ラブホ421日目:弛緩
11:30-18:30 クイックメイク15部屋+ベッドのみ1+リネン折り

今日は、Eさん(60代前半・高見沢俊彦似)と#さん(60代前半・元美容師)、Uさん(30代後半・悪霊憑き)と$君(10代後半・ギター少年)が早番、Cさん(60代前半・元看護師)と私が遅番の勤務。

唐突だけど私は昔から男子の腹筋が好きだ。私の中で1番は辞めた元自衛官のP君、2番がラブホQのO君、3番は天才怪君だ。今でも油断しているフロントX君のお腹に軽くパンチをくらわせて腹筋をチェックしてる。今日も朝1でX君のお腹にパンチした。

みかやん「まだまだ甘いねぇX君、ぷにゃぷにゃだよ。さっきもよろめいてたし」

X君「おかしいなぁ。最近、鍛えてるのに…ビリーズブートキャンプで」

みかやん「えーーっ!そんなぁ!あたしゃX君より先に入隊して割れた腹筋を見せびらかそうと思ってたのに!よりによってX君に先を越されるなんて!酷い!」

勝ち誇った笑顔のX君を見たら、悔しくて悔しくて(笑)

私達の会話を聞いていたCさんに「アンタ達、キャンプするんだの?」と聞かれたけど、話が長くなりそうなので「そうだの」と軽くスルーした。

1部屋目で風呂係だったCさんが「ちょっと!酷いわ!見てごらん!」と叫ぶので見に行くと、排水口の目皿の上に剃られた縮れ毛が山盛りになっていた。

みかやん「うわっ!凄い量だね。マリモじゃないんだから」

Cさん「アンタ”もっこり人形”って知ってるんだの?」

みかやん「知ってるよ。北海道の土産物でしょ(もはや面倒なので”マリモッコリ”でしょ!とはつっこまない)」

Cさん「わちアレだら好きでないよ。なんもメンコイと思わないもの。内地の姉から電話きて”流行ってるんやて?”って聞かれたけどさ、もっこり人形ぶら下げて歩こうとは思わないもね」

Cさんは「もっこり人形」だと信じて疑う様子がないので、そっとしておいた。

そのCさんは最近メキメキと仕事ぶりを上げ、Cさんの方から「点検して!ここもそこも綺麗でしょ?」と言って得意気だ。#さんには負けないわよ!というライバル意識が刺激となったのか、かなり脳が活性化されたようだ。

こんなに生き生きと自信タップリに働くCさんを見るのは初めてなので私も嬉しい。Cさんと#さんでお年寄り同士、切磋琢磨してくれると助かるんだけど、片方は妖怪なので人としての常識など通用しない(苦笑)。

昨日に続いて、ラブホ近くの公園でおまつりが行われていたので、露店で豚玉を買ってきて昼休みに頂いた。これが高級豚肉を思わせるしっかりとした豚肉の味で激美味だった。今時の露店はあなどれない!と感激していたところだった。

チーム60で話をしていたCさんがツボにハマって笑い転げていた。いつものように「やーしゃっしゃっしゃっ!ひゃーっはっはっは!ブッ!しゃはははは!」と笑っていたが「え?”ブッ!”って何?」と思った。

”ブッ!”について誰も追求せず、そのまま話は流れたが、再びCさんが笑い出した。

Cさん「ひゃーっはっはっは!しゃはははは!ブーーーッ!(←大音量)」

Eさん「えーーっ?おなら!」

みかやん「やっぱり!」

Cさん「やんや、わちもなんも笑って笑ってお腹に力入ったもね。しゃはははは!」

Eさん「力が入ったって言うより緩んだんだべさ。あちこち緩んでくる年頃だからねぇ…私達」

チーム60「あは…はは…はははは(乾いた笑い)」

私は豪快に笑いたかったが、チーム60の笑い方があまりに消極的だったので笑うに笑えず、さり気なく席を立ってトイレに避難して声を殺して笑った。チーム60のEさんや#さんにしてみれば”明日は我が身”と思うんだろうか。

ついさっきまで「最近のCさんは凄いよ!」と感銘を受けていただけに脱力した。

その後は、狭い部屋で二人っきりになってから暴発事故を起こされてもキツいので警戒しながらベッドメイクをしたが、スカされているかも知れないという不安が常に付きまとった。

私も加齢と共にあちこち緩まないよう、ビリーズブートキャンプへ入隊しなければ。X君のような20歳のお爺ちゃんには負けないわ!

ビアガーデン

2007年6月16日 らぶほ2
ビアガーデン
ラブホ近所の公園でおまつりをやっていて、公園の隣のホテルではおまつり期間だけビアガーデンをやっているそうで、Cさんが「アンタも色々ストレスも溜まってるだろうからビール付き合ってや。わちおごるから」と声をかけてくれたので、喜んで同行することにした。

仕事の帰りに寄ってみたら、おまつり帰りの人でごった返していて座る席など無く、座席難民は芝生の上に座っている状態だった。Cさんに食券の購入を頼まれたので並んで買って芝生へ行こうとしたら、いつもより一段と甲高い声で「こっちこっち!ここの席、空いたよ!」とCさんが叫んだ。

私より先に食券を買った人達も唖然としていた。なんて目ざとい!

Cさんの好プレーのお陰で一番後から来たのに、まんまとテーブル席についた。戦後すぐの昭和を生き抜いた人は凄い。

着いた当初は蒸し暑かったので、私も珍しく生ビールが美味いと感じたものの、Cさんの飲みっぷりに圧倒されてスミノフへ変更。Cさんたら、その辺の若者よりガンガン飲んでるんだもの。

すっかり気を良くして忘れていたけど、Cさんは割と酒癖が悪いし、今日は体内ガス弾暴発事故を起こされたばかりだ。が、時すでに遅く「ビール飲むとゲップも出るけどガスも出るよね」と言って、Cさんはまた豪快に笑っていた。

語りモードに突入すると、Cさんは天敵であるUさんと渦巻き君と#さんの話で止まらなくなった。

「Eさんとアンタが休みの日は、ずっと渦巻きとUとでヒソヒソ話してるんだの。あの二人はデキてるわ。間違いない!似た者同士だもね。だけども気持ち悪いわ!」

「#は#で若ぶっててしゃ、わちに”トシだ婆さんだって言うから老けるんだ”だとさ。どう見たってわちより#の方が婆さんに見えるべしゃ!冗談でないわ!」

「Uだら社員さんに関わりたくて仕方ないんだわ。くだらないことでもすぐフロント行ったり電話したり、あんなにしつこくしたら頭悪いと思われるだけだべさ。実際Uは頭悪いけど見てたらイヤラシイぐらいだよ!」

とは言ってたけど、Cさんあたりは実際にUさんや渦巻き君や#さんに会ったら、それはそれは仲むつまじく談笑したりしている。私には絶対に真似の出来ない芸当だ。その分、私なんかより余程ストレスが溜まってそうだ。

またいつものように散々酒をあおって泣き出すのでは?とヒヤヒヤした。

ところが「アンタは明るくて人気者だし、よく働くし頭はいいし、馬鹿どもが妬んで足を引っ張ろうとしてるから気をつけなさい!裏表無いのがアンタのいい所だけど、あんまり真っ直ぐ過ぎても上手くないもんだよ。わちは病院でアンタみたいな若い子が馬鹿や意地悪な年寄りに潰されて辞めていくのを何人も見てきたから」

と真顔で言った後「さ、お腹いっぱいになったし帰るか」と帰り支度を始めた。

もしかして私に何か言いたいことが有るんだろうか?とは思ったけど、それを言うのにCさんたらビールを10杯以上飲んでたよ。Cさんの台詞の直後は思わずポカーンとなったけど、Cさんの後ろ姿を見送ってる間にとっても申し訳なく思った。

Cさんは奴等の悪巧みでも聞いてしまったのだろうか?だとしても怖くて聞けない。そこまで言ってくれたなら一部始終を事細かに教えて貰えないと、あたしゃ頭が悪くて分かんないってば(泣)。

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