーあー。お客さんに確認しなきゃなんないのにぃ」

外道「そうなんですよね。何かの間違いで217号室じゃなくて、違う部屋のお客さんがデリヘル嬢を呼んでいたりしたら大変ですからね。いざ、217号室へデリヘル嬢が入ったら普通のカップルが居て、最中だったりしたら大問題になりますからね」

丸々子「あーはいはいって二つ返事でドアを開けちゃったんですね」

外道「”こんばんわっ!デリバリーですっ!”の一言に、やられちゃいました。明るくてハキハキしてて、なんか感激したんですよ。本当に気分の良いデリヘル嬢でしたよ。暗くて顔が見えなかったのが残念です」

丸々子「顔を見たらガッカリってパターンも有るからね」

外道「もーっ!そんなふうに言わないで下さいよ。こんなに感激したのも久しぶりなんですからね!」

お喋り「外道さんて、声フェチなんですか?」

外道「特に声フェチではないと思うんですが。。。その話をすると長くなりますけど、いいですか?」

丸々子、みかやん、お喋り「結構です!遠慮します!」」

お喋りの出勤日と思えないほど、穏やかな一日だった。
仕事の後、丸々子ちゃんとオバ男君と24時間営業のスーパーへ買いだしに出かけた。今日は丸々子ちゃん宅で、2月に退職したKさんの送別会とオバ男君の誕生会を兼ねたお好み焼きパーティーだ。とっとと買い物を済ませ、途中でヤンTさんを拾い、丸々子ちゃん宅到着と同時に大急ぎで準備をした。

一応、主婦なので私が食材を切る係に抜擢され、お好み焼き用の肉やサラダ用の野菜を切り刻み、ヤンTさんが食器の準備をして、オバ男君はKさんの車を誘導する係になり、丸々子ちゃんは特注したオバ男君のバースデーケーキを引き取りに行った。準備が整ったところで丁度、Kさんが到着した。

早速、お好み焼きと、スティックサラダ&ミソマヨディップと、リッツ&トマトバジルディップを頂きながら談笑した。

Kさん「どーお?新人さんは沢山来たの?」

丸々子「5人来て、4人はすぐ辞めて1人だけ残ったんだけど、一番残って欲しくなかった奴が残ったもんだから最悪さ」

Kさん「1人しか残らなかったの?」

ヤンT「そう。その1人が、生意気でウザくて本当にムカつくの。もう、かくかくしかじかで最悪」

オバ男君「俺も。今まで他人に対して本気でムカついた事なかったのに、奴は特別ムカつくんだ」

みかやん「あまりの事に、あたしゃキレちゃったよ」

Kさん「ええっ!」

一通りお喋りの悪行三昧についてKさんに報告した後、せっかくのお好み焼きやサラダが不味くなるので、お喋りの話はやめて、オバ男君の誕生会に移った。オバ男君はワンピースに出てくるチョッパー君が大好きなので、特注でチョッパー君の顔のケーキを作って貰っていた。ケーキの箱を開けてオバ男君は大感激の様子だった。(ケーキはコレ→http://www.asp.to/pic/7999_200404281920121.jpg

その後、丸々子ちゃんのお姉さんや甥っ子君が合流して賑やかになった。丸々子ちゃんのお姉さんも、丸々子ちゃん同様に美人で明るく気さくな人だった。近所でも評判の美人姉妹だと思う。丸々子ちゃんの場合は確かに太ってはいるが、顔立ちはとても美しい。あれでスマートだったら大変な事だ。

丸々子ちゃんは、底抜けに明るく美人で、多少のことには動じない器の大きな人。

オバ男君は、見た目のオバサンっぽさとは違って男らしく、それでいてお茶目。

ヤンTさんは、可愛らしい顔だが、しっかり者で義理堅く一本筋が通った人。

辞めたKさんは、サバサバした性格で私達の良き相談相手になっていてくれた。

みんな根本的に明るく気さくで、いつも冗談を言い合っては笑っていた。本当にみんな仲良く楽しく働ける理想的な職場だったのに、Kさんが辞め、お喋りが加入してから一変してしまった。非常に嘆かわしい事だが、嘆いてばかりも居られないので、みんなで何とか打開策をみつけなければ。
0:00-8:00 8部屋掃除+リネン折り+ガラコ+ワックス 

今日は丸々子ちゃんとオバ男君とお喋りとの4人勤務。明朝は仕事の後、オバ男君と私とで丸々子ちゃん宅へ直行するので、丸々子ちゃんにチャリ出勤しないよう言われていた為、地下鉄出勤をした。久々に地下鉄を降りて歩くと、斎場や病院や神社の前を通り、すれ違う人も居ない。今や私もすっかり慣れたが、慣れるまではとても不気味だった。新人4号さんが「地下鉄通勤できない」と言っていたのは、この事だろうと思う。

出勤すると、掃除待ちの部屋が無かったのでリネン折りを始めた。丸々子ちゃんとオバ男君と私が談笑していると、お喋りが一緒になって愛想笑いをしていた。今となっては、お喋りの笑い声までウザイが面倒なので放置していると、お喋りは調子に乗って私達の話に割り込んできた。このままでは、お喋り自身が話の主役になるように、話題をすり替えられてしまう。

こうなると、新人3号君が私達に残してくれた”お喋り撃退法”を使うしかない。お喋りが愛想良く新人3号君に話題を振ると、新人3号君は「知りません」「わかりません」と言って会話を終わらせていた。お喋りの話を聞いているフリをして、さんざんお喋りを乗せて、お喋りが「丸々子ちゃん、それって○○だよね〜!あはははは!」と言ったところで、丸々子ちゃんが「知らない!」と言って会話が終わった。

お喋りは顔を引きつらせて黙り込んだし、丸々子ちゃんは「してやったり!」という表情だったし、オバ男君と私は吹き出しそうだった。やっと部屋が空いたので出動し、オバ男君とベッドを組みながらヒソヒソと話しをした。

オバ男君「お喋りの奴、飛ばして飛ばして喋ってて失速したよね。吹き出しそうだったよ」

みかやん「調子に乗って喋り過ぎだもの。まだリネンも満足に折れないんだから、喋らないで真剣にリネンを折ってくれって」

オバ男君「本当だよね。喋らなきゃ悪いとでも思ってるんだろうか?懲りずに喋り出す機会を伺ってるようで、キモイよ」

次の部屋でも、お喋りが私達の会話に入る機会を狙っているようなので、丸々子ちゃんは苦し紛れに歌を歌い始めた。

丸々子「♪私の隣のおじさんは、神田の生まれでチャキチャキ江戸っ子、お祭り騒ぎが大好きで♪」

みかやん「♪捻りハチマキ、揃いの浴衣♪」

丸々子「♪雨が降ろうがヤリが降ろうが、朝から晩まで御神輿担いで♪」

みかやん「♪ワッショイワッショイワッショイワッショイ♪」

丸々子「♪景気をつけろ、塩まいておくれ♪」

みかやん「♪ワッショイワッショイワッショイワッショイ♪」

丸々子「♪ソーレソレソレ、お祭りだ〜♪」

丸々子ちゃんは懐メロ好きで美空ひばりマニアだ。

丸々子「♪リンゴの花びらが風に散ったよな〜。月夜に月夜にそっと、えええ〜♪」

みかやん「♪津軽娘は泣いたとさ辛い別れを泣いたとさ♪」

丸々子「♪リンゴの花びらが〜♪」

みかやん「♪風に散ったよな〜あああ♪」

丸々子「(セリフ)お岩木山のてっぺんを、綿みてえな白い雲が、ポッカリポッカリ流れてゆき、桃の花が咲き桜が咲き、そっから早咲きのリンゴの花ッコが咲く頃が、おら達の一番たのしい季節だなやー」

みかやん「(セリフ)だども・・・。って、あたしゃセリフまでは分かんないよーっ」

丸々子&みかやん「あはははは!」

一緒に歌える私もどうか?と思うが、丸々子ちゃんの懐メロマニアぶりは、とても私より年下の20代の人とは思えなかった。ともあれ、こうして今日はお喋りを黙らせる事が出来たのだった。

その後、私はデリ部屋(デリヘル嬢が来た部屋)で札幌の風俗情報誌「すすきのライフ」をゲッツ!した。早速、控え室で丸々子ちゃんとオバ男君と私と3人で回し読みをした。「あはは!”うーんデリ射ス!”だって〜」「”エロんなお尻が大集ケツ!”って上手いゴロ合わせだよね」「”モッコリムラムラ燃ゆる春”だってさ。萌ゆる春だよね」と大騒ぎしていて、お喋りにつけ込まれるような隙を見せなかった。

私は有り難く「すすきのライフ」を持ち帰り、ゴキゲンだった。今日は、お喋りに振り回されず腹も立たず良い一日だった。帰る時間になり、お喋りが帰ったのを見届けてから、オバ男君と私は丸々子ちゃんの車に乗り込んだ。丸々子ちゃん宅で、2月に辞めたKさんの送別会と、オバ男君の誕生会を開く為、3人でゴキゲンなまま買いだしへ出かけた。
DVD メディアファクトリー 2002/06/28 ¥19,950 演劇、映画、テレビをまたにかけて活躍する宮藤官九郎が脚本を書き下ろした、破天荒なのにたまらなくリリカルな青春群像劇。元高校球児のぶっさん(岡田准一)は、末期がんで余命半年の宣告を受ける。残された人生を悔いなく生きるために一大決心したぶっさんは、地元の野球チームのメンバーたちと怪盗団「キャッツアイ」を結成し、夜な夜…

リアルタイムでは一度も見なかったドラマ。知らぬ間に映画化されていたので、映画を見る前にまずはドラマを!とドラマのビデオ1巻〜4巻を一気に見た。

元々は、不治の病で余命数カ月と診断されたぶっさんが、残りの人生をどう生きていくか?というのがテーマだったハズ。自分の命に期限を付けられた21才の青年の焦りや苦悩はいかばかりか?と思うも、シリアスなシーンを忘れてしまうような大爆笑ネタが満載で、あまり悲壮感が漂わない。

ドラマの進行を野球に見立てて表と裏を作り、表で結果を見せてから裏でその経過を描き、時間の巻き戻しや早送りが効果的に使われている。クドカン最高!
0:00-8:00 9部屋掃除+リネン折り
  
今日は丸々子ちゃんとヤンTさんとの3人勤務。外道が休みでフロントはオバ男君だった。丸々子ちゃんが、なかなか出勤して来なかったので、その間にヤンTさんに昨日のお喋りの様子を話した。

昨日、お喋りは新人3号君亡き後(死んでない)の新たなターゲットを求め、外道にマシンガントークを始めた。気のない返事をしていれば良いものを、外道は何故かお喋りの話を真剣に聞いた為、お喋りのマシンガントークは絶口調になった。フロントへ戻りたい外道を、自慢話でさんざん引き留めておきながら、外道が退散するとお喋りは「外道に延々とずっと喋られるのかと思った」と、のたまった。

今朝、オバ男君は家の引越疲れがピークに達し眠たい様子だった。「眠気覚ましてくる」と言ってトイレに行ったきりオバ男君はなかなか戻らなかった。するとお喋り「ちょっとお!寝てるんじゃない?」とオバ男君を馬鹿にした口調だった。私が「そうは思いたくない」と反論すると、「思いたくなくても絶対寝てるって!あはははは!」と嘲笑った。

尚もお喋り「朝のA班の人達が来て、起こされたりして?あはははは!」「私達が起こさないと起きないよ!ははは」「きっと7時半頃まで起きられないんじゃない?あっはっはー!」と、オバ男君を完全にナメた発言。あまりの事に「何かおかしい?笑う事じゃないでしょう!」と私が窘めると、お喋りは逆ギレした表情をして無言になった。

以上の話をヤンTさんへ報告していると、C班の人が話かけてきた。

C班の人「私、その人、思い当たっちゃうんですけど」

みかやん「聞こえてた?。。。やっぱわかっちゃうかぁ」

C班の人「お喋りでしょ?うちの班で研修中も、生意気でプライドが高くて口答えが多くて最悪だったもん。D班の人達があんなクソお喋りと一緒にいて、何も思わないのか?って不思議でならなかった」

ヤンT「うちらだってムカついてたよ。ウザくて喋りたくもないだけ。あれでいて、自分は頭が良くて仕事が出来て明るくて人気者で・・・と思ってるんだから笑っちゃうよ」

C班の人「D班でもそうなんだ。本当にそうだったら、こんなに嫌われはしないんじゃないの?」

C班の人、ヤンT、みかやん「ねーーーーっ!」

そこへFちゃんが来て「お宅の新人4号さんも辞めたからな。それと丸々子は体調不良で遅刻して来るんだとよ。部屋が空いたら丸々子が来るまでオバ男君と3人で入っててくれ。お前ら、新人いびりしたんだろ?」と言って、返事も聞かずに逃げて行った。

遅れてきた丸々子ちゃんが合流したが、あまりの事に会話が弾まなかった。新人4号さんは辞めると思っていたが、新人3号君と揃って辞められるとは思わずにいた。新人2号さんは実働2日、新人3号君は実働6日、新人4号さんは実働4日で辞めてしまった。そんな中、お喋りだけが辞めずに居座っている現実に一同愕然とした。どよどよの気分で控え室へ戻った。

ヤンT「みかやんに言い忘れてた!一昨日、お喋りの奴”東京に彼氏が居る”て言ったんだよ!あまりしつこく聞かなかったけど、風俗店の雇われ店長をしてる男だそうだよ。嘘っぽいけどね」

みかやん「そーゆー男が実在するなら、どうしたらあんな奴と付き合えるのかコツを聞いてみたいよ。マジで。あたしゃ今のところ無理だもの」

丸々子「今時の風俗の子は、みんな若くて顔がとびっきり綺麗でスタイルも抜群の子ばっかりでしょ。そーゆー店に居て目の肥えた男が、お喋りみたいなダサババアを相手に出来るわけないじゃん!嘘に決まってるよ。新人3号君の手前、見栄を張りたかったんじゃない?男なんか寄りつきもしないって」

ヤンT「お喋りが猛アタックして新人3号君に引かれちゃったもんだから、”私は別にキミを狙ってはいないのよ。だって彼氏居るし”みたいなカモフラージュだよね」

気分転換に掃除の後、エロビ鑑賞会をするも、スカトロ物だったり飲尿物だったりで、全く気分転換にはならなかった。お喋りの事に話題をすり替えるが、誰もが心の中では「15日に入った新人が10日後には2人とも辞めてしまった」「何故、新人が育たないのか」「恐るべし3K。こんな3K職場で長く働いている私達はもっと恐るべし」「新ホテルQは無事オープン出来るのか」と考えて暗くなった。
0:00-8:00 9部屋掃除+リネン折り

今日はオバ男君とお喋りとの3人勤務。出勤してすぐにオバ男君と私は、Fちゃんから新人3号君が腰痛の為に退職した事を聞かされたが、その時、お喋りが席を外していたので、そのまま黙っていた。FちゃんがC班を全員0時上がりさせたので、一緒に出動してくれた。

オバ男君、私、Fちゃん、お喋りの順で部屋へ入ると、最後に入ったお喋りがドアストッパーを忘れた為、ドアが閉まると同時に部屋の電気が消えて真っ暗になった。

Fちゃん「みかやん!助けてくれ!お喋りが俺の尻を触るんだ!」

みかやん「あはは!良かったねFちゃん!」

お喋り「私、そこまで男に不自由してません!!」

お喋りは暗闇の中を猛然とドアへ走り、ドアストッパーを挟んで風呂へ直行した。オバ男君と私でヒソヒソと、「男が居てあのヒステリーはナシだろ」「どうせ見栄さ」「そこまでって、どこまでなら男に不自由してるんだろうね」「男に不自由しまくりだろっ」と言って笑い飛ばした。ったく、冗談なのに怒鳴る事ないだろう。

部屋の掃除が一段落して休憩にはいると、お喋りが勤務表を見ながらソワソワしていた。お喋りはずっと何か言いたげだったが、オバ男君と私の話には入ってこなかった。会話が途絶えた瞬間にお喋りが口を挟んだ。

お喋り「3号君て、今日、休みだったんだぁ〜(いかにもさり気なく)」

みかやん「あ、辞めたよ」

お喋り「えーーっ!今朝までココで一緒だったのに?今朝、来月の休み希望まで提出したのに?なんで?なんで?なんでーーっ?(半狂乱)」

オバ男君「ヘルニア持ちにはキツイらしいよ」

ここで外道、乱入。

お喋り「今朝までココで一緒だったのに?今朝、来月の休み希望まで提出したのに?今朝は、何も言ってなかったのに。なんで?どうしたんだろ?」

みかやん「あたしに彼女を紹介してくれって言うから、どんな子が好みって聞いたら、おとなしーい子が好きだって言ってたよ。ココであんまりうるさくされてイヤになったんじゃないの」

オバ男君「自分の事を根ほり葉ほり聞かれるの、イヤだとも言ってたよね」

外道「昨日、みかやんが出勤してたら3号君は辞めなかったんじゃないかと思うんですよ」

お喋り「どうしてですかっ!」

外道「昨日、3号君は”みかやんが居ないと控え室の雰囲気が暗い””みかやんが居ないと話が盛り上がらない”って言ってましたよ。みかやんが休みだったばかりに、いい子を失ってしまいました」

みかやん「3号君は、ヤンTさんが24才で、あたしの事は27才だと思ってたって。本当にいい子だよね」

外道「あの、そうじゃなくて」

お喋り「ふーん。3号君って、みかやん狙いだったんだ」

その後、お喋りは絶句。出動するとまたお喋りが風呂係だったので、オバ男君とヒソヒソと話をした。

みかやん「みかやん狙いって何さ!ココは職場であって合コン会場じゃないんだよね。20才の男の子が、こんなババアを狙うワケないじゃん!お喋りの奴、馬鹿みたい」

オバ男君「3号君がみかやんを明るくて良い先輩と思ったのは事実だよ。3号君が”深夜って男ばかりが働いてると思いました”って言ったら、お喋りが”私もそう思ってた”って言ったんだよ。男目当てでココへ来たんじゃない?今までのいきさつを何も知らない3号君を、それこそお喋りが狙ったんだよ」

みかやん「3号君はお喋りの事”1人だけトシが離れてるから浮いてるんだと思いました”って言ったんだよ。てっきりあたしの事かと思ったら、3号君はみんな20代で、お喋りだけ40才位と思ってたんだって」

オバ男君&みかやん「ひゃーっはっはっは!あははは!」

お喋り「何か面白い事、有りました?」

オバ男君「・・・こ、これ、このエロビ、80才位の爺さんと20才位の女の子の絡みなんだよ。爺さんったら、顔に老人性のシミつけて、髪の毛真っ白でも、最中に若い女の子に何だかんだと囁いてるんだ。笑っちゃうよ、ねぇ、みかやん」

みかやん「そ、そうそう”若いモンには負けてないだろう?”みたいな事を言ってるんだけど、腰の動きがもうヨボヨボで・・・」

とっさに、モニターに映っていたエロビのせいにしたが、お喋りの事だから風呂掃除をしながらも私達の話に聞き耳を立てていたかもしれない。

控え室へ戻ると、ヤンTさんから「お喋り、どうですか?」とメールが届いていたので、「3号君退職!お喋り大打撃!」と返信した。
人体の不思議展が北海道に上陸するという噂を聞いた時から、Oくんと「例えお互い仕事がキツくても、絶対に初日に行こう!」と約束していた。前売り券の方が安いのでそれを買っておいて、ラブホのシフトがラクな方が料金を払おう!当日は寝ないでラブホから直行しよう!という約束だった。

人体の不思議展が4月24日からと知り、お互いのシフトを確認すると、私は3連勤明けでOくんは休み明けだった。よってチケット代はOくん持ちになった。お互い、一度帰宅して寝てしまうと起きられないので、寝ずにラブホから直行するのが一番だ。

スピカへ到着すると、長蛇の列を想像していたのに、そうでもなく、お子ちゃまが目立った。あれれ?と思いつつ入場し入口に「本展で展示されているプラストミック人体標本は、すべて生前からの意志に基づく献体によって提供されたものです」と書いてあるのを見て、どうにもワクワクした。

本物の人体というだけあって、皮膚の感じが物凄くリアルで(だから本物なんだってば)、まつげまで付いている事に驚く。週刊誌で見るのとは違ったド迫力の人体がそこにある。気が付くと、周りはお子ちゃまばかりではなく、老若男女で溢れかえっていた。

みかやん「本物って事は、ココへ来た人が”あっ、うちのお爺ちゃんだ!”みたいな事になる可能性も有るの?」

Oくん「いやだなぁ。入口に”中国からの献体”って書いてたよ。百歩譲って”あっ、中国でお世話になったウォンさんだ!”みたいな事は有るかも知れないけどね」

隣にいた見知らぬカップルに「プッ!」と吹き出されてしまい、恥ずかしくなった。

様々にカット&加工された全身標本を食い入るように見た。Oくんは懲りずに「全身標本、横方向開きだって。開きって、魚の開きじゃないんだから!」と言って、またも隣の人に笑われていた。恥ずかしいので離れて見学する事にした。

会場を2周して外へ出ると、目の前に千円で骨密度を測ってくれるコーナーが有った。私は以前、外科で「立派な良い骨ですねぇ。クッキリ真っ白ですよ。素晴らしい!」と言われた事が有り、ししゃもはおろかコマイまで丸かじりする方なので、何となく骨には変な自信があり遠慮したが、Oくんが挑戦した。

Oくんは「みかやんも測って貰った方がいいよ。今、これだけ健康の大切さを実感したのに測らないなんて」と言って鼻息を荒くして、計測コーナーへ入って行ったが、ガックリと肩を落として戻ってきた。何でも、表からはみ出るほど数値が低く、医療機関へ相談した方が良い、というような結果だったそうだ。

Oくん「大変だ。何科へ行ったらいいんだろう?25才の平均値とは桁が違うんだよ。80才の表で見ても最低レベルだったよ。こえぇ。きっと、ちょっと転んだりしたらポキンの状態だよ。魚、食おう!牛乳、飲もう!骨密度って、どうやったら高くなるの?」

みかやん「さあ?(さすがに眠くなってきた)」

ともあれ、不規則な生活や食事を続けてきたOくんが、健康に目覚めたのは良い事だ。札幌での人体の不思議展の開催は6月27日まで。機会が有れば、期間中にもう1度行きたい。

イタリアン

2004年4月23日 おでかけ
友人M。ちゃんが日帰り出張で札幌へ来るので、研修の後にご飯でも食べましょう!と約束していた。最近はOくんと約束をしたとしても、お互い起きれずに流れてしまう事が多く、すっかりヒトサマと約束を出来ない身体になってしまったので、数日前から緊張していた。家が近所で会おうと思えばいつでも会えて、起きれないのはお互い様のOくんのような友人なら、笑って誤魔化すがM。ちゃんの場合はそうはいかない。

ホテルから帰宅してすぐに、取り敢えず爆睡。16時に起こして貰えるよう各モーニングコール係の友人に手配しておいたので、万全のハズだった。

奇跡的に自力で16時過ぎに目覚めた。誰も起こしてくれなかったのか?と携帯を見るとメールが届いていて「携帯、停まってるよ!家の電話番号、わかんないよ。起きてくださ〜い」と書いてあった。寝惚けた頭の中で「そういや、銀行の残高が多かったんだよね。携帯代が引き落とされなかったからなんだ。あはは」「あはは、じゃないよ!M。ちゃんへ電話しなきゃ」等と思いつつ、トイレに入ると家の電話が鳴った。

電話に出ると、相手はM。ちゃんだったので一気に目が覚めた。

「みかやん。さんへ電話したんだけど携帯が停まってて、ご主人様へ電話したら出て貰えず、104にかけて家の電話番号を聞きました」

しかも、M。ちゃんは私の家の最寄り駅へ着いていると言う。大慌てで洗わない顔に化粧をし、バサバサの髪を2つに結んで家を飛び出した。M。ちゃんに深く深くお詫びをして、隣の駅のイタリアンの店へ行った。

お互いの近況や、お互いの職場の様子などを話して、アッという間に時間が経った。さて会計!と思うと、M。ちゃんが財布を持って私より先にレジに並んでいるではないか。店の人に「お会計はご一緒で宜しいですか?」と聞かれ「はい」と答えている。いやいや、そういうワケにはいかない。

みかやん「やややや、M。ちゃん!会計は私が!」

M。ちゃん「いえいえ、いいんですいいんです。いつもお世話になっていて、今日も付き合って貰ったんですから」

みかやん「いーやいーや。そーゆーワケには」

M。ちゃん「いえいえ、いいんですいいんです」

会計は私が持とうと思っていたので、調子に乗ってカシスオレンジを飲んでいたのだった。かれこれ2人会わせて3千円の飲食。まったく面目ない。

会計を済ませると店の人に「サイコロを振って下さい」と、2つのサイコロとボードを渡された。サイコロの出た目によって「ピザ無料券」や「パスタ1皿プレゼント」等が当たるようになっていた。M。ちゃんがサイコロを振ると、目は1と1。ボードを確認すると1と1が出た場合は大当たりで”飲食代全額金券でお返し”になっていた。M。ちゃん、凄い、凄すぎる!

M。ちゃん「私の家の近くにはこのお店がないので、この金券はみかやん。さんが使って下さい」

みかやん「じゃあ、3千円と金券を取り替えて〜」

M。ちゃん「いえいえ。赤黒の試合の後にでも、みなさんでご飯を食べる時に使って頂ければいいんです。そうして下さい」

重ね重ね本当に申し訳ない。ご馳走になった上、3千円の金券まで頂いてしまった。も〜、M。ちゃんったら、こんな事をして私を泣かせようとして。。。ん?そういや私の携帯は停まっていたんだった。「お客様の都合により現在使われておりません」というアナウンスを聞いて、心優しいM。ちゃんは私を不憫に思ってくれたのだろう。

M。ちゃん、本当にごめんなさい&ありがとう。その後、携帯は無事復旧しました。
0:00-8:00 16部屋掃除

今日は丸々子ちゃんとヤンTさんとお喋りとの4人勤務。出勤しているハズの新人4号さんが出勤していない為、ヤンTさんが「4号さん、もう辞めたの?」と聞いてきたので、昨日の話を伝えた。

ヤンT「辞めたと思っていいんだね。”地下鉄駅からココまで歩けない”って言ってたからね」

みかやん「コンビニで買物しても20分で着くって言ったんだけどね。最終バスで1時間も前に着くくらいなら地下鉄と徒歩にすりゃいいのに」

ヤンT「無理無理!バスを降りて国道からタクシーで来てた人だよ!朝、雨が降ってた時だってタクシーで帰ったんだから」

みかやん「国道からタクシー?有り得ないっ!通勤が大変で辞めるんじゃない?」

ヤンT「国道からココまで歩けないような人に、この仕事は無理だよ」

2連休明けのお喋りは、私達の様子を伺っているかのようにおとなしかった。丸々子ちゃんとヤンTさんと私でキャーキャーはしゃいでいても、お喋りは話には入ってこなかった。

1時過ぎに外道が神妙な顔をしてやって来た。

外道「218号室が空いたら、丁寧に掃除をして売り止めにしなきゃならないんですけど、あまり早い時間に空いても、こうも満室だと売り止めにしておけないですよね。困りました」

丸々子「金曜で忙しいのに何でわざわざ売り止め?」

外道「援助交際をしていた男が逮捕されて、ココの218号室も使ったそうなので、明日の朝、警察の方々が検証に来られるんです」

ヤンT「ええっ?何時頃?犯人も来るの?」

外道「10時頃なんですよ。だから、できれば部屋が空いてくる7時過ぎに218号室が空くと、丁度良いと思うんですよね」

丸々子「なあんだ〜。援交犯も警察の人も見れないじゃん!警察の皆さんが来たら”どうぞこちらです”って、ご案内したかったのにぃ」

外道「そうじゃなくて今は218号室が何時頃に空くかというのが問題で、そもそも犯人まで来るかどうか分かりませんよ」

みかやん「空き巣犯が捕まった時は、犯人は表のパトカーに乗って待ってて、警察の人だけが空き巣に入られた家で、”この窓を破り進入””この棚から何と何を取った”とか再現したらしいよ」

丸々子「じゃあやっぱり犯人も来るんだよ!何気に表にとまってるパトカーの中を覗きたい」

ヤンT「絶対見たい!援助交際するような男がどんなオヤジか見てみたい!」

みかやん「意外と若い男かも知れないし。でも、援助交際ってどうしたらバレて逮捕にまで至るんだろうね」

丸々子「どう考えても普通はバレそうもないと思うけどねぇ」

ヤンT「密告したら女の方だってヤバイだろうし」

丸々子「痴情のもつれって奴?それか、よっぽど酷い事をした、とんでもないオヤジなんじゃないの?」

ヤンT「だとしたら、ますます見たい!絶対、見たい!」

外道「だったら、10時まで残って仕事をして見ればいいじゃないですか!なんて人達でしょう!218号室が空いたら、丁寧に掃除をして売り止めにするのを忘れないで下さいね!」

外道は呆れて戻って行った。控え室では丸々子ちゃんと私が買った本を3人で見て大騒ぎした。
買ったのは”@らぶほ(2004 HOKKAIDO LOVEHOTEL GUIDE BOOK For All Loveho Usar)”で、昨年も買ったものの2004年バージョンだ。

「このラブホ、一般家庭みたい!」「牛舎みたいなラブホも有るよ!」「車庫が有るのに1階建てのラブホって、どんなの?」「プレハブ小屋みたいなラブホも有るよ!」「屋根に手書きの看板は勘弁してよね」等とページをめくる度に、3人で大騒ぎしていた。

みかやん「函館方面に、お城の形をしたいかにもラブホってホテルが有って、先輩がそこへ泊まったら、有るべき物が無くてフロントへ電話して”スキンが有りません”って言ったら、”うちはそうゆうホテルではありません!”って言われたんだって。あたしも絶対にラブホだと信じて疑わなかったんだよ。お城の形でいかにもラブホなのに、ビジネスとか旅館だなんて有り得ないって」

丸々子「あーはっは!その先輩も電話をきった後、恥ずかしかっただろうね」

ヤンT「元はラブホだったのを買い取ったんじゃない?ラブホじゃないなら外装、直せって」

丸々子「ホントだよね。あははは!」

3人の話にお喋りが入ってこなくて快適だった。援助交際の犯人の事が気になり、後ろ髪を引かれる思いで8時に帰った。
0:00-8:30 17部屋掃除のみ

今日は丸々子ちゃんとオバ男君との3人勤務。バス時間の都合でとっくに出勤しているハズの新人4号さんが出勤していなかったので、恐る恐る店長に尋ねてみると「検査の結果が思わしくないようなので、正式に検査結果が出る月曜まで休ませて欲しい。結果次第では辞める事も視野に入れている」と連絡があったそうだ。その旨をそのまま丸々子ちゃんへ伝えた。

丸々子「あの人、体調が悪いのに働こうと思ってたの?で、何?検査の結果が出るまで家でじっとしてるって?辞めるつもりなんだべさ。体調が悪いなんて聞いてなかったもん!どこ悪いのさ?」

みかやん「そ、それが、腱鞘炎なんだと」

丸々子「はああっ?腱鞘炎の検査結果待ちで4日も仕事を休むって話かい?あ〜はいはい。辞めてくれて結構です。さようなら!」

オバ男君「まあまあ。月曜日にひょっこり来るかも知れないよ」

丸々子「3号君は腰、4号さんは手首?根性無しばっかりでイヤだよ。辞めて欲しいお喋りなんかが、しぶとく居るんだからね。あ〜、わけわかんない。は〜、もうイヤ!うちら、あの人に何かした?あの人なんか、たった4日しか働いてないよ。ココで1年近く働いてるうちらは何なのさ?」

みかやん「ホントさ。あたしゃ1年と8ヶ月も働いてるよ」

一気に退廃的なムードになるが、木曜だというのに満室で忙しくなった。金曜の夜や土曜の夜や祝祭日前夜に次いで忙しいのが、25日の給料日前だ。給料日前日に有り金をはたいてラブホへ来るお客さんが、とても多い。夜は夜で宿泊代を払って小一時間で帰るお客さんが多く、朝は朝で平日なので出勤する為にお客さんが一斉に帰るので、とんでもなく忙しい目に遭う。

5部屋掃除して、取り敢えず休憩をした。掃除した5部屋のうち4部屋が埋まったが、1部屋は空室のまま残っていたので、油断してタップリと休んだ。1部屋空いたので重い腰を上げて出動すると、まるでお客さん達が申し合わせたように一気に4部屋空いた。4部屋は3人でサクッと片付けたが、妙にバタバタしたのでまた休憩する事にした。

丸々子「先週もだけど、この3人になると油断するよね。仕事の上では問題ないし多少部屋が空いてもすぐ片付けられると思うから、どうしても油断するんだよね」

みかやん「あたしなんかぺーぺーで油断できないよ」

丸々子&オバ男君「よく言うよ!」

再びタップリと休憩していると部屋が空いたので出動した。風呂係のオバ男君が「うわあ!ちょっとー!誰か来てー」と叫んだが、丸々子ちゃんと私はベッドを組んでいたので、取り敢えず「何?」と聞いてみた。

オバ男君「風呂に、入れ歯忘れてる!」

みかやん「ええっ!歯茎の付いた奴?」

オバ男君「いやいやブリッジってゆーの?両側が金具で真ん中に歯が並んでる奴!」

丸々子「オバ男君のじゃないの?アンタ、風呂掃除するのに暑いとか歯を食いしばれないと思って外したんでしょ?」

オバ男君「俺じゃないよ!取り敢えず洗面台に乗せといたからねっ」

丸々子「やめてよ!洗面係はうちだよ!変な所に置かないでサッサとフロントへ届けなさいよ」

オバ男君「イヤだ!俺、風呂係だから行けない!」

丸々子「昨日、入れ歯の爺さんの話したばっかじゃん!噂をすれば何とかって奴?爺さんだか婆さんだか知らないけど、勘弁しておくれよ〜」

みかやん「歯が無いのを気付かないって、おかしいよね」

丸々子「ボケてて分かんないような爺さん婆さんなんだろうさ。はぁ〜。届けてくっか」

丸々子ちゃんがフロントへ入れ歯を届けに行くと、忘れ物の箱の中には、引き取り手の来ない入れ歯が他に数個入っていたそうだ。脱力する間もなく一気に8部屋空いたのでバタバタと掃除に追われた。前半、休み過ぎたせいで帰るギリギリの時間まで3人で走りまくるハメになった。死に物狂いだった。

丸々子「この3人じゃなきゃ怒濤の8部屋連続掃除は出来なかったね。殆どみかやんが1人でやったようなもんだけどさ。やっぱこのメンバーで正解なんだよ」

オバ男君「いや、そもそもこの3人だから油断して休み過ぎたんだよ」

丸々子「そういやそうだった。でもお喋りが居なくて正解さ」

オバ男君&みかやん「それは正解!」

8時過ぎに更に5部屋空いたが、時間的に無理なので朝のA班にお願いする事にした。とっとと8部屋掃除して区切りを付けなければ、危うく9時まで3人で23部屋の掃除をするところだった。
0:00-8:00 9部屋掃除+リネン折り 

今日は丸々子ちゃんとオバ男君とヤンTさんとの4人勤務。出勤するハズだった新人3号君は腰痛の為、欠勤。新人3号君の心配をする暇もなく、私は1時までC班に入れられる事になり、慌ただしく準備をした。

Fちゃん「ココのC班からも新ホテルQへ何人か行く事になるんだから、お前が顔つなぎをしとけ。今後はC班を2人残した場合は、お前をC班に入れる。ホテルQじゃ、C班とD班は仲良く連携してたけど、ココはそうじゃないから、お前は後々の事を考えて上手くやっとけや」

みかやん「はあ?あたしゃ新ホテルQへ戻れるかどうかもわかんないのに?ココに残るかも知れないじゃん」

今、D班には、ホテルRにトドとOくん、ココにはオバ男君と丸々子ちゃんとヤンTさんとお喋りと私に、新人3号君と新人4号さんが加わって、合計9名がいる。その9名がシャッフルされてホテルPと新ホテルQに別れるようだ。そうなると私だって、新ホテルQへ戻れるかどうかは定かではない。

Fちゃんの頭の中では、新ホテルQのAB班のフロントがK子、C班のフロントがFちゃん、D班のフロントがOくんで、D班のベッドメイク係は私を筆頭にトドと新人3名という構想が出来上がっているが、人事の決定権はFちゃんには無い。

仕方なく緊張しながらC班の女性2名と一緒に部屋へ入った。じゃんけんで負けて風呂掃除に当たってしまったので、私の為に待たせてはいけない!と死に物狂いで風呂掃除をした。するとC班の女性が「げっ!は、はえぇ!風呂掃除もう終わるよ!急がなきゃ!」と言ってくれたので、多少安心しつつC班の人達と3部屋掃除をして、無事D班に合流した。

リネン折りを始めると、みんなが昨日のお喋りの様子を知らせてくれた。お喋りは丸々子ちゃんに「もう1ヶ月も経つのに、まだまだ分からない事や出来てない事が有る」「私も新人なので、新人に何か尋ねられると困る」などと言って、殊勝なフリをしていたそうだ。

丸々子「お喋りが”どうしても気になって3号君に干支を聞いたら私と同じで、私と一回り違ったんですよ。もうビックリして!ショックー”なんて言ってたけど、意味わかんねぇって。3号君が”20才です”って言ってるのに何が気になるんだか、何がビックリなんだか。もしかして、お喋りの奴、本気で3号君の事、狙ってたんじゃないの?こえーっ!怖いって」

オバ男君「3号君は一生懸命、俺らには話しかけるんだけど、お喋りには話を振らなかったんだ。そしたら、お喋りが何だかんだと3号君に話しかけるんだけど、3号君は殆どシカトなのさ。おかしかったよ」

丸々子「3号君は名古屋方面の出身だから、お喋りは”名古屋の○○の名所の××って、いい所だよね〜”と言って、自分と3号君しか出来ないような話を振るんだけど、3号君が”知りません”って答えて話が終わるのさ。そんなのの繰り返しで、もう見てて痛々しかったよ」

みかやん「あははは!3号君、素敵!」

お喋りの3号君に対する猛アタックは物凄いものがあるが、激しく空回りしているようだ。

丸々子「みかやんのTシャツの胸に書いてる”1987”で思い出したけど、さっきの部屋でらくがき帳を見たら”1924年生まれと1987年生まれ”のカップルの書き込みがあったよ」

みかやん「あたしゃ1987年生まれだからね」

ヤンT「ああっ!それ、私も見たよ!1924年生まれに驚いた」

みかやん「あれれ、聞き流されちゃったよ」

丸々子「でね、”こんな物が有ればと思う物は”って欄に”入れ歯洗浄機”って書いててさ、”ホテルに望む事”の欄には”バリアフリーにして下さい”って書いてたんだよ。本物か創作か分かんないけど、笑っちゃったよ」

みかやん「あはは!そりゃ凄い。でも80才と17才のカップルって凄すぎない?」

ヤンT「腹上死でもされたらヤバイよね」

みかやん「私が17才の頃は80才の爺さんと・・・なんて有り得ないよ」

丸々子「コンタクトの洗浄機は有っていいと思うけど、入れ歯洗浄機は勘弁して欲しいよね。そうじゃなくても、もうろくして入れ歯忘れる人、結構多いんだからさ」

一同「お爺ちゃん!勘弁して〜!あははは!」

お陰様で今日と明日は、お喋りは2連休なので楽しい2日間になりそうだ。

ロッカーズ

2004年4月20日 映画
DVD ビクターエンタテインメント 2004/03/19 ¥4,980 ヴォーカルのジン(中村俊介)をリーダーに、ドラムのモモちゃん(岡田義徳)、ベースのガクチャン(佐藤隆太)、ギターのコーちゃんの4人で結成していたバンド“ロッカーズ”は新メンバーを募集し、優れた才能を持つギターのタニ(玉木宏)が加わることに。いつもクールにふるまうタニは、眼の病気を隠してひとり練習に打ち込む。その姿…

バンド好きライブ好きやけん、もうたまらんばいっ!タニ役の玉木宏、かっこよか〜、ばりかっこよか〜(以上、偽博多弁)。

陣内孝則監督らしい(?)妖しいギャグや小ネタがいっぱい。ボンテージのキョンキョンや、ロン毛の大杉蓮の他、ムチウチのファンを抱える超縦ノリバンドや、玉山鉄二率いる失神バンドなどなど、笑える見所だらけ。ライブシーンは圧巻。最後は、男同士の友情やバンドのメンバーの深い繋がりを感じられて、しんみり。

私は80年代の「The ROCKERS」の存在も活躍も知らずにいたが、故・谷信雄氏の活躍をリアルタイムでこの目で見ていたかったと思った。ハマりまくりで4回観て、泣く泣くレンタルビデオ店へ返却。
0:00-8:00 11部屋掃除+リネン折り

今日はヤンTさんとお喋りとの3人勤務。外道が休みでフロントはオバ男君だった。ヤンTさんに、今朝びっくりドンキーで外道と丸々子ちゃんとオバ男君と4人で対お喋りの件で話し合った事、みんなで考えた今夜の対策、昨日のお喋りの出過ぎた言動などを手短に話した。

ヤンT「今日はお気に入りの新人3号君と、煽てればノってくる丸々子ちゃんが居ないから、さすがのお喋りもおとなしくしてるんじゃないの?私もみかやんも、お喋りなんかの煽てにノるようなタマじゃないからね」

みかやん「丸々子ちゃんもそんなふうに言ってたよ。それにしても、丸々子ちゃんやオバ男君を差し置いて、よくもまぁお喋りみたいな新人が口幅ったい事、言えるもんだと思ってさ」

ヤンT「じゃ、今日はその”間違い探し作戦”をビシッとやってやろうじゃないの!」

みかやん「うん!あたしらは仲良く頑張ろうね!」

今朝、みんなが今夜の為に考えてくれた作戦というのは、どんな小さな事でもお喋りのミスをチェックして、本人に「お前もまだまだ新人だ」と思い知らせせる事だ。ヤンTさんや私は、普段はお喋りの仕事をチェックしないが、毎日お喋りの仕事をチェックしている丸々子ちゃんやオバ男君は「お喋りは必ず何か失敗していて、まだ一度も完璧な仕事をした事がない」と言っていた。

仕事を始めるとお喋りは、まんまと罠に嵌った。見事なまでに各部屋でミスをしていて、その度にヤンTさんに高圧的な注意を受け、どんどんどつぼにはまっていった。

1部屋目 風呂係 洗剤が残り浴槽がザラザラ
2部屋目 部屋係 バスローブめちゃくちゃ 有線のチャンネルが違う
3部屋目 洗面係 鏡がはみがきのハネだらけ ちゃんと拭いていない
4部屋目 風呂係 浴槽に髪の毛が数本残っていた
5部屋目 部屋係 部屋の温度設定が違った らくがき帳のボールペンが裏
6部屋目 洗面係 ピアスやアクセサリーを置くトレイの位置が違う
7部屋目 洗面係 拭き残し多数有り 客の忘れ物をフロントへ届けるのを忘れる
8部屋目 風呂係 浴槽の栓のチェーンが逆回り
9部屋目 部屋係 ベッドの裏地が丸見え 砂糖&クリームのトレイの場所が違う
10部屋目 洗面係 トイレットペーパーを三角に折っていない  
11部屋目 風呂係 浴室の壁が水滴だらけ

みかやん「まさかここまで酷いとは思わなかったよ。こんなんでよく新人の事に口を挟めたもんだよね。これじゃお話にならないよ」

ヤンT「ホントさ。酷いよね。それと、よっぽど私達とは組みにくいんじゃない?動揺してるのが丸見えで笑っちゃうよね。あははは!」

みかやん「どんどんどつぼにハマっていくのが見てて面白くてさ。あたし達って意地悪だよね」

ヤンT&みかやん「あははは!」

控え室でもヤンTさんと私は攻撃の手を弛めなかった。

ヤンT「私達は関係ないけど、オバ男君は新人を3人も抱えて大変だよね。”新人同士が陰でコソコソ教え合ったりしないように目を光らせてる”とも言ってたね」

みかやん「新人同士で違う解釈をして結果的に仕事のミスになると困るからだって。でも、新人さん達だって自分の事で精一杯で、他人の事になんか構っていられないんじゃない?」

ヤンT「だよね。自分もまだ完璧に仕事が出来てないのに、他人の仕事にアドバイスなんか出来るワケないよね。その為にオバ男君が新人の指導係になってるんだから、私達でさえ口を挟めないからね。新人同士で教え合うなんて有り得ないよ」

みかやん「誰がやってもマニュアルどうり同じ仕事ぶりにならなきゃなんないからね。未熟な勝手な解釈で違う仕事をされるのが一番困るよね。新人の事には丸々子ちゃんでさえ口を挟めずにいて、オバ男君も丸々子ちゃんもピリピリしてるよね」

ヤンT「新人の事はオバ男君に任せて、私達は出過ぎた真似をしないのが一番だよね」

みかやん「とてもじゃないけど、新人の仕事に口を挟めないよね」

ヤンT&みかやん「ねーーっ!」

ヤンTさんと私の会話だが、全部お喋りに言ってるようなものだ。ここまで言って分からないようであれば、今度こそ私の中でお喋りの事は切り捨てようと思った。毎日、お喋りの事でイライラするのは今日で終わりにしようと思った。このままでは、どんどん自分が意地悪でイヤな女になってしまう。お喋りみたいな奴の為に、ヤンTさんも私も自分を見失ってはいけない。
仕事の後、外道が「昼の仕事もラブホの仕事も休みなので、朝ご飯でもどうですか?」との事で、外道のおごりで丸々子ちゃんとオバ男君と4人で、びっくりドンキーへ行った。

外道は、フロントの人間関係の愚痴を聞いて欲しかったし、丸々子ちゃんは、自分が席を外した間に何がどうなってお喋りが3号君の面倒を見る事になったか知りたかったし、私は、丸々子ちゃんの空白の時間に何が起こったか話したかったので、丁度良かった。

久しぶりにみんなで朝ご飯を食べるのが嬉しいのか、外道が「金は持ってますからっ!」と強気に出てきたので、一同ありがたくいつもより高価な朝ご飯を注文した。

丸々子「まだ掃除中だろうと思って行ったら、掃除終わって出て来るんだもん。まして新人3号君の面倒をお喋りが見てたって言うんだから、もうビックリさ。いったい何があったの?」

みかやん「3号君が”全部1人で風呂やる”って言ってたから、私は3号君の風呂掃除が終わって、それでも丸々子ちゃんかオバ男君が来なかったら、様子を見に行こうと思ってたの。そしたらベッドを組み終わったとたん、お喋りが猛ダッシュで洗面へ行って”3号くぅ〜ん”って始まったのさ」

丸々子、オバ男君、外道「はああっ?」

みかやん「”3号くぅ〜ん!今、何、やってるのぉ〜?”って言ってさ、”浴室のドアの裏を水切りする時以外は〜、ドアを開けておいた方がいいのよぉ〜。だってほらぁ〜。湿気で曇っちゃうでしょぉ〜〜〜。”だって」

丸々子「よく言うよ!失敗ばっかりで自分の仕事も満足に出来てないってのに」

オバ男君「俺らに言わせたら、お喋りだって新人なんだから、新人が新人の面倒を見るようになんて頼んだ覚えないよ。こうなると思ってたから、必要以上にお喋りの事も新人扱いしてたのに」

丸々子「またあの馬鹿、調子に乗って。1つ言えば100の言い訳が返ってくるから、お前にゃ物を言えないんだよ!て言うか完全に見捨てられてるし期待もされてないって、気付かないもんか?」

みかやん「ずうずうしいのとお目出度いのと偉そうなのが邪魔をして気付かないんだよ。あの”3号くぅ〜ん”って声を聞いただけで、もうムシズが走るよ」

丸々子「悪賢いっていうか、うちの前では偉そうな態度なんか見せないんだよ。うちの前ではえらい殊勝な事、言ってるんだからね。お喋りの事なんかうちは裏も表も丸見えだよ。ホント分かり易い。誰がお喋りなんかに騙されるかって!まるっとお見通しだよっ」

みかやん「悪賢いって、あんな奴に賢いって言葉を使うだけでムカつく。そこまで裏表を見せつけられちゃあね。あたしゃあんな女にナメられてるって事でしょ。ほんっとムカつく」

オバ男君「みかやんが、俺らに”はい。わかりました”とか”これどうしましょう?”って言ってるのを聞いて、何故だか自分より下だと思ってしまうんだろうさ。イカレてるんだよ」

ふと考えると、外道そっちのけだった。外道は自分がホテルPに残るのか、新ホテルQへ行くのか、他のフロント陣は誰になるのか、どうなるのか、心配でならないという事だった。

昼過ぎまで延々と愚痴を言って、帰る頃には一同スッキリしていた。今夜の対策もまとまり、取り敢えずやれやれと帰宅した。
0:00-8:00 13部屋掃除+リネン折り

今日は丸々子ちゃんとオバ男君とお喋りと新人3号君と新人4号さんとの6人勤務。新人3号君が出勤しているので、今日もお喋りは上機嫌で”明るくて働き者で人気者”キャラを演じていた。今日は6人居るので、3人3人に別れても良いように、風呂掃除セットを2つ用意しておいた。

早速、作業室から一番遠い212号室が空いたので、出動した。風呂掃除セットの1つを丸々子ちゃんが持ち、もう一つを新人4号さんが持って歩き出すと、すかさずお喋りが新人4号さんに注意をした。

お喋り「4号さん!風呂バッグは1つ持ったから、今は持たなくてもいいわ!」

4号さん「あっ、そうなんですか?すみません」

後ろに居た私は「お喋りの奴、偉そうに何を言ってるんだか。4号さんだって、こんな奴に”すみません”なんて言わなくたっていいんだよ!お喋りだって新人なんだから」と思いつつ、冷静に口を挟んだ。

みかやん「4号さん、212号室の掃除中にまた部屋が空いたら、風呂バッグがもう1つ必要になるから、持って言って貰えません?」

4号さん「そうですよね。はい、わかりました」

案の定、212号室の掃除中に隣の部屋が空いたので、新人4号さんがもう1つの風呂バッグを持って出動する事になった。「だから〜。お喋りの言う事はいつだって的外れなんだってば」と激しく脱力した。新人4号さんでもピンときている事に、お喋りが気が付かないのが不思議でならない。

今日の前半は、新人3号君が風呂掃除の時は、オバ男君が洗面係をしながら3号君の様子を見て、新人4号さんが風呂掃除の時は、丸々子ちゃんが洗面係をしながら4号さんの様子を見ていた。後半からは入れ替わって、新人3号君に丸々子ちゃんが付き、新人4号さんにオバ男君が付いた。ここまでくると、暗黙のうちに「新人が風呂掃除をしている時は、丸々子ちゃんかオバ男君が洗面係をして様子を見る」と気が付くハズだ。

朝方になると、3号君も4号さんも風呂掃除をマスターしたようで、3号君が「次は1人で全部風呂掃除をやってみます」と頼もしい発言をした事もあり、3号君のお目付役の丸々子ちゃんがリネン庫を見に行って席を外した。3号君が風呂掃除をしている間、お喋りと私がベッドを組んでいた。ベッドを組み終わるやいなや、何を思ったのか、お喋りが鬼ダッシュで洗面所へ向かったので、呆気にとられた。

お喋り「3号くぅ〜ん!今、何、やってるのぉ〜?」

3号君「今、水切りっす」

お喋り「あのね〜え〜。浴室のドアの裏を水切りする時以外は〜、ドアを開けておいた方がいいのよぉ〜。だってほらぁ〜。湿気で曇っちゃうでしょぉ〜〜〜。だから〜、今はドアを開けておいてぇ〜。そしてほらぁ〜。洗面器や椅子はコッチに出してぇ〜〜。私が拭くからぁ〜」

私が3号君だったら「1人でやるって言ったべや!ほっとけババア!いちいちうぜえんだよ!」と言いたかった。3号君もそう思ったのか、返事をせず、洗面器や椅子も浴室の奥に置いたままにしていた。「3号君!偉い!」と拍手を贈りたい気分だった。

丸々子ちゃんが席を外した隙に、なにゆえお喋りがしゃしゃり出るのか?丸々子ちゃんの代行は自分だとでも思っているのか?自分の担当の仕事も満足に出来ていない事を忘れちゃいないか?謎だらけだ。

お喋りは3号君に「目を掛けてくれる親切な先輩」と思われたくて必死だが、思いっきり空回りしていた。それなら4号さんにも同じように接してくれ!と言いたい。お喋りが3号君の風呂掃除を手伝ったので、掃除が早く終わり部屋を出ると、丸々子ちゃんが様子を見に戻ってきたところだった。

丸々子「(3号君)大丈夫だった?」

みかやん「いえ、私じゃなくて・・・(お喋りが3号君の面倒を見ました)」

丸々子「は?・・・」

丸々子ちゃんもビックリしていて、お陰でまた対策会議を開く事になった。

今日は、休憩時間に何気に新人3号君の写真を撮った。新人3号君に携帯カメラを向けると、この上ない満面の笑みを見せてくれた。普段は男臭〜い感じの新人3号君だが、20才の男の子の無邪気な一面を見せてくれて、なんとも可愛らしかった。お喋りの新人3号君への攻撃が激しくなって、3号君が辞めてしまったらどうしよう。新人3号君のこの笑顔が最後になってしまいませんように!と祈るような気持ちになった。
0:00-9:00 18部屋掃除+リネン折り

今日はオバ男君とお喋りと新人3号君と新人4号さんとの5人勤務。オバ男君、新人3号君、新人4号さんの研修チームを除けば、お喋りと私だけだ。出勤前にオバ男君からメールがきて「今夜の対策は考えてあるからね〜♪」との事だったので、何となくお気楽でいた。

新人4号さんと出動の準備をしていると、お喋り、新人3号君、オバ男君の順で出勤してきた。大人数で出動準備中、10日のマジギレ事件以来お互い挨拶しかしてなかったお喋りが、何事も無かったかのように私にヘラヘラと話しかけてきた。お喋りの奴、新人の前では「私は明るくて人気者」というキャラを演じたいのだろう。

おまけにお喋りは譫言のように「3号君はいいよねぇ」「3号君はいいよねぇ」と繰り返し、「3号君に何か言うと”はい。わかりました”って言うの。いい子よね〜。云々」と熱く語ったが、お前がそうしろ!って感じだ。お喋りが、今まで聞いた事もないような甘えた声で「3号くぅ〜ん」と呼んでいるのを聞くと、おぞましくて寒気がする。

今日は、新人3号君と新人4号さんで交互に部屋係と洗面・トイレ・階段係をして、お喋りと私で交互に風呂係をする事になった。こうすると私は、嫌いなお喋りとベッドを組まなくて済む。オバ男君の秘策だったが、土曜の夜にお喋りと交互に風呂係をするのはキツい。すると驚いた事に、お喋りが次々と風呂係を勝手出て、11部屋中、私は2回しか風呂掃除をしなかったのに、お喋りは9回も風呂掃除をした。

オバ男君「新人の前では”私は働き者でタフなのよ”ってとこを見せたいんだろうね(ヒソヒソ)」

みかやん「そうに決まってるよ。イヤラシイねぇ。今、無理してもすぐに化けの皮が剥がれるのにさ(ヒソヒソ)」

ふと振り返ると、新人3号君がリモコンを持っていて、モニターを消すところだったので、ちょっと茶化してみた。

みかやん「3号君!リモコンはゆっくり操作していいんだよ。ちゃんとエロチャンネルが映ってるか、確認の目的もあるんだからねぇ。えへへへ」

オバ男君「そうそう、まずプレイボーイチャンネルをゆ〜っくり確認してぇ、んで次はチャンネルルビーをまたゆ〜っくり・・・」

3号君「いっ、いえ。そんな。あ、でも、そうなんすか?」

お喋り「いやぁん。3号くぅ〜ん。だめぇ〜。早く消してよぉ〜ん。もお〜っ」

一同「・・・・・」

・・・さぶっ。寒すぎる。お喋りが突然、風呂から走り出て来ただけでも驚いたのに、あの甘ったるい喋り方は何なんだ!

この部屋の掃除の後、休憩をしたが私とオバ男君は悪寒が止まらなかった。凍える私達をよそに、お喋りは自分の隣に座っている新人4号さんには目もくれず、「ねぇ〜ん。3号くぅ〜ん」「3号君はぁ〜。○○なのぉ〜?」と、3号君に集中攻撃をしかけた。3号君には気の毒だが、こうなると私達は為す術も無い。3号君はお喋りの執拗な攻撃にタジタジだった。

お喋りの奴ときたら、丸々子ちゃんの機嫌を損ないそうになると猛然とご機嫌取りをするし、新人3号君には恥も外聞もなく猛アタックするし、端で見ている我々が恥ずかしくなるような攻撃だ。明日もお喋りと新人2人が居ての6人勤務だ。

お喋り出勤日に唯一笑えるのは”外道エロコラージュ”だ。風俗情報誌すきまん等から風俗嬢の写真を切り抜き、活字を私の名前になるように1文字ずつ切り抜いては、私を45才にでっち上げて喜んでいる。エロコラージュを伝達ボードに張って、外道はゴキゲンだ。(http://www.asp.to/pic/7999_200404201337251.jpg )

仕方ないので「18才の頃の私の写真を使って45才って何ですか?」「でも懐かしいです〜。この頃の私はお店のナンバーワンで荒稼ぎしてましたよ」「Cカップじゃないですよ。この頃はEカップでした」等々、ついノリツッコミに走ってしまう。

外道も満足そうに「さすがみかやんです。45才でこの肉体とは。今も現役でお店に出てるなんて!」と言うので、「生涯現役を目指してますからね。って、違うでしょ!だから誰が45才なんですか!」と答える。この時ばかりは和やかなムードが漂う。

外道なりにお喋り対策を考えての事なのだろうか?「何故いつも私なの?」という問いには一同「みかやんはノリがいいから」と答えてくれる。ありがたい事なのか何なのかよく分からない。

キル・ビル Vol.1

2004年4月17日 映画
DVD ジェネオン エンタテインメント 2004/04/16 ¥3,990 クエンティン・タランティーノ6年ぶりの新作。カットが惜しまれ、急きょ、前・後編に分かれての公開となったが、たしかにこの前半を観る限り、切り捨てるべきシーンは見当たらない。結婚式の当日、元恋人ビルが率いる殺し屋集団の襲撃を受け、参列者を皆殺しにされ、自らも昏睡状態に陥ったヒロイン(名前は明かされない)。昏睡から目覚…

タランティーノさん、はしゃぎ過ぎ(笑)。

わざとダメダメダサダサなB級映画風にしたかったんでしょうね。何故、途中でアニメ?何故、外人に無理矢理日本語?と笑いながらツッコミを入れたくなった。血はドバドバ、腕や足や首が飛び交い、背景には恥ずかしくなるようなド演歌が流れ、悪趣味過ぎて笑える。栗山千明の役名がGOGO夕張だったり、千葉真一の役名が服部半蔵だったり、あんな刀を持って飛行機に乗れるのか?等々、ツッコミどころ満載。

いかにも外国人が作った日本映画という感じ。滅茶苦茶で笑うしかない。

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