※夕方、I氏から電話がきた。昨夜休みだったにも関わらずホテルQへ来て、フロントSさんやダサ坊にグチをこぼして帰ったが、自分がホテルPへ異動する事がどうしても納得できず、腹の虫もおさまらなくてホテルQを出てから、隣のホテルPやホテルKへ立ち寄って、他のホテルのフロント陣にも散々グチをこぼして朝帰りしてしまったそうだ。私達の為にもホテルP行きは断ってくれればいいのに。

0:00-9:00 13部屋掃除
今日はTさんとトドとの勤務。フロントへ出勤の打刻をしに行くとダサ坊がいた。

みかやん「D班のフロントって誰になるか決まったの?」

ダサ坊「腐れFに決定だよ〜。腐れFが休みの日だけ週1で俺が入る事になってさ。なんて言ったらいいか。腐れFは常務命令でホテルKには出入り禁止になってるから、他に行く所が無いんだ。同じ系列のホテルFやホテルLへ行く話もあったんだけど、またフロントK子がココへ腐れFを引き取ったんだよ」

みかやん「はあぁ。覚悟はしてたけどやっぱり腐れFなんだ。ダサ坊が週6で腐れFが週1なら我慢するけど、その逆じゃイヤだよ」

Tさん「K子さんと腐れFって、噂どおり男女の関係があるんですよ。絶対。じゃなきゃあんな奴を引き取りませんって」

みかやん「腐れFを返品してきたホテルPのフロントの女といい、うちのフロントK子といい、仕事に私情を挟み過ぎ!だから女のフロントは嫌いだよ。女のイヤな部分を見せ過ぎだもの。女のフロントは、Sさんみたいにサッパリしてて誰にも公平で中性的な魅力のある人じゃないとダメだよね」

トド「ほな、みかやんかてピッタリやんか。みかやんにフロントなってもろたらええ思うで。ほならうちらかて、なんぼでも協力するし」

Tさん「ぎゃーーーっ!」

Tさんの絶叫に振り返ると、I氏が青黒い顔をして立っていた。いつもより1時間も早い出勤だ。

I氏「こんな事になるなら、みかやんにフロント業務を仕込んでおけば良かったですよ。言葉遣いも完璧でOくんみたいに”さようか〜”だなんて言わないし、私が居なくなってもみかやんがフロントなら私も安心だったのに」

みかやん「やややや、そんな。私の”日本代表ベッドメイク”の座をあけ渡すわけにはいかないんですよ。はははっ」

I氏「後の事はU-23日本代表のOくんに任せてですね。。。」

部屋が空いたので逃げるようにフロントを出た。ついに腐れFが私達のフロントになるのかと思うと、哀しいやらムカつくやら、三人とも無言で部屋へ入った。

Tさん「ぎゃーーーっ!」

またもTさんの絶叫に振り返ると、ベッドの布団がまるで人が寝ているかのように盛り上がっていた。

Tさん「うわぁ。中に人が入ってたらどうしよう。いやぁ。きゃあ。布団剥がせないっ」

トド「人なんか入ってるわけないやろ。偶然なんかお客さんの悪戯なんか、見事に人が寝てる形やな」

Tさんは「うわあ!」「きゃああ」と大騒ぎしながら布団を剥いだ。当然、人なんか入ってるわけがない。Tさんはいちいち大声が出る人だ。先日も床掃除をしていて、お客さんが食べこぼしたサラダに入っていたキュウリが落ちているのを見て「ぎゃーーーっ!イモムシ!」と叫んだし、窓ガラスの外にとまっていた虫を見て「ぎゃーーーっ!虫、入ってくる!」と絶叫の嵐だった。

一通り掃除待ちの部屋を片付けて控え室へ戻った。腐れFが私達のフロントになるという事が頭から離れず、三人とも諦めムードで無言だった。無言でいるので眠くなってウトウトしていると、三たびTさんの「ぎゃーーーっ!」という絶叫でハッとした。

I氏「そんなに驚かなくてもいいじゃないですか。もう明日で最後なんですから、いい加減私にも慣れて下さいよ」

Tさん「いやぁ。あの、その。時々、生きてる人に見えない時があって。。。」

I氏「まっ、明後日からはこんな黒い顔を見なくても済むので、何とでも言って下さい」

Tさん「そーゆー意味じゃなくて。。そんな風に言わないで下さいよ〜」
I氏「すみません。つい。なんかこうグレたくなるんですよ」

みかやん「グレたくなるのは私達の方ですよ!I氏が居なくなってその代わりが腐れFだなんて最悪じゃないですか!」

トド「ほんまやで!残されたウチらの事も考えてみいや〜。最悪やんか」
I氏「すみません。もうどうしようもなくて。。。」

I氏が言うとおり、どうしようもない。4人とも無言のまま朝を迎えてしまった。

0:00-9:00 19部屋掃除
今日はTさんとトドとの勤務。I氏が休みで代行はダサ坊だった。隣のホテルPがリニュアルオープンしたので、ホテルQも忙しいかも?と気合いを入れて出勤した。フロントへ行くと、いつも陽気なフロントSさんが神妙な顔つきだった。Sさんに渡されてフロントK子が書き残したメモを見ると「I氏30日〜ホテルP 携帯へ連絡 返事待ち」と書いてあった。

みかやん「何?これ?嘘でしょ?」

Sさん「あたしもビックリ。でもね。K子からは何の引き継ぎもなかったから、どうなるか、わかんないよ。”返事待ち”って書いてあるし。そんな、みんな落ち込まないでよ。気のせいかも?あは、あはははは」

こんな時に肝心なI氏は休みだし、相方のOくんは友人の結婚式に出席する為、今日から3日間函館へ帰省している。一瞬にしてドヨドヨの気分になった三人だが、お客さんの出入りが激しく大忙しになった。午前1時半過ぎに、部屋から回収したリネン類を作業室へ置きに戻るとI氏が居た。

I氏「K子から電話がきて”アンタ30日からホテルP行って。ホテルPのフロントが、どうしてもFとは合わないと社長に直訴したんだとさ。Fはこっちで引き取るから”と言われたんですよ。あんまり頭にきたので、休みだけど工場からまっすぐここへ来てしまいました。Sさんとダサ坊に事情を聞いたり、皆さんにも私の話を聞いて貰おうと思って来たんですよ」

みかやん「そんなぁ。その話はこないだケリが付いたじゃないですか?また腐れFが戻って来るなんてイヤですよ〜。本当に30日からホテルPへ行っちゃうんですか?断らないんですか?」

と話している間にも部屋が空き、待合室にもお客さんがいるようなので掃除に戻った。I氏がフロントでSさんやダサ坊と話をしているようなので、私達も参加したかったがどうにも掃除に追われまくった。掃除待ちの部屋が無くなるまで、8部屋連続掃除をして控え室へ戻るとI氏は帰った後だった。Sさんも帰ってしまったのでダサ坊に事情を聞いた。

ダサ坊「ホテルPのフロントの女性はホテルKで腐れFと一緒だったんで、腐れFがどれ程イヤな奴か充分わかってるんだ。それでたまらなくて社長に直訴したのさ。K子は腐れFを手元に置いておきたかったけど社長命令だったから腐れFのホテルP行きを阻止できなかったでしょ?これ幸いとまた腐れFを引き取ったって話さ。K子は俺にも腐れFの事を”頑張ってるのにかわいそう”って言うんだ。おかしいよ」

みかやん「で、腐れFはどこのフロントになるの?」
ダサ坊「C班かD班らしいけど、まだ決まってないみたい」

あまりの事に三人とも放心状態になった。暫し絶句していると、2日間ホテルKの手伝いに行っていたTさんが「スクープ映像」と言って携帯を手渡してくれた。2分ほどの動画だったがそれは、Hさんを休業に追い込んだクソババアが控え室で大いびきをかいて寝ている姿を撮った物だった。

みかやん「あはは。こりゃ凄いわ。よく撮ってきたね」
トド「クソババアを失脚させるのに役立つわな。あははは」
Tさん「噂どおり大いびきで寝てましたよ。あはは」

折角のTさん大健闘も虚しく笑いはそう長く続かなかった。すぐにまた掃除に追われた。ダサ坊が滝汗をかきながらハギをして回ってくれた。ダサ坊のハギはI氏のハギと全く同じだ。知らぬ間にI氏がダサ坊にD班仕様のハギを仕込んでいてくれたのが嬉しかった。そんなI氏が居なくなってしまうと思うと、とても寂しいが、ダサ坊もI氏に負けないくらい、よくやってくれるのが有り難かった。

「ダサ坊」はOくんがつけた愛称だが、ダサくないし、24才のOくんより若く見えるが34才だ。ちょっとカッコイイので、Oくんがライバル意識を燃やして「ダサ坊」と名付けたのだろう。部屋から回収したリネンを置きに控え室へ戻るとダサ坊がいた。血まみれのシーツや枕カバーを持って「これはどうするの?」と聞くので「ビニール袋に入れて日付とリネンの種類と枚数を書くんだけど、後でやるから置いといて」と言って立ち去った。

一通り掃除を終え控え室へ戻ると、ダサ坊が血まみれセットを片付ていて、リネン帳にリネンの数を記入して、風呂掃除用のボロ布まで折っていてくれた。めっちゃいい奴じゃないか!しかも今まで見たフロントの中で一番の働き者だ。ダサ坊がD班のフロントになってくれればいいのに。

※大変永らく申し遅れておりました。
お気に入り登録ありがとうございます♪
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ちゃんとご挨拶をしようとは思っていたのですが、もたもたしている間にまた仕事を掛け持ちする事になってしまいました。

只今、満員御礼中でこちらからもお気に入り登録させて貰うの難しいんですが、家のマークをポチリと押して掲示板にでも書き込みして頂けると助かります。こんなんで恐縮ですが、今後も宜しくお願いします。 
 ※先日、I氏からとんでもない話を聞いた。
Hさんが異動したホテルKには、ろくに働かないのに文句だけは人一倍言うババアがいる。働き者のHさんが異動してから更にサボり癖がついて、控え室で大いびきをかいて眠って、部屋が空いても掃除をしなくなっていた。

Hさんは毎日1人で掃除をして、ホテルKの重いベッドマットを持ち上げてベッドを組んでいて、腕の筋をおかしくして全治1ヶ月の怪我をおってしまった。

利き手を負傷したHさんは、日当の6割の労災を貰いながら休んでいるそうだ。そんな矢先にクソババアにホテルP行きの話が出て、異動したくないクソババアは、Hさんの代わりに入った新人2人をいびり倒して退職に追い込んでしまった。正義漢のHさんさえも太刀打ち出来ずに泣き寝入りしてしまうようなクソババアとは、どんなクソババアなのか、フロントSさんに聞いてみた。

フロントSさん「あたしもとんでもないババアだと聞いてたんだけど、一度注意したら物凄い逆ギレされて、怒って怒鳴って止まんなくなって、怖くて怖くて事務所へ電話して”助けて下さい”って言ったの。あははは、あはははは。腐れFといいそのクソババアといい、ホテルKなんて悪の巣窟。おとなしくて人の良いメイクさんばかりだから、勘違いした奴がのさばり易い環境なの」。

との事だった。腐れFやクソババアに虐げられていても、前回Hさんに会った時は「みんな良くしてくれるの」と言って、痩せて窶れた顔で笑っていた。Hさんが不憫でならなくなった。

0:00-6:00 12部屋掃除
今日はOくんとの2人勤務。今日は三人勤務だったのに、Tさんが急遽ホテルKへ手伝いに行った。Hさんは負傷して休んでいるし、ホテルKのクソババアが新人を2人も辞めさせてしまったので、人手不足に陥ってしまったそうだ。

Oくん「許せないよ。なんでそんなクソババアがのさばってて、Hさんが泣き寝入りしなきゃなんないんだよ。そのクソババアをクビにすりゃみんな丸く収まるだろーが」

I氏「クソババアはホテルKの秘密を知ってるから、クビにはならないとたかをくくってるんですよ。でもTさんなら心配は無いですよ」

みかやん「そうそう。ヤンキーTさんだからね。木刀とチェーンとナイフを持参して、突攻服と日の丸のはちまきで行くって言ってたよ」

Oくん「へえぇ」
I氏「あの。冗談なんですけど」
みかやん「Hさんの敵を取ってきて!とは言ってあるよ」

TさんにホテルKで出張メイクして欲しいという話は昨日の出勤時に言われた事なのに、今朝、ホテルKのクソババアから電話がきて「手伝いになんか来て貰わなくても大丈夫」と言われたので、今朝は何の支度もしないで帰ったTさんだった。ところが昼にTさんへ会社から電話がきて「やはり手伝いに行ってくれ」と言われて、今夜一度ホテルQへ出勤して支度をしてからホテルKへ向かったそうだ。

I氏「話が二転三転してTさんもいい迷惑ですよ。で、クソババアから電話がきた時は”I氏の事は誰もがいい人だと言ってますよ。今度ホテルPで一緒に働けるのを楽しみにしてます”って言われて、いえいえ私ではなくてホテルPへ行くのは腐れFになったんですよ!と答えたら、”なんだってー!この裏切り者ー!ふざけんな”って怒鳴られたんですよ。参りました」

みかやん「Tさんにはババアが寝てたら”ババアこらっ!起きれやー!”って言って部屋へ引きずってでも連れて行きなさいと言ったんだけど、今頃どうなってるだろ」

Oくん「ヤンキーTさんだから心配は無いよ。それよりHさん、水くさい。俺らにそんな目に遭ってるって事、何にも言わないで」

I氏「”今は化粧も出来ないし、ご飯も満足に食べられないから手が治ったら、みんなで会いましょう。それまでは2人には内緒で”って言われてたんです。黙ってはいられませんでしたが、腐れFやクソババアを力不足でどうする事もできないんですよね」

みかやん「でもうちらのフロントが腐れFにならなくて本当に良かったです。今さらI氏以外のフロントなんて考えられないですよ」

I氏「そう言って頂けると嬉しいですよ」

Oくん「こんなエロおやじ、恥ずかしくて他のホテルに回せないからさ」

I氏「あなたって人は何て事を」

I氏が異動しなかった事は本当に喜ばしい。しかし、腐れFやホテルKのクソババアがのさばっているような事実を何とかしなければ。でもいったいどうしたら?

※夕方、I氏から電話がきた。
I氏「今、Oちゃんから電話を貰ったんだけど、てっきり俺の事を心配してくれてるんだと思ったら”ボーナスが振り込まれてない!どうなってるんだ”だってさ。用件はそれだけ。なんて男なんだ。酷いよ」

みかやん「あはは。”所持金63円しか無い”と言ってたんで勘弁してやって下さい。それより昨日の社長の話はその後どうなったんですか?I氏は異動しなくて済むんですか?」

I氏「その後、誰からも連絡がこないので、今夜は腹をくくってホテルRへ研修へ行きますよ」

みかやん「なぁんだ。ガーーッカリ」

0:00-6:00 11部屋掃除
今日はTさんとトドとの勤務。I氏との電話のやりとりを2人に話して、ドヨドヨの気分でフロントへ出勤の打刻をしに行った。

フロントSさん「今夜I氏が来ますよ!あはは。あはははは」
フロントダサ坊「腐れFがホテルPへ異動する事になりました」
一同「えっ・・・?やったやったー!わーい!ばんざーい!」

大喜びで走って控え室へ戻った。午前1時頃にI氏が出勤してくるのが待ち遠しかった。何度も時計を見ながら掃除をしていた。午前1時半に控え室で休んでいると、仕事を終えたSさんとダサ坊が顔を出した。

Sさん「あのね。何か知らないけど腐れFが来たの。あはは。あはははは」

ダサ坊「何かの手違いか?話が二転三転したのか?腐れFが来ました」

みかやん「えっ?何で?I氏じゃないの?そんなぁ」

Sさん「何なんだろうね?私も何が何だかわかんないの。あはははは」

2人が帰るのを見送って一同グッタリ。昨日同様お通夜のように静まりかえった。そこへ黒い人影。腐れFだと思って一同身構えるとI氏だった。

みかやん「あれっ?えっ?何?どうなってるんですか?」

I氏「うわっはっは。俺が腐れFだ。宜しくな!。。。まんまとSさんとダサ坊に騙されましたね?私が2人に”腐れFが来てる”と言うように頼んだんですよ」

みかやん「もう。何て事を。あたしらなんか、このI氏の遺影(I氏に携帯の待ち受け画面を見せる)を見ながら”早く戻って来て”って、控え室へ戻る度に各自合掌してたんですよ」

トド「ホンマですわ。I氏も人が悪い」

I氏「ごめんなさい。なんか照れ臭くて。それにしても”遺影”って酷いじゃないですか?」

みかやん「こんな風に騙されるなら”成仏して”って合掌しとけば良かったよ」

I氏「すみません。みかやんへ電話した後、フロントK子から電話がきて”社長が決めたから”って、まさに社長の鶴の一声で私の代わりに腐れFが異動する事になったんですよ。もう腹を括って床屋へ行って髪をパりっと散髪して、その帰りに勝負パンツを買って履き替えたところだったのに」

Tさん「何で勝負パンツなんですか?意味がわかりません」
I氏「いや、なんとなくです。ははは」

部屋が空いたので出動した。こんなに嬉しい日なのに、掃除へ行くと荒れ放題の部屋ばかりだった。いつもならムッとしてしまうような事でも、喜びを隠せずつい笑ってしまった。

Tさん「ちょっと見て下さい。酷い血ですよ。もうシーツがドロドロです。あははは」

みかやん「お風呂にスキンがあったよ〜。スキンから白子がこぼれててね〜。あはははは」

トド「トイレにウン○が残っとったで。なんで流して帰らないんやろな。自慢のウン○なんやろか?笑っちゃうがな。あっはっは」

I氏「今、ハギに入ってきた部屋なんか、白子臭いなと思ったら、枕に白子がかかってて、シーツにも2箇所くらい白子がついてて、あはははは」

一同「あははははは」

久しぶりにみんなで笑った。ともすればみんな壊れてしまったかのようにも思えるが、I氏の復活が本当に嬉しくて笑いが止まらなかった。I氏も黒い顔を赤黒くして笑っていた。I氏を異動させないでくれた社長に感謝。

一方、腐れFは異動先のホテルPで、因縁の敵のフロントM氏やメイクのKさんと再会する。腐れFの事など、どうでもいいが、ホテルPの人達が気の毒だ。
※惣菜工場での仕事を終え、ロッカーで着替えようとしていると、1人のオヤジが私の周りをウロウロしていた。ロッカーと言っても私のような新入りのロッカーは通路にある。私服の上に作業着を着ているので着替えに問題はないが、執拗にウロつくオヤジが気になった。横目で見ると黒人さんのようだった。I氏から「身障者もいる」と聞いていたので、「外人さんもいるのか」と思ったらI氏だった。

I氏「今朝、ホテルに社長が来て”D班はI氏のままで良いだろう”って言ったんですよ!明るい兆しが!一縷の望みが!」

みかやん「みんな信じたくないから信じないでいるんですよ。早く戻ってきて下さいね。てか、作業着の白と顔の黒のコントラストが・・・あわわ」

0:00-9:00 10部屋掃除 
今日はOくんとトドとの勤務。I氏がホテルPへ異動となり、私達のフロントが腐れFになってしまった。C班のフロントはハイテンションなSさんと、新人研修中のDくん(通称:ダサ坊)の2人だ。出勤の打刻をしにフロントへ行くと、Sさんが陽気に迎えてくれて爆笑混じりの引き継ぎ事項を聞く。C班が羨ましい。

三人で憮然と掃除をしていると、Oくんがブチ切れた。
Oくん「何で俺等のフロントが腐れFなんだよ!何でI氏が異動になるんだよ。I氏が何をしたって言うのさ。腐れFが異動して然るべきだろがっ。あっ!あれっ!うわっ!」

Oくんの様子が変なので見ると、食器棚のガラス戸を壊していた。
みかやん「何て事すんのさ。1時過ぎたから腐れFを呼ばなきゃなんないよ〜」
Oくん「ごめんなさい。つい力が入って割っちゃった」

渋々フロントへ電話をすると腐れFが来た。腐れFがガラス戸を替えていたようだが、Oくんと私は風呂へ、トドはトイレへと避難していた。腐れFが「直ったからな」と私達に叫んだが誰も返事はしなかった。控え室へ戻っても、腐れFがモニターを見ていると思うとおちおち休んでもいられない。仕方なくリネン折りに没頭した。

トド「これから毎日こないな感じやったらしんどいわ」
Oくん「ったく。先が思いやられるよ」
みかやん「いや。アホくさいわ。いつもどおり休もっ」

控え室で、携帯で撮った昨日のI氏最後の姿をトドに見せたり、今日の工場でのI氏との会話を2人に知らせたりしていた。控え室のテーブルの上に携帯を乗せ、I氏の写真を三人で暫しぼんやりと眺めていた。

Oくん「なんか遺影みたいだね」
みかやん「死んでないって」
トド「ホンマに顔、黒いわなぁ」
Oくん「はあぁ。お通夜みたい」

2部屋空いたので出動した。2部屋目は腐れFがハギをしていたが、相変わらず脱力するようなお粗末なハギだった。思わず脱力する。

またキレかかったOくんだったが「あっれー?うははは。ゲッツ!ゲッツ!」と急にゴキゲンになった。手には風俗情報誌すき・まんを持っていた。お客さんが置いて帰った風俗情報誌が何よりOくんを元気にする。「”郊外デリヘル・ヌキだおれの旅”だってさ〜。あはははは」。Oくんがこうなると誰も止められないので、本人が納得するまで堪能して貰う事にした。

Oくん「やったやった!すすきのまんぞく、すきまんだよ〜」
みかやん「大阪のはダイマンと言うらしいよ」(スミカさんありがと)
Oくん「じゃあ名古屋なら名マンで和歌山なら和マンなのかな?」
みかやん「はいはい。名マンも和マンも淫靡で素敵ですね〜」
Oくん「今、そう言おうと思ったのにぃ〜〜」

今回のOくんのお気に入りフレーズは。。。
・アソコが梅雨入り?無毛地帯(パイパン)に豪雨警報発令!ピュー・今夜は潮が吹くでしょう
・穴戦(けっせん)は水&日曜日 アナルの奥深さを知る 下半身の槍で突き突き攻撃
・気になる新店が目白押し!パンツの中身まで確かめに来てね♪
・たまにイクならこんな街 爽やかな潮風が股を吹き抜ける
・北国の人妻は、あずましく、美しい・・・

すきまんのお陰で、その後のOくんはずっとゴキゲンだった。ガラス戸を壊すほど荒れていたOくんをゴキゲンにさせるとは、恐るべしすきまん効果だ。Oくんの機嫌が悪くなった時の為に、いつもすきまんを用意しておいた方が良いだろ
うか?

I氏の遺影(携帯の待ち受け画像)を見つめながら、ため息ばかりの三人だった。
※夢の100000HIT達成。皆様のお陰です。ありがとうございます。100000のキリ番を踏まれた方、家のマークを押して掲示板に書き込みして下さると、大変ありがたいです。(書き込みして下さると何か良い事があるかも知れません・謎)

0:00-9:00. 8部屋掃除
今日はOくんとの2人勤務。出勤後すぐに掃除へと向かった。掃除中にも部屋が空き、次々と掃除をして回っていて午前1時を迎えたので、腐れFには会わずに済んだ。控え室へ戻ると、山積みになっているはずのリネン類やゴミが、綺麗に片付いていて驚いた。そこへI氏がガックリと肩を落として登場した。

みかやん「リネンやゴミまで片付けて貰ってすみません」
I氏「最後のご奉公ですから」
Oくん「もう一生会えないわけじゃないんすよ」
I氏「お役に立てるのも今宵限り。最後のご奉仕です」

ふとモニターを見ると部屋が空いていたのでOくんと逃げた。

Oくん「あんなに落ち込まれちゃ返す言葉も無い。俺等も今後はフロントが腐れFで大変だよ」

みかやん「手の掛かる子ほど可愛いって言うから、I氏は寂しいんじゃない?」

と話しながらOくんとベッドの布団を剥がすと、「全身掻きむしったんじゃないか?」と思う程、毛だらけだった。ベッドを組もうとベッドパットをめくると、マットの間にも同一人物の物と思われる毛が散乱していた。一通り掃除を済ませ、最後に床の絨毯に粘着ローラー(通称:コロコロ)をかけていた。

みかやん「ベッドも酷かったけど床も酷いよ。毛だらけ」

とOくんにコロコロを回しながら大量の毛を見せていると、コロコロに何かが付いて光っているのが見えた。

Oくん「ちょっと待って!何それ?。。きっとコレは○×剤(※注1)を打つ時の注□△(※注2)だよ」

みかやん「まさか。糖尿病の人かも?」
Oくん「いや絶対、○×剤の人だよ」

控え室へ戻ると、私達の帰りを待っていたようにI氏が来たので、コロコロに付いた注□△を見せた。すると急に元気になって語りだした。

I氏「間違いないと思います。これは○×剤を打つ時の物ですよ。私が以前働いていたホテルで、必ずホテルに来て打つという常習者が捕まって、警察へ呼ばれて色々質問されて大変だったんですよ」

みかやん「ラブホで○×剤って、今でもある話なんですか?新人の頃、ソファーカバーを直してたらNさんに”アンタ、あんまし手ば奥まで入れるんでない!前はその筋の人がモーテルのソファーの隙間さ○×剤やら注□△ば隠すって話があったんだわ。手さ刺さったらどうすんの”って言われました」

I氏「この業界では有名な話ですよ。実際、その筋の方はいつも同じ部屋を使ってました」

みかやん「じゃあ○×剤でハイになって、全身を掻きむしったんでしょうか?陰毛やら髪の毛やらすね毛のような短い毛まであって、毛だらけでした」

I氏「毛ならいいですよ。前のホテルの時は○×剤でおかしくなった人に、部屋中にウン○を塗りたくられました。メイクさんに”すぐ来て下さい!”と呼ばれて駆け付けて地獄を見ました。その塗りたくり方が正気の沙汰じゃなかったんですよ。売止めにして翌朝、経営者と業者を呼んで壁を張り替えて貰いました。常連だった人がそのウン○の人で捕まったんで、本人の顔も車も車のナンバーも、よく覚えてました」

Oくん「俺だったら、そんなのを見たら即早退してもう出勤しないよ。”うわぁ”って、よろけたらウン○が付くんだよ。最悪」

みかやん「そう言えば、この人は来る時も帰る時も、姿を見てないんだよね」

I氏「私も見てません。その部屋の人はC班の時間帯にタクシーで来たようです。前のホテルの時はフロントがお客さんの車のキーを預かって、車を駐車場に入れたり動かしたりしてたんですよ。ダッシュボードが開いてて中に注□△やら、帯が付いた札束が入っていたのをよく見たので、怖くなって辞めたんですよ」

Oくん「それ怖いよ。マジで」
I氏「思い出したくもない暗い過去です」
みかやん「何も見なかった事にしましょう」

I氏はこの時だけ饒舌だった。朝になるにつれ無口になった。携帯のカメラで記念撮影をし、近日中に必ず再会できると信じて帰った。

※注1 中枢神経系を興奮させ、睡眠抑制・疲労感軽減などの作用がある医薬品の総称。常用すると習慣となり中毒を起こす
 
※注2 体内に薬液を注入する器具。体内に刺し込む△と、薬液を押し込むシリンダから成る

惣菜工場もホテルも休みで今日は完全オフ!夫とOくんと三人で札幌ドームへ。今日はドームで沢山の仲間に会えて嬉しかった。S県のK氏と再会。K氏は「めんくいなみかやんさんの為に」と、シール入りベッカムチョコをプレゼントしてくれて感激した。K氏が滞在しているOD家のOD氏ZさんMちゃんファミリーにも会えたし、なかなか会えなかったRD君にも会えたし、入院中のTさんも元気そうだった。

ドームのいつもの所でいつもの、G君、BD君、夫、Oくんとまったりと試合開始を待った。今日は仕事で来られなかった親友M君に試合の速報をした。ココで私の新携帯SO505iが大活躍だった。サッカー辞書を入れたので、「お」と押しただけで「オウンゴール」と表示されるし(爆)、「いえ」と押せば「イエローカード」と表示が現れる。親友M君へ速報メールを送りながら、辞書の素晴らしさに感動の嵐だった。

今日のOくんは隣りに夫がいたせいか前回よりおとなしかった。それでも赤黒がゴールを決めると鳥肌を立てて大騒ぎだった。結果は3-3の引き分け。Oくんは「俺が観戦すると負け無しだよ。俺の不敗神話の始まりだ」と喜んでいたのも束の間。「やっぱり勝つところを見たかった」と負けた後のように落ち込み始めた。「ちょっと!負けたんじゃないんだから!」と宥め賺して連れて帰るのが大変だった。
雨が降っていたので、早めにバスで工場へと出かけた。着替える前の誰かに会っても、普段は重装備で目しか出ていないので、よほど目に特徴がある人ではない限り、同じ班の人なのかどうかもわからない。今日は、ラップがけ&値札シール貼りの機械に着いたので、比較的ラクだった。計量を終えてパック詰めされた物をレーンに流すだけだった。

ところが簡単な仕事だったので、あっという間に終わり、また手強いきんぴらごぼうや、切り干し大根、ひじき炒めを計量してパック詰めする作業に当たった。きっちり90gに量らなきゃなんないし、パックから具がはみ出るとやり直しさせられるし、やはり手強い。

昨日までは立ちっぱなしで足が痛くて仕方なかったが、今日はもう何ともなかった。思えばデパガ時代は8時間も立ちっぱなしだった。足が慣れたのだろう。

私の班は女子7名男子2名の9人体制だが、休みや有休があり4〜5人で作業をする。17時から22時までの契約時間なのに、平気でみんな22時半過ぎまで仕事をしている。私は22時には上がらないとホテルへ間に合わなくなるので、冷や汗ものだった。後で話を聞くと、22時から時給が跳ね上がるそうで、勝手に残業をしても15分単位で残業代がつくので、30分残っただけでもとんでもなく日当が違ってくるらしい。

なるほど。だから誰も10時きっかりに帰らないのか。このテの工場は9時50分には仕事を終え、掃除や片付けを始めて10時には次の班に作業場を引き渡すはずなのに、10時過ぎても誰も帰ろうとしないのでおかしいと思っていた。私は班のチーフに話しをして、次回からは10時きっかりで上がらせて貰う事になった。

帰宅すると夫作の弁当があった。ありがたく頂いて爆睡した。
※惣菜工場は休み。夫と札幌ドームで巨人vs広島を観戦。帰りに某コンビニに寄る。私が詰めたかも知れない惣菜各種が売られているのを見て、1人で勝手に照れてしまった。

0:00-6:00 14部屋掃除
今日はTさんとの勤務。トドが体調不良で休んだ為、Tさんと2人勤務になった。Tさんと2人勤務は初めてなので緊張したが、出勤時に既に掃除待ちの部屋があったので、早速掃除へ駆り出された。

腐れF「聞いたか?今日は2人だ」
みかやん「はい」

腐れFめ。いちいち話しかけないでくれ。お前がOくんへ電話して「トドが休むので出勤して貰えないか?」と言わないから2人なんだ。トドもトドだ。毎度、私の休みの日に「代わってくれ」と言うし、私が休みの日に急に休むから何度も休日返上で働いたし、今日も休むからTさんと2人じゃないか!

日曜や月曜ならともかく、今日は侮れない木曜日でリネンも有る。まだ新人で2人勤務も不慣れなTさんとは1部屋の掃除に20〜30分かかる。

午前1時からI氏がハギをしまくってくれた。今日は2人勤務なので、ベッドを組んでくれたり、リネン籠を部屋へ持って行って、使用済みのリネンを回収してくれたので大助かりだった。2人勤務の時は「3人目のベッドメイク」として手伝ってくれるような、頼もしいI氏が居なくなると思うと、本当に残念だ。

I氏が懸命に手伝ってくれたので、Tさんと2人でも1部屋20分弱で掃除ができた。I氏のハギに追いついたので、3人で部屋へ入るとなんとも血生臭かった。I氏がベッドの布団を剥がすとやはりシーツが血まみれになっていた。Tさんが洗面所から血まみれのバスローブやバスタオルを回収してきた。

Tさん「これは生理ではないような気がします」
I氏「シーツもそうですが、なんて言うか鮮血ですよね」
みかやん「妙に色鮮やかな赤ですよね」

I氏「私は生理にはならないので、わかりませんけど」
Tさん「赤過ぎると思うんですよ」
みかやん「うーん。生理だとも少し赤黒い気がしますね」

I氏「って事は何でしょう?」
Tさん「下血とか吐血とか刺されたとか?キャアーッ」
みかやん「下血も吐血もした事がないからねぇ」

しかし、部屋から連絡がなかったので、何事もなかったのだろう。

I氏「ところでTさん。部屋に箸とスプーンはあるのに、フォークやナイフが無いのは何故だか知ってましたか?」

Tさん「凶器になるとマズイからですか?」

I氏「そうです。持ち込まれたら、どうしようもないんですけどね。だから灰皿も小さくて軽めなんですよ」

Tさん「へええ。札幌でもラブホで殺人事件とか殺傷事件がありましたからね」

I氏「計画的犯行は防げなくても、急にカッときてホテルの備品で暴行なんて事はある程度、防げるようにしてるんですよ」

Tさん「へええ。知りませんでした」

I氏「私は前に殺人事件があったラブホで働いていたんですが、事件があった部屋の事は従業員にも知らせないし、知ってる従業員には固く口止めするんですよ。事件の事を知ってる従業員はそれとなく解雇になって、気が付いたら新人ばかりになってたりするんです」

Tさん「今ここで事件があったら私もクビになっちゃうじゃないですか」

I氏「ここはモニター設備や備品管理がしっかりしてるんですよ。ベッド周りを見て下さい。電気スタンドはコードも無いし棚から離れないし、灰皿はごく小さめ、カッとなってもスタンドで殴れないし、コードで首も絞められないし、灰皿で殴っても致命傷にはならないんですよ。そもそもここはベッド上の照明だけの部屋が多いんですよ。社長がうるさいらしくて」

Tさん「へえぇ」

I氏「私は他のラブホテルでも働いてましたが、この集中ロックシステムは本当に安心なんですよ。精算しないとドアは開かないし、1人が先に帰る時はフロントへ電話をしないと開きません。必ずフロントで部屋に残る方と電話で話をするので、連れを殺して逃げるなんて事はできないんですよ」

Tさん「へえぇ」

I氏「フロントたるもの、常に最悪の事態を想定して行動をとってですね。。。」

I氏は、このテの話になると話が止まらなくなる。ウンザリしながら聞いているTさんを後目に、今日も話が止まらなくなったI氏だった。こんなI氏の語りが聞けなくなるのも寂しいものだ。
※晴れてSO505Iへ携帯の機種変更完了。D505iの方が良かったかも(汗)。

※惣菜工場では、焼鳥3本、鳥手羽7本、シュウマイ4個など、簡単なパック詰め作業が多かった。しかしそれは最初だけで、今日も手強い切り干し大根やきんぴらごぼうと格闘した。レーンの横に立ちっぱなしなので兎に角、足が痛い。元デパガなのに情けない。時間が経つのが遅くて遅くて切なかった。

10時半に終わったので大急ぎで一度帰宅しようとした。我が家の地下鉄最寄り駅で夫がチャリを用意して私を待っていてくれたので、チャリでホテルへ直行した。夫はお弁当を作って持たせてくれた。ありがたい。

0:00-6:00 8部屋掃除
今日はOくんとTさんとの勤務。Tさんにも早速、I氏がホテルPへ異動になって、私達のフロントが腐れFになるという事を伝えた。I氏の送別会をしたくても、I氏、私、Oくんの仕事掛け持ち組の休みの折り合いがつかず、お流れになってしまいそうだ。それはそうと午前1時までは腐れFがハギをする。相変わらずお粗末なハギに三人とも脱力してしまう。

そもそも「ハギ」というのは、フロントの人が先に部屋に入って私達がベッドメイクをしやすいように、ベッドの布団を剥いでおいたり、ゴミをまとめておいたり、洗い物を洗面所に下げておいたり、お風呂にお湯が入っていたら栓を抜いておいたり、使ったグラスの補充を用意しておいたり、お客さんが飲んだ飲み物の補充を用意しておいたりする事だ。I氏はいつも完璧にやって6〜8分かかる。腐れFは3分のハギだ。

Oくん「腐れFのハギは最悪だよ。ベッドの布団しか剥いでないんだもん。剥いだシーツもよく見ると血が付いてるのに、普通にまとめてるんだよ。念のために見たら血は付いてるしスキンも入ったまま丸めてあったよ」

Tさん「全く最悪ですよね。ハギしてあるから当然ゴミもまとめてあると思うのに、ベッドの枕元にはスキンがあるし、ベッドの横にはナプキンが落ちてるし、どう考えても目に入るはずなのに知らんぷりですよね」

みかやん「ったく。目も脳も根性も腐ってるからね。こないだはハギの後、1時間位経って掃除へ行ったら、風呂のお湯を抜いてなくて換気扇も止まってたんだよ。完全に蒸し上げられて風呂がベチャベチャっだったんだ。とてもハギの後とは思えなくてムカついたよ。何であたしらがハギのチェックしなきゃなんないのさ」

Oくん「他のフロントの人は、俺等に対して言葉遣いが馬鹿丁寧でしょ。フロントK子が新人研修の時に”大事な大事なメイクさんだから、メイクさんにタメグチきいたらクビだよ”って教えてるんだって。なのに腐れオヤジだけは許されてるっておかしくない?」

Tさん「噂どおり男と女の関係があるんじゃないですか?じゃないと、C班やD班からの腐れFに対する苦情がK子さんの耳に入ってるのに、おとがめ無しはおかしいですよ」

みかやん「フロントK子は前から変な人が好きだけど、さすがに腐れFは庇いきれないでしょう。なのにI氏をホテルPへ追いやってまで腐れFを可愛がるって絶対、何かあると思われても仕方ないよね。フロントSさんも”あの2人、きっとヤってるんだよ”って言ってたもん」

Oくん「何でそんな奴が誰にも咎められずに俺等のフロントになるんだろうね。同じ時給のパートなのに上司気取りでムカつくよ。I氏のレベルまで調教する前に俺等が参っちゃうよ」

みかやん&Oくん「はあぁ〜。ムカつく」
Tさん「やってられないですよね」

腐れFが私達のフロントになるXデーまであと5日。I氏は寂しそうで見ちゃいられない姿になっているし、腐れFは「俺はI氏より適任でD班を任された」と勘違いしてゴキゲンだし、今後の事をみんなでいろいろ考えると具合が悪くなる。ムカつきながら掃除をするので、8部屋しか掃除をしてないのに、汚物に見舞われ続けて余計にムカついた。諸悪の根元の腐れFを何とかしなければ!

※カウンター直る(喜)

※惣菜工場初出勤。今日からまた二足の草鞋。担当者から1時間、某コンビニの歴史、衛生管理、品質管理、安全管理、危険予知、モラルやルールなどの説明を受けた。その後、作業着に着替えて迷路のような館内を見学。頭にネットを被り更に肩が隠れるような長い帽子を被って、その上に上着を着る。上着は二重構造になっていて紐で中の上着を結んでから外側のファスナーを締める。髪の毛を外に落とさない為らしい。作業ズボンに作業靴を履き、ビニールの腕抜きにゴムの手袋、マスクをしてフル装備だ。ちょっとした白装束軍団のようになった。

私は”パック”と言う部署でBレーンという所に立ち、惣菜を量ってレーンに流し、ラップ&ラベル貼りの機械に通して商品を完成させる係になった。今日は初日だというのに面倒なきんぴらゴボウやひじき炒め、煮物各種、サラダ各種をパックに詰めては量ってレーンに流すを繰り返した。商品が変わる度、惣菜以外の物を触る度、手袋を交換しなければならない。1時間毎に全身に粘着ローラーをかけたり、他の場所に何かを取りに行く度にエアーシャワーを浴びる。徹底的な衛生管理が非常に面倒臭い。

0:00-9:00. 14部屋掃除
今日はOくんとトドとの勤務。今日もリネンが大量に届いていたが部屋掃除に追われ、なかなかリネンに着手できなかった。最近は、リネン折りがある火曜水曜が妙に忙しい。掃除待ちの部屋を片付け一度、控え室へ戻ると、私達を追いかけるようにI氏が来た。いつにも増してI氏の顔色が悪く、殆ど土色だった。

I氏「皆様、短い間でしたがお世話になりました。今後の皆様が不憫でならない状況になってしまいました。私が力不足なばかりに皆様には大変申し訳なく思います」

みかやん「何なんですか?突然。私達を残して辞めるとでも言うんですか?」

I氏「本当に申し上げにくい事なんですが、私、23日からホテルPへ異動となりました。それで私の後任がなんと、腐れFなんです。今朝、フロントK子に言い渡されました」

一同「なんですって!」

I氏「フロントK子は、自分が引き取った腐れFがよほど可愛いんでしょう。誰もがホテルP行きは腐れFだと思ってたのに、自分の手元に置いておきたいんでしょうね。皆さん、大丈夫ですか?」

みかやん「今までは所詮ヨソの班のフロントだと思ってたから、黙ってましたけど、ウチの班のフロントになる以上、もう黙ってはいられないですね」

トド「大丈夫も何も、最悪やん。なんでフロントK子はそこまで腐れFを庇うんやろ。あの2人、ヤってるんやないんか?」

Oくん「あんな腐れオヤジをいくら調教しても、俺等の理想のフロントになんかなるわけない。今後は事ある毎に戦っていかなきゃなんないすよ。全く最悪すよ。何でこんな事に。。。」

あまりの事に怒りを通り越して悲しくなってしまった。部屋が空いたので掃除に入ったが三人ともドヨドヨの気分だった。

Oくん「頼むよ、みかやん」
トド「ほんまや。頼むで」
みかやん「あたしかい?まあね。やるしかないよね」

各自、無言のまま様々な事を考えた。どう考えても納得がいかないので、悲しみはまた怒りに変わった。負のエネルギーに満ち溢れた私達に、容赦なく汚物が襲いかかってきた。

血まみれのシーツを片付け、絨毯に付いた血を擦りながら「フン!生理の客は帰りやがれ!来なくてもいい」と、呟く私。

ゲロまみれのシーツやテーブルの上を片付けながら「吐くまでセックスせんでもええやろ!冗談やないで」と、呟くトド。

トイレの便器の残された長〜いウン○を流しながら「フンッ!これが自慢の一本グソかよ。自慢にならないんだよ!流して帰れや」と、呟くOくん。

イライラしたりムカついていると、ロクな目に遭わない事は承知の上だが、今日ばかりは誰も怒りを止められなかった。C班から毎日腐れFに対する苦情が届いていても、常務が腐れFを毛嫌いしている事実を知っていても、何故、フロントK子は腐れFを庇うのだろう。フロントK子に対する不信感が爆発しそうだった。朝の9時まで汚物に見舞われ続け、本当に本当に長い一日だった。
※カウンター壊れる。6回目(涙)。

0:00-6:00. 11部屋掃除
今日はOくんとトドとの勤務。本当は今日もOくんとの2人勤務のハズだったが、月曜の2人勤務は辛いだろうと、フロントK子が判断して急遽トドを招集してくれた。出勤するとOくんが私に荷物を手渡した。

Oくん「就職祝いと、昨日迷惑をかけたからお礼だよ。鶴の恩返しって奴かな?」

みかやん「Oちゃんの場合は、猿の恩返しって感じだよ」
トド「・・・ぶぁははははーっ!あっごめん。堪忍な」
Oくん「小学生の頃からずっと猿、猿って言われてきたよ」
みかやん「あっ!昨日の”仕返し”かい?。ありがとね。感激」
Oくん「仕返しじゃないよ!お返し!高価な物じゃないけど」

包みを開けるとスニーカーだった。Oくんから物を貰うだなんて、あまりにも思いがけなくて甚だ感激した。

早速部屋が空いたので、いつもの場所でスタンバイしてカーテンの陰から帰るお客さんを覗いていた。恰幅の良い40代の男性と、20代前半の目立つタイプの女性だった。金色の長い髪、金ラメのキャミソールに白の超ミニスカートにピンヒールのサンダルを履いていて(北海道じゃまだ寒いだろう)、派手な化粧をしていたが顔立ちはとても綺麗だった。

トド「いかにも援交や。あのテの若い子は部屋の使い方がお粗末やで」
Oくん「多分ヤリっぱなし、使いっぱなしだろうね」
みかやん「まっ、それを片付けるのが私達の仕事だからね」

期待しないで部屋へ入って驚いた。使ったバスローブやタオルは几帳面に四角くたたまれていて、風呂で使ったはずの入浴剤の袋やスポンジは洗面所のゴミ箱に捨てられていて、当然のように浴槽の栓が抜かれ換気扇が回っていて、使ったグラスや飲み物の空き缶は一カ所にまとめられ、使用済みスキンをティッシュに包んでゴミ箱へ捨てていた。

トド「ちゃんとしてはるわ。スキン放ったらかしの人多いのに」
Oくん「今思えば派手だけど頭は悪くなさそうな女の子だったよ」
みかやん「綺麗な子は部屋の使い方も綺麗なもんだよ」

ラクに掃除をしていそいそと控え室へ戻った。昨日や一昨日とは違って、今日は綺麗な部屋が多くとても掃除がラクだった。早め早めに掃除が終わったので控え室でまったりと休んでいると、また部屋が空いた。例によってカーテンの陰から帰るお客さんを覗いて、三人とも思わず「あっ!」と息を呑んでしまった。

Oくん「1部屋目の女の人だよね。男は違うけど」
トド「間違いあらへん。さっきと同じ服装や」
みかやん「あらまっ。2ラウンドかい?」

女性は間違いなく同じ女性だが、今度の男性は20代前半のイケメン君だった。40代男性と帰った時とは違って、20代男性とは手を繋いで満面の笑顔で見つめ合いながら帰って行った。どう見てもラブラブだった。部屋へ入ると1部屋目の時と全く同じように綺麗に片付けられていた。非常に几帳面な女性のようだ。

トド「なんやろ。デリヘルさんかいな?」
みかやん「1人目は援交で2人目は彼氏じゃないのかな?」

Oくん「それにしても同じラブホで2ラウンドって凄くない?2回ともヤってるから、デリヘルさんじゃないとは思うけどねえ」

みかやん「前にホテルRの人から”医者の息子の高校生が、毎回違う女の子を連れて1日に3回来る”って聞いた時も驚いたけど、女の子が2ラウンドは初めてだよね」

Oくん「そうそう。その高校生のガキにムカついたんだった」
トド「その男の子は遊びやろ。でもあの女の子は多分ワケありやろな」

Oくん「女だって彼氏と遊ぶ為に割り切って援交してるかも知れないよ。女は怖いからねぇ。陰で何をしてるかなんて、わかったもんじゃない。さっきオヤジとヤったばかりなのに今度は若い男だよ。それに援交じゃなくて単なるふたまたかも知れないし」

トド「それは男も同じやろ!男の嘘に涙する女かて、ぎょうさんおるで〜。そんなん、男やからとか、女やからって事ないで」

みかやん「そうや、そうや!」

2対1で分が悪くなったのでOくんはおとなしく引き下がった。2ラウンドの女の子をはじめ、今日は本当に綺麗に使われた部屋ばかりで掃除がラクだった。有り難くOくんに貰ったスニーカーを履いて帰った。

0:00-9:00. 8部屋掃除 
今日はOくんとの2人勤務。出勤時には在室が8部屋で掃除待ちが3部屋だった。このような場合、フロントの判断でC班全員を12時上がりさせるが、腐れFはC班の遅番を午前1時迄残した。いつもC班の遅番は3人なのに今日は2人。掃除待ちの部屋が更に2部屋増え、午前1時迄に5部屋をC班と交互に掃除した。

Oくん「腐れFは”状況判断の出来ない男”で有名だけど、その判断のまずさで助かったよ。今日は具合が悪くて一睡も出来ないで来たんだ。5部屋空いたけどC班のお陰で俺等2部屋しか掃除しないで済んだよ」

みかやん「C班も今日は2人なのに、残された上に1時迄に3部屋も掃除させられて気の毒だね。ところでOちゃんは大丈夫なの?」

私の問いに答える間も無くOくんはトイレへ駆け込んだ。昨日からずっとお腹の急降下に見舞われている。腐れFが帰ってI氏が出勤していたので、フロントへ赤玉を貰ってきてOくんに飲ませた。

Oくん「赤玉って効く薬だよね。治るかな?あぁ。お腹痛いよ〜。眠いよ〜。もし俺が眠っても、部屋が空いたら起こして、、、」

と、言い終わらないうちにOくんはパタッと倒れるように寝入ってしまった。すぐに1部屋空いたが、空き部屋が多いのでもう1部屋空くまでOくんを起こさないと決めた。Oくんが眠っている間に、1人でボロ布や客用フェイスタオルが足りなくなった分を、洗濯して乾燥させてはたたんでいた。それでも暇なので、ビニール袋折りや、床掃きをしていると2部屋目が空いた。

Oくんに「部屋空いたよ〜」と声をかけてみたが、「んー?ふんがっ」とフガフガしていたので諦めて1人で掃除に行く事にした。大荷物を背負って「いざ!1人メイク!」と出発したが、前回(4月15日)同様に、とても怖かった。

I氏がハギをしていてくれたので、部屋は電気が点いていて明るいが、窓が開いていてカーテンが揺れて怖い。すぐに窓を閉めて有線のスイッチを入れて、ドアを全開にした。「さて」と思っても「丑三つ時に広い部屋に1人」と思っただけで怖い。何度も言うが私は超の付く怖がりだ。こんな時に限って、今まで体験してきた数々の怪奇現象(心霊現象?)を思い出してますます怖くなる。

ビクビクしながら1人でベッドを組んでいると、ふいに人の気配がしてドアの方へ視線を向けた。するとそこには全身黒ずくめで、青黒い顔をした男がぬーっと立って。。。

みかやん「うわーーーーーっ!」
I氏「ダメですよ。1人メイクなんかしちゃ」

I氏だった。こんな時はI氏の青黒い顔がとても怖い。

みかやん「えーん。ビックリして少しチビったかも知れません」
I氏「大丈夫ですか?無理しないでOくんを起こして下さいね」

I氏が去ってまた1人になった。怖いのでマッハの速さで掃除をして22分で逃げるように部屋を出た。1人メイクで22分とは我ながら天晴れの快挙だ。あまりの事に動悸息切れ目眩がしたので一度控え室へ戻って、ボロ折り等をして気持ちを落ち着かせた。残りは部屋も風呂も無駄に広い223号室だ。

「怖くなんかない!」と自分に言いきかせて223号室へ行くと、午前3時半なのでもう外が明るくなっていた。妙に安心してのんびり掃除が出来た。やれやれと控え室へ戻るとOくんが目を覚ました。

Oくん「あれっ?215と223、1人メイクしたの?どうしよう。ごめんなさい!起こしてくれれば良かったのに。みかやんなんか人一倍怖がりなのに」

みかやん「いやいいんだよ。お互い様だから。でもね、部屋の鏡やガラスやモニターは怖くて凝視できなかったよ。途中でI氏が音も無く来て驚いて絶叫したりしたけど、223号室の時はもう外が明るかったから」

Oくん「本当にごめんなさい。赤玉が効いたのかお腹は痛くないし、少しの時間でも熟睡できたのかスッキリしてるよ。後は9時まで頑張るからね」

みかやん「月曜の朝だってのに、2時過ぎから7組もお客さんが入ったからね。朝帰りラッシュで忙しくなるかも知れないから宜しくね」

Oくん「迷惑かけた分頑張るよ。この仕返しは近いうちに必ず」
みかやん「こーゆー場合は”お返し”と言うんじゃないの?」
Oくん「あっ」
みかやん「仕返しってアンタ。。。」

恩を仇で返されても困るが、Oくんが見違えるように元気になってくれて良かった。なんだかんだ言っても1人メイクは怖いので、Oくんにはいつも元気でいて欲しい。

※Oくんから電話がきた。今朝、仕事の後にI氏とTさんとトドが三人で、びっくりドンキーへ行ったそうだ。元々I氏はTさんに鼻の下を伸ばしていたが、Tさんと飯食いたさにトドまで誘うとは恐れ入った。と知らせてくれた。Oくんは「金払ってまでトドと飯食いたくない」と思って丁重にお断りしたそうだ。

0:00-9:00 14部屋掃除 
今日はOくんとトドとの勤務。通勤途中で”満室”の看板が見え観念してホテル前に到着。早く着いたのでOくんを待つ間、缶コーヒーを飲んでまったりしていた。満室の看板が高らかに掲げられているというのに、駐車場へ入って行く車が後を絶たなかった。満室なので当然、即、出口から帰る事になるが、ほんの数分の間に数台の車が出入りした。そこへOくん登場。

みかやん「満室なのに、どんどん車が入っては出てたんだよ。看板が見えないのかな?」

Oくん「丁度帰るお客さんを見つけて、すかさず入ろうと思うんでしょ。俺はそんなのあさましくてイヤだよ」

館内へ入ってモニターを見ると掃除待ちの部屋が3つ。慌てて出勤の打刻をして、掃除を開始した。待合室に2組のお客さんがいたので大急ぎだった。途中、待合室のお客さんに声をかけられた。

男性客「何号室へ行くんすか?」
みかやん「212号室です」
男性客「普段は掃除にどのくらい時間かかるんすか?」
みかやん「15分程です」

男性客「次、俺等なんで5分位でチャチャッと片付けて貰えれば、それでいいっすから。ほんとに5分位でチャチャッとでいいんで、お願いします」

Oくん「出来る限り急ぎます」

部屋へ入るとゴミの山だった。とても5分では片付けられそうもない。

Oくん「何が”チャチャッと”だよ。そーゆーわけにいくかよ。ったく。あさましいったらありゃしない」

トド「今日はボーナス後の土曜やろ。どのお客さんもぎょうさん食べてはるわ。ゴミまとめるだけで大変や。なんぼヤリたいか知らんけど15分位待っとって欲しいわ」

Oくん「ホンマや!15分待ったら女に逃げられるんか?アホちゃうか」

午前2時に、お客さんの出入りが止まって一段落ついた。ゴミを捨てようと外へ出ると私の目の前に一台のタクシーが止まった。後部座席には中年の男女が乗っていた。運転手さんが手を×印にして合図してきたので、私も手を×印にして「満室です」という合図をした。早速、控え室へ戻ってこの話をした。

トド「運転手さんも大変やな。この辺のラブホテルを、お客さん乗せてグルグル回ってるんやろ。ボーナス後の土曜日なんか混むに決まってるやん。アホくさい話やで全く」

Oくん「アホくさ〜。待てない客ばかりでイヤだねぇ」

Oくんとトドと2人でずっと、アホ、アホ、と文句タラタラだった。激高して喉が渇いたのか、Oくんは外の自動販売機へ飲み物を買いに行った。

Oくん「俺もやられたよ!タクシーの運転手さんに合図された!”満室”って字が読めないのかねぇ。何やってんだか」

トド「”満室”やったら満室なんやて。そんなん嘘ついてどないすんねんな」

異常にピリピリする2人だった。その後、この2人はことごとくウン○に見舞われた。トイレ係になると必ず、便器にウン○が付いていた。

トド「ボーナス入ったから、外で何か食べて来たり、何か買うて来て食べるやろ。それが朝方になってウン○になるんや。うちもOくんも最悪やで」

Oくん「何もゲッツ!できないしね。疲れてきた」

午前5時に待合室にお客さんがいた。丁度、部屋が空いて5時15分には掃除をして控え室へ戻った。5時半になっても、そのカップルは空いた部屋に入らない。気になったのでI氏に尋ねてみた。

I氏「6時からのサービスタイムまで待つって言うんですよ」

Oくん「はあぁ〜。聞かなきゃ良かった。ドッと疲れた」

トド「サービスタイムまで1時間も待つならドライブでもしてたらええやん。こんな所で1時間も待つような男、ウチならお断りや。セコくてかなわん」

Oくん「”待てない客”も”待ってる客”も、なんだかイヤだねぇ。あさましいよ。ほんっとにあさましい」

みかやん「だってココはそーゆー所なんだから仕方ないでしょ」

トド「まぁみんなヤリに来るのは同じやろが。はあぁ。なんや、しんどなってきたわ」

今日はOくんもトドも絶不調だった。そのせいか文句が多かったのかも知れないが、文句たれ過ぎ。今日も商売繁盛でいい事じゃないのかなぁ。
朝9時に仕事を終えて外に出ると、いつもは一番先に帰るTさんが玄関の外で私を待っていた。Tさんは私の事を大先輩で年も離れていると思っていたらしかったが、実はまだ働いてから1年未満で年も近いという事がわかったせいか、急に親しげに近づいてきた(悪かったわね。老け顔で)。いきなりタメグチだ(笑)。

Tさん「ねえ!友達はみんな結婚してるの?友達ってみんな男でしょ?」

みかやん「うーん。まだ独身の方が多いよ。みんな私より年下だし」

Tさん「いや〜。あれさ。段々、合コンも大変になってきてさ〜。みんな結婚しちゃってメンツが揃わないんだよね〜」

みかやん「へえぇ。でもTさんも男友達いっぱいいそうだよ」

Tさん「それとこれとは話が別なのさ。暇さえあればススキノへ繰り出してるんだけど、なかなかいい出会いが無くてさぁ。このトシまで独身でいたからには妥協したくないし、焦って妥協して男と付き合っても結局は上手くいかないのさぁ」

みかやん「確かに男友達と付き合う男は別だよね」
Tさん「でしょう!そう言ってくれる人だと思ってた」

Tさんはススキノでの豪遊の話や合コンの話を披露してくれた。Tさんと別れるとOくんから電話がきた。

Oくん「30才過ぎても合コンってやるんだね。そんなトシになったらもう合コンなんてやんないんだろうと思ってたよ。へえぇ」

みかやん「悪かったね。そんなトシで」

Oくん「いやっ、その。そうじゃなくて。Tさんって夜な夜なススキノで遊んでるタイプだと思ってたよ。なのに何で夜に働くんだろ?って不思議だったんだ。そういえばあの人、休みの希望、殆ど土曜だよね」

みかやん「いいんじゃないの。Tさんは独身なんだし、十分に大人なんだし。それにしても、親友M君といいTさんといい、気が付くと私の周りって遊び人ばかりなんだよね」

Oくん「同じ臭いを嗅ぎつけて集まってくるのさ。類は友を呼ぶって言うの?」

みかやん「そうなのかなぁ?」
Oくん「あっ、やっぱり納得するんだ」

Oくん「みかやんってTさんが苦手でしょう?Yくんの時と全然違うもん。見てるとわかるよ」

みかやん「あらっ。バレてた?若い男の子とはすんなりすぐに仲良くなれるんだけど、女の子はお喋りな子で、その子のペースに巻き込んでくれるような人じゃないと、どう接していいかわかんなくて変に気を遣って空回りしちゃうんだよ。相手が無口だったりしたらお互いずっと黙ったままだよ。でもそーゆーのイヤだし」

Oくん「だから何かギクシャクしてたんだね。凄くTさんに気を遣ってるってわかってたよ。だけどさ、あんまり笑わせないでよ。ほんと空回りしてたよ」

みかやん「笑い事じゃないんだよ。あたしゃもう気疲れして大変だったんだから。でもね。今日はTさんがいっぱい喋ってくれたから、これからは気を遣わないでも仲良くできそうだよ」

Oくん「そうだね。同類だし」
みかやん「あらっ?私もTさんみたいに若々しくて可愛らしいかしら?」
Oくん「・・・・・・」
みかやん「ちょっと!もしもし?人の話、聞いてる?」

Oくん「Yくんが”仕事の時は姉さんと言うより姐さんって感じだけど、普段は無邪気で可愛らしい人。一人っ子だから余計にあんな姉さんが欲しかったと思う”って言ってたよ」

みかやん「きゃーー。もう。Yくんったら本当に正直なんだから」
Oくん「はいはい」
みかやん「Yくんがまだ居る時に教えてくれれば良かったのに」
Oくん「はいはい」
みかやん「可愛らしいだなんて言われたの何十年ぶりかしら?うふ」
Oくん「はいはいっ!」

ともあれ、Tさんと仲良くできそうな兆しはとても喜ばしい。
※夫と友人Y君の誕生日。同じ誕生日だが似ても似つかない2人だ。夕方、夫と近所の@room!でささやかな誕生会をした。洒落た個室で洒落た料理を頂いて帰宅した。

※昨日、寝過ごしたので今日はずっと起きていた。某惣菜工場から電話がきて「三時に面接」との事。大慌てで履歴書を用意した。広大な敷地に某惣菜工場の大きなビルが3つあり、どこで面接をするのか、どこが入口なのかさっぱり判らず、小一時間彷徨ってI氏に泣きついた。駆け付けてくれたI氏に案内され無事に面接を受け、即採用決定。17日から出勤する。I氏がエスカップとアイスココアを買って待っていてくれた。

0:00-9:00. 10部屋掃除   
今日はTさんとトドとの勤務。I氏が休みで代行は腐れFだった。私は面接や新札幌での買い物や夫の誕生会で、一睡もしないまま出勤してしまったし、@room!では飲み放題だったので、ついつい深酒をしてしまった。

寝不足と深酒で出勤したが、掃除中に腐れFが来るので眠くなる暇がなかった。空き部屋もあるのにわざわざ私達が掃除してる部屋へ来て、「見てくれ!」と言わんばかりに壊れてもいないドアの蝶番の調整をしていた。おまけに忙しい私達に向かって、身の毛もよだつような寒いオヤジギャグを飛ばすので最悪だった。

今日もリネンがあったが掃除に追われて、リネンに手を着けられないでいた。掃除が一段落して休憩に入った時、トドが不調を訴えてフロントへ薬を貰いに行った。戻るや否や猛然と怒りだした。

トド「”リネン片付けろよ”て言われたんや!なんやの!アンタに言われんでも片付けるわ!思うてめっちゃムカついたわ!こうなったら部屋掃除せんで朝までびっちりリネン折ったるわ」

みかやん「フン。腐れオヤジめ。”リネン片付けろよ”って命令だもの、やってやろうじゃないの」

部屋は空いたが無視して黙々とリネン折りを始めた。客用リネンを全部折って、掃除用のボロ布を折っていると腐れFが来た。何を思ったのか腐れFが一緒にボロを折り始めたので驚いた。

腐れF「やあ〜。みかやんはもう1年半くらい働いてるのかい?」
みかやん「いいえ」

腐れF「Tさんはもう慣れたかな?優しい先輩ばかりでしょ?」
Tさん「はい」

腐れF「Sさん(トド)は前ここにいたWさんを知ってたかい?」
トド「いいえ」

腐れFが誰に話しかけても全く会話が成り立たない。場の雰囲気を察してフロントへ戻れば良いものをへらへらとオヤジギャグをかますので、ますますムカついてきた。居たたまれなくなって部屋へ逃げた。

脱力しながらも、私はゴミを集め、トドはポットの水を換え、Tさんはベッドの布団を剥がしていた。すると「ギャーーーーー!」というTさんの断末魔の叫びのような声が聞こえて驚いた。私とトドがベッドへ駆け付けると、枕元から足元までシーツが赤く染まっていた。遠目、血まみれのように見えるが蝋燭のロウだった。

Tさん「血かと思いました。もうビックリして膝ガクガクです。こんなのエロビの中だけだと思ってましたよ」

トド「前にもあったんや。ウチもその時は驚いたで。あん時もこんな赤い蝋燭やったな、みかやん」

みかやん「そうそう。でも前回はこんなに大量じゃなかったけど私も驚いたよ。なんかこれ、ロウが人の形をかたどってない?」

トド「ホンマやな。ココにこう寝とったで!みたいにわかるな。しかしまぁ何で蝋燭は赤なんやろな?別に白でもええんちゃうん?」

Tさん「赤と白のコントラストが視覚に何かを訴えるんじゃないですか?ところでコレは汚物袋に”ロウソク”って書けばいいんですか?」

みかやん「そうそう。”シーツ1枚汚れ・ロウソク”で」

Tさんが部屋に残り、私は洗面&トイレへ、トドは風呂へそれぞれ持ち場についた。風呂に入ったとたん今度はトドが「うわーーーっ!」と叫んだので、風呂を覗いてみた。風呂中に赤いロウが散らばり、排水溝がロウで詰まっていた。

トド「何すんねーん。前ん時はシーツ以外に被害なかったやん。こんなんなら排水溝も詰まるわな」

みかやん「お客さんもこんなのを身体に付けたまま帰れないだろうし」
Tさん「うわぁ。酷いですね。これも自宅じゃ出来ないプレイですね」
トド「本人達はええんやろが、この残骸はかなりキモイで。さぶっ」

ゲロやウン○には動じないが、蝋燭に脅えるトドだった。幸い私が担当した洗面&トイレだけは無事だった。

※ご主人の転勤で札幌を離れていた友人が戻ってきていた(喜)。近いうちにY子さんとMさんと三人で会う予定。

※爆睡後、携帯を見るとOくんから着信があった。しかし何故か不在着信になってはいなかった。Oくんに確認すると「いかにも爆睡してましたって声だったから”寝てたの?”って聞いたら”寝てないよ”って答えてたよ。”これから新札幌へ行くから寝てなんかいられない”とも言ってたよ」という返事。ショックだった。ぜんっぜん記憶に無い(哀)。そんなわけで行こうと思っていた新札幌へ行きそびれてしまった。

0:00-6:00 13部屋掃除 
今日はOくんとTさんとの勤務。Oくんは連日連夜のさかつく三昧がたたって寝不足で、私とTさんは昨日の疲れが抜けずにバテ気味だった。そんな私達にはお構いなしに水曜だというのに出勤時には満室だった。

Oくん「平日に満室は勘弁してよ。10日が給料日の人達かい?」
みかやん「10日給料の人達なんだね。昨日も忙しかったもの」
Tさん「リネン、部屋、リネン、部屋で殆ど休憩できませんでした」
Oくん「俺、超眠いし、超だるい。朝まで持つかなぁ。。。」

仕事中に眠くなるのでは?と心配していたOくんだったが、そんな暇は無かった。1部屋目に部屋係で、血まみれセットの始末に追われた。バスローブ、バスタオル、シーツ、布団カバー等が血まみれで、無事なのは枕カバーだけだった。2部屋目では風呂係で、排水溝のコーキング(パテ埋め)した部分に血が付いていて、多少擦っても血の跡が残り、クレンザーがけをしてようやく綺麗になった。

Oくんは3部屋目では洗面&トイレ係だった。まずトイレを見て血関係の物が無い事を確認して一安心したところだったのに、何故か洗面台に点々と血が付いているのを発見して、ガックリと肩を落とすOくんだった。部屋、風呂、洗面&トイレと掃除のローテーションが一周したが、Oくんは二周目でも血に見舞われ続けた。そんなOくんを見ていて異常に疲れると思っていたら、8部屋も連続の掃除をしていた。

Oくん「本当にもう。”生理の客は帰りやがれ!”だよ。Yくんを思い出す」

みかやん「連続8部屋掃除してその殆どが血まみれだからね。疲れるはずだよ」

Tさん「ココで働くまで、ラブホに生理の人が来るなんて思ってもいませんでした」

Oくん「水曜なのに忙し過ぎだよ。生理ばっかりだし。生理の時に無理にやんなくたっていいじゃん!」

Tさん「うーん。でも、性欲には勝てないんじゃないですか?」
Oくん「・・・・・・」

掃除が終わり、いつものようにモニターを消そうとすると、Oくんが「うわわっ」と叫んでリモコンを持つ手が止まった。何事か?とモニターを見ると見事な巨体が映し出されていた。体重が100kgを軽く越えているような女性だ。

Oくん「チチが揺れてるのか腹が揺れてるのかわかんないよ。こんなのデブ嫌いのYくんが見たら倒れてたね。うわっ。本当にひでえデブ。女体と言うより単なる肉の塊だよ。肉と言うより脂肪だね。デブもこうなる前に手を打てよな」

Tさん「デブデブ言わないで下さいよっ」

Oくん「あっ、ごめんなさい。えーとんーと、おデブちゃん?いやでもこれは、おデブちゃんだなんて可愛らしいモンじゃないよ。醜悪。悪趣味。なんかもう肉の脂身を食えなくなりそう。この脂肪、酷いよ」

みかやん「全身セルライトって感じ。あたしもこうなる前に手を打たないとなぁ」

Oくん「うわぁ。見て!背中も揺れてるよ〜。バックは無理じゃないの?チンチン届くのかなぁ。騎乗位なんかされたら死ぬね」

Tさん「ヤリたかったらどんな事したってヤルし、出来るんです!」
Oくん「・・・・・・」

次の部屋では私とOくんがベッドを組んで、Tさんは風呂係だった。

Oくん「Tさん最近キャラ変わったよね。表現が露骨だよ」
みかやん「こーゆー所にいると麻痺するのさ」
Oくん「さっきのエロビほどデブじゃないのに怒られたし」
みかやん「女性には禁句だからねぇ」

Oくん「もしかしてTさんって大デブだったのかなぁ。別にTさんの事を言ったわけじゃないのになぁ。かと言ってまた謝ったら”アンタもデブだよ”って言ってるみたいだし。うーん」

もしかしたらTさんを傷つけてしまったかも知れない事を、珍しく反省するOくんだった。

※親友M君の誕生日。今月はお誕生日月間なので、毎日女の子を取っ替え引っ替え、日替わり&時間帯別のお誕生日デートで大忙しらしい。そんな彼も四捨五入すると40才。親友M君にも幸多かれと祈っておこう。

0:00-6:00 16部屋掃除
今日はTさんとトドとの勤務。いつにも増して大量のリネン類が届いていた。リネン折りの中心であるC班が部屋の掃除に追われ、リネンには手を付けられなかったそうだ。いつも何かと世話を焼いてくれる大恩あるC班の為に、我々がリネンを片付けなければ!と、頑張るぞ!オー!な気分だった。

ところが火曜日だというのに異常に掃除に追われた。早くリネン折りに着手しなければと焦っていた。その焦りが一番最初に苛立ちに変わったのはトドだった。

トド「今日は火曜やで!なんでこんなお客さんおんねん!」
みかやん「時に火曜も侮れない時があるからねえ」
トド「みんな小一時間で帰りよる。そんなんまるで嫌がらせやろ!」
みかやん「まあまあ。掃除待ちが残り3部屋あるから早く片付けよう」

鼻息が荒いまま風呂掃除へ向かったトドだったが、シャワーのお湯が出る音と共に「ギャアアッ」と、一瞬後に「うわああ」と言うトドの叫びが聞こえてきた。仕方ないので風呂を覗くと、下半身ズブ濡れのトドが立ちつくしていた。

トド「シャワーで汚れを流すのに、左手でシャワーを持って右手で蛇口をひねろ思たんや。左手でシャワーを持ったら”にゅる”ゆうたから、直感的に”白子や”思て手を離したんやけど、右手は蛇口をひねっててな。床に落ちたシャワーからお湯が吹き出て、こんなんなってもうた。おまけに手に付いたんはやっぱ白子やった」

いつもなら俄然、激怒して荒くれトドになるのに、今日は珍しく急にしおらしくなってしまった。掃除待ち最後の3部屋目でトドがらくがき帳を読んで呟いた。

トド「無いモノをつけるってどないするんやろ?作るんかいな?」
みかやん「へっ?」

トド「親に会わせる為に東京から彼を連れて来たけど、彼は元女性やて。見た目は100%男性やけど、もうすぐ下半身も男性になる予定って書いてあるわ」

みかやん「へええ。みんなに祝福されて幸せになって欲しいね」

トド「いやいや。せやからな、おチンチンはどないすんねんて。臓器移植みたいに取った人のモンを着けるんか?でもな、おチンチンのドナーって聞いた事ないやろ」

みかやん「あたしも詳しくは知らないけど、本人の腕から皮ごと肉を長方形に切り取って、血管やら神経を通して腕の皮で海苔巻きみたいに巻いて作るらしいよ。巻く時に隙間を作って尿道にするからちゃんとシッコも出来るんだって。それと巻く時は本人のどこかの軟骨を削って軟骨も入れるらしいよ」

トド「十分詳しいやないの。物凄い海苔巻きやな。でもなんで軟骨なん?本物のおチンチンには入ってへんやろ?」

みかやん「だってある程度、固くないと。。あの、その」
トド「そやな。セックスできひんな」
Tさん「でも腕の皮じゃ皮膚感が違いませんかね?」
トド「そこへ持ってったらそこのモンみたいになるんか?」

Tさん「そう言えばこないだTVを見てたら、事故で鼻を無くした人がいて、鼻を作るのに本人のおでこを膨らませておでこの肉を逆さまな鼻の形に切り取って、眉毛と眉毛の間でぐるっと180度回して元の鼻の場所に着けるってやってましたよ。もう驚いて驚いて。今の医学じゃ何でも作れるんじゃないですか。その人の手術後を見たら、おでこも鼻も普通でしたから」

トド「やっぱ自分のモンから作るのが一番なんやろな。でも男が女になっても子宮や卵巣は無いみたいに、女から男になってもタマちゃんは無いんやろな。タマちゃん袋は自分のどこで作るんやろ」

みかやん「あたしもそこまでは知らないよ」
Tさん「それこそ皮膚感が違うんじゃないですかね」
トド「あんなん、ツルンとしとったらおかしいわな」
Tさん「変に白くても無くても困りますよね」
一同「うーーーん???」

朝方まで部屋の掃除とリネン折りを繰り返した。その頃にはトドのズボンも乾いていた。三人とも無言で黙々とリネン折りをしていたら、トドがふと呟いた。

トド「シワはあっても手のひらの皮や足の裏の皮でもないんやろなぁ。いったいどこの皮で作るんやろ」
Tさん「私も手や足は考えたんですよ!でも違いますよね」

2人ともおとなしいと思ったらずっとその事を考えていたらしい。
朝9時に仕事を終え、夫と連絡を取り合いながら夫は自宅付近の駅から、私はホテル付近の駅から同じ地下鉄に乗り合わせて大○へ出かけた。オープンしてかなり経つのに夫は大○初体験だった。一通りブラブラして、ランチの時間になった。私は今日も秘かにオムライスを狙っていたのに、夫は一言「高い」と即却下。結局はいつもどおり、夫が好きな回転寿司へ連れて行かれた。

夫は無類の寿司好きだが、私はそうでもない。正直言って生魚は苦手なので、回転寿司へ言っても食べるのは「なす浅漬け」「マヨコーン」「カッパ巻き」「玉子」「カルビ焼き」くらいだ。生物はせいぜい「たらこ」か「イカ」や「ホタテ」だが、これも食べ過ぎると酔ったように具合が悪くなる。夫は「食え食え」と言うが、寿司は私にとって危険と隣り合わせで怖い。

危険回避の為、いつも寿司4皿とデザート1皿で我慢する。寿司を食べた後は必ず喉が渇くし、お腹が空いて切ない。本当はイタメシやパスタや洋食系の店へ行きたいのに、夫と出かけると寿司屋か定食屋か蕎麦屋だ。今日もガッカリして大○を後にした。

ビックカメラで私の新しい携帯とマックを繋ぐメモリースティックカードリーダー/ライターを買って、新札幌へ向かった。新札幌には夫御用達の店がある。夫用の5LやXXLサイズの服が売っているので、休みの日に外出したら必ず寄る事にしている。夫の誕生日が近いので、夫が気に入ったジーンズを取り置きして貰った。しかし15800円。アイタタタタ。

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