11:30-18:00 クイックメイク20部屋+ベッドのみ1
 
今日は、Eさん(50代後半・高見沢俊彦似)とCさん(60代前半・元看護師)、愚鈍さんと私の勤務。

階を移動しようとエレベーターへ向かう途中、愚鈍さんが私の手から風呂掃除道具をもぎ取ろうとした。「えっ?何?」と驚く私に愚鈍さんは「持ってってやろうと思って」と言い放った。

同じ階を移動するならともかく、階を移動する時に掃除道具を運んで貰う筋合いは無い。しかもまた偉そうに「持ってってやろう」とは…。

以前の私なら「あなたに恩を着せられたり、施しを受けるつもりはありません!」と突っぱねるところだが、私が先輩に言う時は「持って行きますよ」と言おう、先輩に対して「持ってってやる」なんて思わないでおこうと思った。

他人に対していちいち「してやった」とか「やってあげた」と思っているとは、さすが天下の反面教師・愚鈍さんだ。今日も勉強になるわぁ。

先日、Dさんが「よく”どもり”とか”赤面症”って書いた”話し方教室”みたいなの有るよね。愚鈍さんもそーゆー所へ通えばいいのに」と言ってたのを思い出して、私は可笑しくて仕方なかった。

移動した先の部屋ではフロント子持ち君とイケメン君が風呂で作業をしていて、イケメン君が「今、ホモってたのにぃ」と言って笑わせるので、ますます苦しかった。

何気にベッド組みをしていたら、子持ち君とイケメン君で腕組みをして見ていたではないか。思わず「うわっ!ガン見じゃないすか!そんなに見られたら手が震えてベッド組めません」と訴えた。

社員さん二人は風呂へ戻り、引き続き作業をしていたので、風呂以外のベッドメイクを終えて部屋を出ようとしたら、間もなく風呂作業が終わるのでお風呂メイクもして欲しいとのことだった。

そうかい、あたしゃ一人で風呂掃除かい?と思ったら、愚鈍さんが私の風呂掃除を手伝ってくれた。私は素直に「ありがとう」と言ったのに愚鈍さんは「私も部屋係を手伝って貰ったし…」と口を尖らせていた。

愚鈍さんたら「…」の後に「仕方ない」と言わんばかりだ。私は先輩にはこう思われないよう快くお手伝いさせて頂こう。やるなぁ愚鈍さん、さすが宇宙一の反面教師。

昼休み、黒髪君が我がB班のフロントになったことが分かり、早速話しかけてみた。黒髪君は黙ってると恐いけど、話しかけるとニコニコハキハキと答えてくれるので嬉しくなった。

Eさんも気を良くしたのか「黒髪君!お母さんがお弁当を温めてあげる♪」と親切にしていた。

Eさん「黒髪君て彼女いるの?」

黒髪君「いえ、いません」

みかやん「ココは独身女性が多くていいよ。上は60代迄いるからね」

黒髪君「ふはは!」

Cさん「いや、わちぐらいのトシになってカレシ出来たって喜んでたら、下手したら詐欺だったりするからね。無いお金取られたらどうしようもないよ」

私は「あはは!詐欺だって」とツボにハマって大笑いした。和やかな昼休みだった。

ところが休憩明けに出動しようとしたら、フロントから「7×8号室、お風呂やり直しです」と言われ一同緊張した。7×8号室は私と愚鈍さんが休憩前最後に入った部屋で犯人は愚鈍さんだった。

朝から情け容赦なく、いや深い愛情で愚鈍さんを引きずり回していたけど、必死に私についてきた愚鈍さんに休息をと思い、7×8号室の掃除の後は休憩するだけだったので、5分ほど点検の時間を設けた。

愚鈍さんもお疲れでしょうから、一息ついてから点検でもすればいいと思った。愚鈍さんは5分間ずっと風呂にこもりっきり、私は自分がやった部屋や洗面の点検をして部屋を出た。それなのに”やり直し”って何?

7×8号室へ着いて浴槽を触ってみたら「洗ったんすか?」ってぐらい垢でザラザラの酷い状態だった。こんなに酷いやり直しの現場を初めて見た。愚鈍さんは5分間、ただ風呂でへたり込んでいたんだろうか?

夕方に入った部屋で、食器棚の食器の中に使用済みのスキンが入ってるのに洗面所に下げられてなかったの発見した。おまけにベッド組みだけに入った最後の部屋では、風呂にお湯が入ったままだった。

萎えたけど、これが新人フロントの黒髪君の仕業なら謹んで引き受けますわ。可愛い後輩だし、仲間だもの。ま、可愛くない後輩は別の話でってことで。

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