0:00-9:00 12部屋掃除

今日はHさんとNさんとの勤務。Nさんも私も昨日の疲れが取れずヨレヨレで出勤した。今日休みのOくんが羨ましいがOくんは今夜、合コンだ。ヨレヨレの身体で合コンで楽しめただろうか?

Hさん「昨日は忙しかった?」

Nさん「忙しいなんてもんでないわ!26部屋だよ」

Hさん「ええっ!D班の過去最高の記録だわよ」

みかやん「もう、死ぬかと思いました」

Hさん「でもなんでそんな事に。。」

昨日のフロントBさんの行動の一部始終をHさんに伝えた。

Hさん「それは酷いわ。手伝うんならハギを手伝うべきよ」

Nさん「楽な事しかしないからあんなに太ってるんだべさ」

Hさん「本当にトドそっくり。Bさんはカバかしら?」

Nさん「んだ。カバだね。トドもカバもよぐ似で最悪だわ」

今日は昨日みたいに忙しくありませんように!と祈るような気持ちで掃除へ向かった。疲れてはいても女三人で和やかに仕事をしていたら、突然Hさんが叫んだ。

Hさん「うわぁ!触っちゃった〜」

ベッドに倒れたHさんの手元を見ると、C1000タ○ダの瓶が転がっていた。そのC1000タ○ダのラベルが何か半透明な物で覆われているように見えた。ん???

Hさん「瓶にスキンが被さっていたのよ〜」

Nさん「それって先月もあったべさ」

みかやん「先月はアリ○ミンVでしたよ」

Nさん「同じお客さんでないの?」

忘れもしない11月22日(日記に書いてあったから忘れない)、スキンが被せられたアリ○ミンVを触ってしまったのは私だ。あの時のヌメッとした感触が一瞬にして手に戻ってきたような気がした。瓶は違っても同一犯に違いない。お客様を犯人扱いするのも気が引けるが、ゴミ箱に捨てて帰ってくれればこんな惨事は避けられるハズだ。思えばあの日も今日のこの三人だった。

Hさん「先月はみかやんだったからひとごとと思って笑っちゃったけど、自分がこんな目に遭うと頭にくるわね!なんでこんな物にわざわざスキンを被せてアソコに入れるのか聞いてみたいわ!」

Nさん「チンに自信ないんでないの?」

Hさん「だったらバイブでも買えばいいのに。ココで売ってるんだし」

Nさん「金も無いんだべさ」

Hさん「もう最悪な客ね!今度は何の瓶かしら」

Nさん「怒らない怒らない。お客さんは神様だべさ」

Hさん「女に”もうあなたのチンじゃダメ!瓶じゃなきゃイカない”とか言われればいいんだわ」

Nさん「そんなに怒らなくてもいがべさ〜」

Hさん「みかやん、私と順番に当たったから今度はNさんの番よ。Nさんの時は慰めてあげないからね」

Nさん「わちはそったら物、素手で触らないもの。ちゃんと見でから捨てるもーん」

Hさん「だって近くでよく見ないとスキンが見えないのよ」

Nさん「そりゃHさんが老眼だからだべさ」

Hさん「みかやーん。Nさんが私をいぢめるのよ〜」

みかやん「今、笑ってても明日は我が身ですからね」

Nさん「なんだって?」

みかやん「いえ、なんでもないですよ」

ホテルQの客室には、ベッドの横と洗面所とトイレと3個のゴミ箱があるので、ちゃんとゴミ箱に捨てて帰って欲しいものだ。
0:00-9:00 26部屋掃除

今日はNさんとOくんとの勤務。C班のフロントT氏がホテルPへ人事異動して、C班には新人のフロントBさん(女性・推定年齢37才)が来た。フロントBさんの後ろ姿を見て私達三人は固まってしまった。トドの後ろ姿にうり二つだったからだ。

「初めましてBです。宜しくお願いします」と言われて顔を見て更に私達は固まってしまった。顔もトドにそっくりだった。性格は別人であるように!と祈らずにいられなかった。

午前1時からは私達のフロントI氏の勤務時間となる。前任のフロントT氏や代理のフロントM氏の場合は、I氏に引き継ぎをして午前1時には速やかに帰るのに、フロントBさんは帰らなかった。

フロントBさんは昨日まで朝のA班や昼のB班の時間帯で研修をしていて、今日からC班での勤務となったのでI氏に教わる事や引き継ぎが沢山あるのだろうと思っていたら、ヨレヨレになってI氏が控え室へ来た。

I氏「あの姉ちゃん、外側も中身もまるでトドですよ!”自分は某同業他店でベッドメイクをしていて仕事ができるから指導係をやっていた。フロントはした事はないが大体わかるので問題は無い。混んできたので私が誘導係をします”だとさ。自分で自分の事を”仕事ができる”と言う所や、勘違いした横柄さがまるでトドです!大声でギャンギャンと誘導していて、通路をバタバタ大きな音を立てて走っているので、これから忙しくなりますよ」

と言ってI氏はハギをしに走って行った。I氏の後を追うように三人で掃除へ向かうと既に待合室には2組の客が待っていて、フロントBさんは通路で大声で次の客に「後ほどご案内致しますので車の中でお待ち下さい」と叫んでいた。掃除中もフロントBさんの大声や走る音が聞こえていた。

当然、お客さんにも聞こえただろう。北海道弁で言えば”あずましくない(居心地が悪い)”の一言だ。混雑している雰囲気を察知してか、バタバタとお客さんが帰り始めた。

フロントBさんが大騒ぎしていたので、お客さんがバタバタと帰る。次々とフロントBさんがお客さんを誘導する。この繰り返しで物凄い回転率だった。次々とハギをして回ったI氏と、その後を追って掃除をしまくった私達三人は、午前三時には口もきけない程ヘトヘトになった。

さすがにBさんも疲れたのか誘導をやめて帰り支度を始めてくれた。客室から回収したリネン類に埋もれている私達に、満足げな顔で「ここのナイトチームって意外と大変なんですね。I氏が誘導慣れしてないようなので、少しお手伝いをしてあげようと思ったらこんな時間になっちゃいまいした〜。ずっと居てあげられなくて申し訳ないんですけど、お先に失礼しま〜す」と言って帰って行った。

I氏から聞いていた以上の勘違い女だ。ドッと疲れて這うようにリネン類を片づけて、食器類を消毒し、ようやく控え室の椅子に座った。

Nさん「Bさ”アンタ!はんかくさいんでないの!”と言ってやるがと思ったけど、そったら気力もうながったわ」

三人とも椅子に足を投げ出して座り、各自一服したり水分補給をしたり午前3時のおやつを食べたりして、暫しの休憩を満喫した。

フロントBさんが誘導して入れた客が一斉に帰り始めた。Nさんが先に次の部屋へ走って鍵を開け、Oくんが控え室へ補充品を取りに走り、私は最後に部屋の施錠をして次の部屋へ走るという連携プレーで何とか乗り切った。三人とも走りっぱなしで息がきれた。次の部屋へNさんが走ろうとした時、部屋の電話が鳴った。

I氏からの電話で「もう時間ですよ」と言われた。時間も忘れて掃除へ向かう所だった。

フロントBさんの無理な誘導のせいで26部屋も掃除をしてしまった。帰りは皆、無言だった。先が思いやられる。
朝、Oくんから電話がきた。

Oくん「おはようございます。携帯を見たら昨夜遅い時間に電話をしたので、起こしてあげなきゃ!と思って電話しました」

みかやん「昨日は良かったね!”今日まで生きてきて良かった”とか色々言ってたよ」

Oくん「頭が痛くて。二日酔いって奴ですか?寝付けませんでした」

みかやん「お酒飲めない人があんなに酔ってよくこんな時間に起き・・・あっ!遅刻するから支度して会社行くわ!起こしてくれてどーも!それじゃね」

会社に着いてからゆっくりメールした。

みか「あたしゃ恥ずかしくて眠れなかったよ。お陰で寝坊した(笑)”神様が最高のクリスマスプレゼントを用意してくれたの〜”と言ってたよ」

O君「ちょ〜恥ずかしいんすけど。まっそれだけM美の事が大好きだったって事じゃないすか(笑)」

みか「こっちの方がちょー恥ずかしかったよ。勘弁して〜」

昼休み、専属美容師君から帆立を買ったお姉さまと話をした。

お姉さま「帆立ね。新鮮も何も生きてたの!びっくりしたわ」

みかやん「良かったら来年も買ってやって下さい。奴も喜びます」

お姉さま「あんなにお洒落でカッコイイ人だと思わなかったわ」

みかやん「話をしたらおしまいですけどね。下品で(笑)」

お姉さま「毎度”変な奴”と聞かされてたから不気味な人を想像してたの」

みかやん「黙ってりゃ結構いい男なんですけどね」

お姉さま「今度、私の髪もお願いしようかしら?」

みかやん「きっと後悔しますよ(笑)でも伝えておきますね」

で、メールすると

専属美容師君「あちゃ!褒められちった♪ おねーにヨロピク ヨロシコ ぶいぶいっ」

やっぱり馬鹿だ(笑)。

0:00-9:00 17部屋掃除 

今日はHさんとOくんとの勤務。火曜日に入荷したリネン類が残っていたので三人で黙々とたたんだ。

Oくん「みかやん、俺ハッキリ覚えてないっすからね」

みかやん「ハッキリ覚えてたら私と顔合わせられないよね」

Hさん「何?Oくんったら何かやらかしたの?」

みかやん「夜中に酔って電話してきて”幸せだったの〜。涙でちゃいそうだったの〜”って今まで聞いた事もないような甘えた声で、次々と恥ずかしい事を言ったんですよ」

Hさん「あはは!他には?教えて!教えて!」

みかやん「”今日まで生きてきて本当に良かったの〜”とか”傍にいれるだけで幸せ〜”と言ってたんですよ。あたしゃもう恥ずかしくて」

Oくん「それ、俺じゃないんじゃないすか?」

みかやん「あらっ?しらばっくれるなら極めつけのセリフを言っちゃうよ」

Oくん「俺、そんな変な事は言ってないはずなんすけど」

Hさん「言っちゃって言っちゃって!何て言ったの?」

みかやん「”神様が最高のクリスマスプレゼントを用意してくれてたの〜”」

Hさん「キャーハッハッハ!Oくんが言ってみて〜〜!再現してよ〜〜!」

Oくん「・・・・・・・・」

Oくん「俺、もう二度と酒は飲みません」

今日も朝5時半まで掃除をしても掃除をしても満室になった。洗面&トイレ係の時に、お客さんが使用後に水を流して帰らなかったので、いつもどおり水を流した。すると紙と水位が上がってきてあれよあれよと言う間に便器から水が溢れそうになった。

みかやん「うわぁー!ヤバイヤバイ!止まってー!」

Hさん「みかやん、どうしたの!」

みかやん「トイレが詰まって水が溢れそうです〜」

幸い便器の水は溢れる寸前で止まった。Hさんが手にビニール袋をはめて詰まった紙を取り出した。夥しい量のティッシュペーパーが出てきた。

みかやん「ありがとうございます。助かりました」

Hさん「トイレなんだからトイレットペーパーを使えばいいのに、何でわざわざティッシュを使って詰まらせてるんだろうね。変なお客さんだよね。それよりみかやん、今日は眠そうだし疲れてるんじゃないの?Oくんも三日酔い?で頭痛いって言うし。この部屋の掃除が終わったらI氏に言って少し休ませてもらおうね」

Hさんはいつも私やOくんを助けてくれるし、気遣ってくれる。お言葉に甘えて控え室へ戻って爆睡した。

みかやん「すみません。爆睡してしまいました。昨日は恥ずかしくて眠れなかったので(笑)」

Hさん「いいのよ〜。幸せそうに眠ってたわ。”幸せだったの〜涙出ちゃいそうだったの〜”って感じでしょ(笑)」

みかやん「Hさんみたいな優しい先輩がいてくれて嬉しいです。”傍にいれるだけで幸せ〜”って感じです(笑)」

Hさん「みかやんにそんなふうに言って貰えると私も”今日まで生きてきて本当に良かったの〜”って思うわ(笑)」

Oくん「神様からの最高のプレゼントなんじゃないすか?。。。違うって!もう茶化さないで下さいよ〜」

爆睡している間に3部屋空いていたので急いで掃除へ行った。それが終わると丁度帰る時間になる。Oくんは俄然張り切って、Hさんや私の仕事までしてくれた。

Oくん「少し寝たら三日酔いが治って、あとは嬉しさしか残ってないから頑張れますよ」

Hさん「いつもこのくらい頑張ってくれたら私やみかやんもラクなんだけどねぇ」

Oくん「いつも俺、このくらいの事はやってるじゃないすか?」

みかやん「ええーっ?そーお?いつもと全然違うよ」

Hさん「1日遅れの神様からの最高のクリスマスプレゼントじゃないかしらね」

Oくん「これからも頑張りますんでもう勘弁してください」

最後まで茶化されるOくんだった。
朝、昼の会社へ着いたとたんOくんから電話がきた。

Oくん「おはようございます。結局今日トドが来るのか来ないのかわかりませんでした。HさんもNさんが”クリスマスだしみかやんもいろいろ予定があるだろうから、もしもトドが来なかったらその時は二人で仕事するから心配しないで”と言ってましたよ」

みかやん「そんな〜。クリスマスに二人勤務だなんて無茶でしょう。そこまで気を使ってくれなくてもいいのに。別にラブラブカップルでもないし、新婚でもないし、クリスマスったってただケーキを食べるくらいなのに。そんな事を言ってHさんもNさんも私を泣かせようとして。。。」

Oくん「でもホテルPから連絡が無いって事は予定通りトドが来るって事なんじゃないすかね。きっと大丈夫ですよ。気にしないで休んでください」

みかやん「そうだね。それはそうといよいよ今夜でしょ!早く寝て体調を万全にして行かなきゃ!」

Oくん「8時に友達とススキノ集合なんでまだ時間ありますから。それに彼女とも会えると決まったわけじゃないですし、どうなることやら」

みかやん「いやいや!会えなかった日々を埋めるくらい楽しんでおいで!」

Oくん「はぁ。まぁ。まっ頑張りますよ」

夫と近所の洋食屋さんへ行った。いつもその店ではオムライスを食べるのに「ご飯が1人前しかありません」と言われ泣く泣くミートカツスパゲティーを食べた。食べながらもなんとなくOくんの事が気がかりだった。寝る時間になってもOくんから何の連絡もなかったので、辛い目にあって泣きながら帰ったんだろうと胸を痛めていた。

深夜二時、Oくんから電話が来た。お酒は飲めないはずなのに酔って甘えた声だった。

Oくん「お疲れ様です。お疲れ様です。お疲れ様ですぅ」

みかやん「お疲れ!何?お酒飲んでるの?」

Oくん「とーっても幸せだったの。涙、出ちゃいそうだったの」

みかやん「あっそっか。無事に彼女と会えたんだね」

Oくん「うん。今日まで生きてきて本当に良かったと思えたの」

みかやん「そりゃ良かった。ちょっと心配だったよ」

Oくん「傍にいれるだけで幸せ。どうこうしようなんて思わないの」

みかやん「たくさんお話できたの?」

Oくん「うん。いっぱいお話した。新しいメアドも知らせた」

みかやん「彼女、ビックリしてた?」

Oくん「うん。今ね。うちの近所に住んでるんだって」

みかやん「じゃあ引越したい病を治さないとね」

Oくん「うん。絶対引越なんかしないよ」

みかやん「また会いに行くのかい?」

Oくん「キャバクラにハマってもいいかな?と思うの。会いたいから」

みかやん「じゃあ頑張って仕事して稼がないとね」

Oくん「うん。4時間いて1万4千円もかかったけど幸せだったよ〜」

みかやん「幸せなら良かった良かった」

Oくん「うん。本当に良かった。ありがとう!」

みかやん「いいクリスマスになったね」

Oくん「うん。今年の最後に最高の思い出。幸せな思い出。忘れない」

Oくん「神様がね、最高のプレゼントを用意してくれてたの」

Oくん「みかやん、明日出番なの?」

みかやん「出番だよ」

Oくん「じゃあ一緒だね。今日はいい夢見て眠るよ。おやすみ」

みかやん「おやすみ〜」

電話を切ったあと、無性に恥ずかしくなった。

Oくんから電話がくる前に、キャバクラの被害者の男性達がキャバクラ嬢に説教するというような内容の深夜番組を見ていた。下心丸出しの男性客達もどうか?と思うが、Oくんもあんなふうにハマってカモられるのかな?と思って見ていたので、今日のお喜びのOくんを手放しで喜んであげられなかった。

それよりもなによりも20才そこそこの小娘(失敬)が月収140万円とは何事か!私の昼のパートの年収以上じゃないか!恐るべしキャバクラ嬢だ。くそぅ。。今、若かったら絶対やってたのに。月収140万円なんて聞いたら、ため息が出る。二度と戻れぬ若さへの妬みってやつか。。。はああぁ。
今日は夫も休みだったので新札幌へ行って、クリスマス用の食材を買い込んだ。とりあえずケンタッキーと寿司。これさえあれば夫からの文句は無い。後はケーキとつまみを買って完了だ。

夜、Oくんからメールがきた。

O君「今日出番になっちゃいました。トドが今日はホテルPが忙しいらしく来れないらしいっす」

みか「なんだそりゃ。ホテルPが忙しいなんてぬかすなら、もう断るといいのにね!トドの災難は全部Oちゃんにふりかかるね」

O君「昼間フロントKさんから電話がかかってきて言われたんすよね。まっ今日は予定無いから別にいいっすけど明日言われても俺は本気で断るんで、みかやん出番かも?今日忙しいんだったら明日も忙しいだろうし」

みか「なるほど。私出番かもね。でも明日は私と連絡とれるのかな?フロントKさんはトドの事、何か言ってたのかな?会社の人だから事務的なんだろうね」

O君「出番じゃないすかね?多分事務的じゃないすか?あの人は。個人的には出番減ってたから、ちょーど良かったんすけど。でもでも折り物アリのクリスマスイブかぁ〜。朝九時だな」

みか「リネン室ガラガラだから大量の折り物だろね。大事な再会に備えて早く帰ってゆっくり眠れるように祈ってるね」

O君「てなわけで今寝ます。23時ちょいに起こしてくれれば嬉しいかな?と思うのですが」

みか「じゃあまた11時5分に!おやすみ〜」

で、11時5分にOくんへ電話した。

みかやん「今夜も頑張ってね。早く帰れるように念を送っておくよ。明日、私が出番になるようだったらまたメールしておいてね。それといよいよ明日だね!楽しんできてね」

Oくん「うぃーす。今日も明日も頑張ります!」

クリスマス週間でラブホでもお祝いをするカップルが多く、飲み物や食べ物を多く持ち込み過ぎて残った物を置いて帰ってくれる有り難いお客様が多かった。23日はワイン、缶コーヒー、ウーロン茶2本、日本酒、ミネラルウォーターの置きみやげをゲットし、HさんとOくんと三人で2本ずつ持ち帰った。22日は手つかずのコンビニ弁当やお菓子、つまみ各種をゲットし、みんなで分けて食べた。

そして今日24日は寿司の出前をとったお客様がいて、部屋に2段重ねの寿司桶が残されていたそうだ。何気なくOくんが寿司桶の1段目を取って見ると2段目の寿司桶にはピンとラップが張られ寿司が手つかずで残っていたそうだ。大好物の寿司をゲットしてOくんは大喜びだったそうだ。休みなのに急遽出勤した甲斐があったようだ。
なんだかんだ言いながらも今朝も二人でOくん宅の最寄り駅まで歩いた。明後日、元セフレに会えるが会ったところでどうなるものでもないと分かっていても、ワクワクして自分を見失いそうになっていたらしい。

夫へのクリスマスプレゼントを買いに新札幌へ行って即、買い物を済ませた。親友M君から電話がきて一緒にランチしよう♪って事になったので、新札幌から大通りへ向かった。親友M君は夜のススキノの帝王なので昼の街の事には疎い。毎回ランチ難民になって街を彷徨ってしまう。「ねぇみかやん!たまにはイタメシにしない?」「いいね♪」とイタメシ屋へ行くとクリスマスディナーの準備の為ランチ中止の店が多くて挫折した。

さんざん街を歩いて結局ロビンソンのレストラン街で和風ステーキセット&ビールを頂いた。イタメシは食べそびれたが激美味だった。昼間からビールを飲んだら寝不足のせいか酔いが回った。

みかやん「友達がね。初めて付いた19才のピンサロ嬢とお店の中でやっちゃったって言うの!そーゆーのってよくある事なの?」

親友M君「よくあるかどうかはわかんないけど、お店では禁止してるハズだし女の子の方が断るんだと思うよ。初めての客とやれちゃう子って他の客ともヤリ放題って事でしょ?HIVとか感染してなきゃいいけどね。普通はそのノリじゃ怖くてできないんじゃないのかなぁ?」

みかやん「だよね!私も同じ事をその友達に言ったんだ。全く困ったもんだよ」

親友M君を見送って帰宅すると専属美容師君から電話がきた。帆立が入荷したので届けに来ると言う。店と家が近いのですぐに来た。今日、新車が届いたので試運転がてら買ってくれた人の所へ届けに行こう!と言うので、専属美容師君の運転で昼の会社へ行った。口もきけなくなる程、恐ろしい運転だった。

帆立を買ったお姉さまを呼びだし「どうぞ〜。クリ肥大ですよ。ぱっくり開いて食べて下さいね」と言いながら帆立を手渡したのを横で見ていて恥ずかしかった。また恐ろしい運転で家まで送って貰った。

0:00-6:00 9部屋掃除

今日はHさんとOくんとの勤務。最近の忙しさでリネン室の在庫が激減し客用シーツが足りなくなった。I氏に近所の姉妹店ホテルKへ連絡して貰ってシーツ30枚を借りに行く事になった。ダブルベッド用のシーツ30枚となるとかなり重い。I氏にフロントを空けさせるわけにいかなので私とOくんが取りに行く事になった。部屋が空いたらHさんが一人で掃除に行かなければならないので急いだ。

雪で道が滑るのでしっかりとOくんにつかまりながらラブホ街を走った。人気の無い道を二人で走ると思ったよりホテルKは遠かった。途中で息切れがして一服してまた走った。ホテルKに着いて周りを見渡したが裏口があるのかどこなのか分からず正面から入った。「俺ら、どう見てもラブホの客じゃないすかね」「いいからフロントを探しなさい!」と言っていたら目の前がフロントだった。

フロント入口の呼び鈴を鳴らすと中からSさんと見まごう、ど迫力のオバサンが出てきてひるんだ。

Oくん「ホ、ホテルQからシーツを借りに来ました」

Kの人「・・・・・・・」

Oくん「ありがとうございます。近いうちに返しに来ます」

Kの人「・・・・・・・」

Sさんと似ているせいか、こっちが何を言っても無言で意地悪そうだった。

大きなビニール袋にシーツが15枚ずつ入っていたので、Oくんと一つずつ持った。ビニールが滑って持ちにくいし重いし大きいしで、少し持って歩いただけでヨレヨレになった。

みかやん「Oちゃ〜ん。重いよ〜。助けて〜」

Oくん「じゃあ俺のシーツの上に乗せてください」

少しの間、手ブラで歩いたものの。

Oくん「ああっ!もう無理!」
みかやん「ごめんね。また持つね」

また少し歩いて。

みかやん「Oちゃ〜ん。腕が肩からもげそうだよ〜。死ぬ〜」
Oくん「じゃあ俺のシーツの上に乗せてください」

これの繰り返しだった。

みかやん「やっぱりこーゆー時、男の人って頼もしいわ〜」

Oくん「そんなおだてには乗りませんよ」

みかやん「なんだバレたか。わかったよ。持つよ」

ホテルQに着いた頃にはヨレヨレのホゲホゲだった。

控え室へ行くとHさんの姿が無い。モニターを見てOくんと217号室へ向かった。

Hさん「お疲れ様。ベッドは一人で組んだからあとはお風呂と洗面よ」

Oくん「げーっ!俺、風呂じゃないすか!ひいぃ〜」

みかやん「あたしは洗面だよ〜、もう腕が上がらないよ〜」

Hさん「かなり重かったんでしょ?」

Oくん「みかやんなんか死ぬの腕がもげるのって大騒ぎでしたよ」

みかやん「だってOちゃんと比べたら体力的ハンデがあるじゃない」

Oくん「男の俺でも辛かったすからね。みかやんは並みの根性じゃないす」

みかやん「近所のスーパーから10kgの米を持って歩いて帰る私だからね」

Oくん「おみそれしやした」

みかやん「まだまだ若いもんには負けないからね」

とは言っても長い時間重い物を持っていた為に、力を入れて洗面所の蛇口を磨こうとすると手が震えて磨けない。ふと風呂を覗くとOくんも「クソッ!腕が上がらねえや」とぼやいていた。掃除を終えて控え室へ戻るとI氏が某コンビニのローストチキンを3本持ってやってきた。有り難く頂いて一息ついた。

I氏「実は来月5回ほどトドがこちらに来る事になりました」

Hさん「一体どうなってるの?どうしてわかってくれないの?」

みかやん「直訴しても分かって貰えなくてトドの方が優遇されるなんて酷いです」

Oくん「俺ら4人を切り捨てても諸悪の根元のトドを生かす方針なんすか?」

I氏「さすがに”常務命令”と言われたら言い返せませんでした」

Hさん「なんかもう、やってられないわ」

またトド問題で最低のテンションになってしまった。いつになったらトド問題から開放されるんだろう。
朝起きると夜中のうちにOくんからのメールが届いていた。

O君「起きてますか〜〜〜?」
O君「緊急事態!25日Hさん、みかやん、トドのシフトに変わってます」
また驚いて一気に目が覚めた。

みか「寝坊して今、起きたよ〜。なんてこった!ひでえや!(T-T)」
O君「そう言えば最終的にみかやんは25日、休みになりましたよ」
みか「じゃあ私24日と25日連休なの?トドのせいで仕事が減るよ〜」
O君「詳しくは夜におそらくNさんが話すと思われます」
みか「これから三時休みなんだけど電話してもいい?忙しい?」
O君「いいっすよ」

Oくんへ電話した。最初のHさん、みかやん、トドのシフトはフロント長Kさんが考えたそうだ。それを知ったHさんとNさんが猛反発して、予定通りHさん、Nさん、トドのシフトに無理矢理変更したそうだ。昨夜から今朝までHさんとNさんがキレまくっていて、Oくんはかなり怖い思いをしたそうだ。その後、知らぬ間に話はピンサロの話に移っていた。

Oくん「実は19才のピンサロの子とやっちゃったんすよ」
みかやん「・・・・・・・・」
Oくん「あれっ?もしもし?」

みかやん「何それ?相手は19才とは言えプロでしょ?プロなのにそんな分別の無い事しちゃただの淫乱じゃん!一昨日よっぽど”もしかしてやっちゃった?”と聞こうと思ったけど”まさかっ”と思い直して黙ってたよ!どーりで”足が腰がどーのこーの”と腰くだけになってるハズだよね。その子も客と自由にヤリたきゃピンサロじゃなくてソープで働けばいいんじゃないの?」

Oくん「いや、でも俺、ソープなら行く気しないんすよね。てか、ピンサロの子もみかやんの若い頃とあんまり変わらないんじゃないすか?」

みかやん「何、言ってんの!あたしはプロじゃなくて素人だったもの!いやそうじゃなくて!ソープが嫌とかそーゆー問題じゃないでしょ!」

Oくん「仕方ないじゃないすか。やっちゃったんだし」
みかやん「ああそうだね。はいはい。さよなら」

0:00-9:00 15部屋掃除

今日はNさんとOくんとの勤務。トド問題でNさんはゴキゲンナナメだし、私も三時休みの電話で呆れてしまって口が重かった中、Oくんだけはゴキゲンだった。ピンサロの子との事の興奮からまだ冷めてないようだし、あと三日で元セフレに会えるからだ。

Oくん「絶対、叱られると思ってました」

みかやん「じゃあ何さ?叱られたくて言ったの?変な人〜」

Oくん「俺がピンサロ通いしようと何しようといいじゃないすか」

みかやん「いいんじゃない?別にあたし、風俗は嫌いじゃなくてむしろ今、若かったら風俗嬢やってたと思ううもん。ただOちゃんの場合はピンサロ通いじゃなくてピンサロ狂いじゃないの?」

Oくん「ひでえ〜。”通う”って言う程も行ってないのに」

みかやん「1度やっちゃった子をまた指名して行こうとしてるなんて下心丸見えじゃん!初対面の客とやれちゃう子なんて他の客ともヤリまくってるんだよ。エイズでも伝染されてたらどーすんのさっ。心配してるんだよ」

Oくん「ごめんなさい。何も言えません」

みかやん「全くもう!風俗にも頼らずひたすら女日照りに耐えてる男だって山ほどいるってのに、何やってんだか。信じらんないや。あ〜やだやだ。モテナイ君って怖い」

Oくん「えっ?何か言いました?」

みかやん「困ったピンサロ狂い君だ!と言ったんだよ」

Oくん「まだ狂ってま〜せ〜ん〜」

みかやん「自慢にならないよーだ」

すっかり脱力した。その後、I氏からトドが来月5回ホテルQに来る事になったと聞かされても、もうどうでもよくなってしまった。
20部屋掃除してヨレヨレになって朝9時に退勤の打刻をしにフロントへ行ったら、既にフロント長のKさんが出勤していた。私達が三人ともトド問題を口にしないまま帰ろうとしたら、kさんの方からトド問題をきりだしてきた。

Kさん「ごめんね。もうあと今月の1回か2回だけ辛抱して。今、必死にSさんの受け入れ先を探してるんだけど思うように見つからないし、ホテルPに変な人ばかり集めても仕方ないから難航してるんだわ。来月はこっちに入れないようにするから、我慢してね」

Hさん「宜しくお願いします。うちの新人があまりにも不憫ですから」

Kさん「わかるよ。私の所にも毎日電話がくるから。”会社に対して不信感でいっぱいです”って言うんだわ。自分に落ち度はまるで無いし選ばれてホテルPへ指導係として行ったのに、出勤日数を減らされて死活問題だ!というような事を言ってるの。そーゆー勘違いをしてるからホテルPの人達にも嫌われちゃって、受け入れ先を探すの本当に大変なの。こーゆー事情だからわかってね。みかやん。Oくん」

みかやん&Oくん「はい。わかりました」

ふと携帯で時間を見ると9時10分。大急ぎで帰り支度をして、走って昼の会社へ向かった。昼の職場での主な仕事は伝票整理と請求書のチェックだが、平月は1000枚程度の伝票しかないのに、12月に入ってからは毎日30000枚以上の伝票が届く。

とても一人で捌ける量ではなく、今日は21日なのに伝票の日付は17日だ。何とか遅れを取り戻そうと一日中誰とも口をきかず黙々と伝票整理をするが、焼け石に水だ。ラブホから直行したとはいえ「眠い」等とは言っていられない状況だ。

はああぁ。疲れる。帰宅後、爆睡した。
朝6時に仕事を終えて帰り支度をしていたらOくんからメールがきた。

O君「おはようございます。悪夢に悩まされ今、目覚めました(T-T)汗びっしょり」

みか「おはよ!今、仕事終わったよ。怖い夢見たのかい?おぉよしよし」

O君「M美の夢見ました。別れの時、そしてまだ逢ってないのに再会した時の夢を。しかも最悪ver.で見ました(T-T)」

みか「へえぇ。でも25日は行くんでしょ?ケリとかケジメとかつけちゃうの?」

O君「あくまでも自分の中でケジメつけるつもりだけど、わかんなっす。どーしたいのかさっぱり」

みか「でも会ってみた方がいいんじゃないの?会えるチャンスに会っておかないと後悔するよ。今以上想いが募るなら切ないけど、意外と何故こんな女が好きだったんだろ?と思うかも?昔の事は美化されやすいからね。そんな事もないか(;^_^A 」

O君「唯一今までで俺の存在を認めてくれた女性なんすよ。なんにも取り柄なくてかっこよくもない俺を理解してくれた人なんすよ。そんな美化なんてあるかな?」

みか「そんな人はこれから続々現れるよ。取り柄が沢山あるからオバチャン達には可愛がられるし、同性の友達も多いんじゃないの?絶対唯一なんかじゃないよ。もっと自信満々でいてもいいくらいだと思うよ」

0:00-9:00 20部屋掃除

今日はHさんとOくんとの勤務。Hさんがお嬢さんのお下がりの服を持ってきてくれたので有り難く頂いてゴキゲンだった。何だか知らないがOくんもゴキゲンな様子だった。

Oくん「足痛いっす。腰もだるいっす」

みかやん「なんか変な事したんじゃないの?」

Oくん「俺の友達がパチンコで勝つから悪いんっすよ」

みかやん「あっ!勝ったお金でピンサロ行ったんでしょ?」

Oくん「なんで分かるんっすか?これだけの話で」

みかやん「金に余裕があったらピンサロ。行動パターンが読めるよ」

Oくん「19才の超可愛い子でした。また行こうと思って」

みかやん「はいはい。どうぞご自由に!」

Oくん「あれっ?ピンサロ行きに反対しないんすか?」

みかやん「その話をすると長くなるからね」

Oくん「例えば?」

みかやん「今朝M美の夢で泣いてた人がなんでピンサロさ?だいたいさ、心に”コイツしかいない”と決めた女がいるのに、なんでピンサロで抜いてるのさ。あたしは男じゃないからそーゆーのわかんないけど、M美に対する思いってそんなもんなのか?とか、M美に対して失礼じゃないの!と思うの。ねっ!話、長くなるでしょ?」

Oくん「そうは言われても、友達にピンサロおごるから一緒に行こう!とまで言われたら断れないじゃないすか。それに男は心と身体が別なんすよ。そりゃ一緒の時の方が絶対多いすけど。いや〜。今日も延長ギリギリでしたよ。俺、遅漏っすから。その19才の女の子があまりにも可愛くて張り切っちゃいました」

みかやん「やっぱり話、長くなるじゃん!遅漏の話だってもう何回も聞いたよ!今日はなんだか忙しいんだから変な話をしてあたしを引き止めないでよ。洗面所に洗い物がいっぱいあって、あたしゃ忙しいんだから!」

Oくん「じゃあまた後で」

みかやん「もういいって!」

その後も私の顔を見る度に「足に力が入らない」「腰がだるい」「足も腰も痛い」と訴えるOくんだった。”ん?もしかしてピンサロの19才の子と、やっちゃったの?私にやっちゃったの?と聞いて欲しくて何度も騒いでるの?”と思ったが、”いやいやピンサロは抜く所だけどヤル所じゃないんだ。19才とは言えその子もプロである以上そんな掟破りはしないだろう”と思い直して黙っていた。

掃除をしても掃除をしても満室になって一息もつく暇が無かった。朝の5時半になって初めて三人で控え室へ戻る事ができた。後かたづけをして次の仕事の準備をして、ようやく座って休める!と思ったらまた部屋が空いた。立ったまま控え室で一服して飲み物をガブ飲みして掃除へ向かった。

Hさん「なんでこんなに忙しいんだろうね。みかやんが出番の日っていつも暇なのにね」

Oくん「どーゆーわけか俺とHさんが一緒の時って忙しいですよね。22部屋の最高記録の時も俺とHさんだったし」

みかやん「あたしは3部屋の最低記録の時にいたからね。今日は私の最高記録になりそう」

Hさん「このペースだと20部屋くらいになるし9時までの勤務になるけど、二人とも大丈夫?」

みかやん「まっすぐ昼の会社へ行きますが走って行くので大丈夫です」

Oくん「俺も22部屋を経験してるんで大丈夫っす」

Hさん「じゃあ、あと三時間頑張ろうね!」

朝の6時を過ぎても待合室には空き待ちの客がいるし、7時過ぎたら帰る客が増えて大忙しだった。何をするにも走って走って動悸息切れめまいがした。Hさんも私もOくんも学生時代は陸上部だったので良かったのかもしれない。今日はトド問題の話をする暇も無かった。結局、私の最高記録の20部屋だった。やれやれ。
いつも何かある毎に親友M君にモーニングコールをお願いして起こして貰う私が、今朝はOくんにモーニングコールを頼まれた。精神的に大ダメージを受けて最近は起きれないらしい(哀)。

O君「眠い。死ぬ。もうだめ。だるい。身体が限界です。このあいだから精神が病んでる為さらに倍つらい(T-T)」

みか「なんだい?昨日はそんなダメージを受けてる素振りななかったのに。もう!強がり言っちゃって。悲しい時には泣きなさい!と言ったでしょう」

O君「強がりは得意なんで。てか、昨日みかやん機嫌悪かったし話しよーと思ったけどやめました。神様は平等に幸せくんないしさ。あ〜あ幸せになりたい」

みか「ふふん。暖めてあげる♪とは言わないけど暖かくして眠るんだよ。幸せなんて思わぬ所に転がってるもんさ!幸せの秘訣は到達点の低さ??お腹空くと機嫌悪くてゴメンね」

昨日はトド問題に動揺してOくんの話を聞いてあげられなかった。申し訳ない事をした。

0:00-6:00 12部屋掃除

今日はHさんとNさんとの勤務。今日はクリスマスイブとクリスマスにお客様へプレゼントする口紅が届いたので、そのラッピングに追われた。ラッピングをしながらNさんが昨日I氏から聞いたトド問題をHさんに伝えた。

Nさん「。。。んなわけでクリスマスにトドがこっちさ来るんだどさ。わちなんかもう会わなくていいと思ってたから、せいせいしてだのに」

Hさん「私もガッカリだわ。あんなにフロントKさんに力説したのに、何も分かって貰えなかったって事でしょ?I氏だけじゃなくて私達も力不足だわ。ごめんね。みかやん」

みかやん「そんな謝らないでくださいよ〜。25日は私も出番なんで気合い入れて来ますよ」

Nさん「みかやんなんかトドの一番の被害者だべさ。無理しなくていいよ。またわちらが出るから」

Hさん「そうそう。みかやんとOくんは私達が守るって決めたんだから。25日は休んでいて」

Nさん「フロント長のKさんに言っても何も変わらないなら、どうすればいいんだべね」

Hさん「次の手を考えないと、本当にトドが戻って来ちゃうよね」

三人で思案するも、いい知恵が浮かばず口紅のラッピングもはかどらず、自分達の無力さに脱力してしまった。頼みの綱のI氏も今日は休みでフロントM氏がニコニコと私達の前を通り過ぎて行ったのを見て、更に脱力した。100個の口紅をラッピングし終えた頃には三人ともドヨドヨな気分だった。本当にこの先どうなるんだろう???
0:00-6:00 12室掃除 

今日はNさんとOくんとの勤務。Sさん=トドと言うのがすっかり定着した。三人で話しているのをC班やI氏以外のフロントの人に聞かれるとマズイので「あのトドがさぁ」「トドの奴がねぇ」と言う事にした。

Nさん「昨日あのトド、借りてきた猫じゃなくて借りてきたトドみたいにおとなしくして、なりを潜めでたんだわ。わちらもあのトドなんかと話す事ないから助かったよ。本当は水曜日だから今日も来るハズだったけどI氏が断ってくれたんだわ。このままもうトドは来ないみたいだよ」

Oくん「あんなんでもプライドの高いトドの事だから、俺らがトドが戦力外通告になったの知ってるから迂闊な事を言ったら、自分が惨めくさいし馬鹿にされると思っておとなしくしてたんじゃないすか?人一倍おしゃべりなトドが黙ってるわけないっす」

みかやん「本当にもう来ないといいですね」

今まで言いたくても誰にも言えなかったトドの悪口を今は職場で公然と言えるのが嬉しいのか、NさんもOくんも喜々としてトドの悪口を言っている。これもどうか?とは思うが二人とも今までは腹に据えかねる物があったのだろう。ふっきれたようにハイテンションだ。

掃除をする時は部屋の入口で必ずリモコン操作をしてモニターに”掃除中”と映るようにする。これをやらないと部屋に入ってから10分経つと自動的に電気が消えてしまう。つい忘れがちな操作なので3日に1回は誰かが操作を忘れて部屋が真っ暗になる。超怖がりの私には耐えられない事だ。一人で風呂掃除をしている時に真っ暗になったら本気で泣きそうになる。

先日も突然部屋の電気が消えて飛び上がって驚いたところに、Oくんがイタズラをして真っ暗な中で私の肩をトンと叩いたので、更に飛び上がって驚いたばかりだった。三人で部屋へ入ってそれぞれの持ち場についた頃にI氏が自販機の補充の飲み物を持って来た。そこで突然バチッと電気が消えて真っ暗になった。

Nさんが「ごめーん。わちだわ。忘れてだわ」と言ってリモコンを持って部屋から出て行ったがいっこうに電気がつかなかった。心の中で「お願い!早くしてー!」と叫んでいたら、また誰かが私の肩を叩いた。「うわーーーっ!」と叫んでベッドに突っ伏してしまった。洗面所にいたOくんが暗闇の中を足音もたてずに私に近づいてきて、またイタズラして私の肩を叩いていた。

I氏「みかやん、どうしたんですか?大丈夫ですか?」

みかやん「Oちゃんが私をベッドに押し倒したんですよー」

I氏「えええっ!そ、そんな。。。」

と言っていたらようやく電気が点いた。

Oくん「人聞きの悪い事を言わないで下さいよ!みかやんが怖がりで面白いから、暗い中静かに近づいて肩を叩いたんです。前にもやったのにまた凄い驚いてベッドに倒れたんですよ」

I氏「電気が点いたらベッドの上で二人が絡みあってたりしたら、どうしようかと思いましたよ」

Oくん「そんなわけないじゃないすか。あははは」

I氏「そうですよねぇ。あはははは!はははは。。。ははは。。。実はトド問題なんですが」

Nさん「何さ、またトドの話だの?もうイヤだからね」

I氏「今日は何とか断ったんですが、25日にまたトドがこちらへ来る予定になってるそうなんです。大反対したんですがKさんに”常務が決めた事だから”と言われたら何も言えなくて」

Nさん「もう来ないって言ったべさ!なしてそうなるのさ。会社からのクリスマスプレゼントがトドかい?冗談でないわ」

I氏「私の力不足です。申し訳ありません」

I氏に八つ当たりしてもどうしようもない話だが、一気にみんなのテンションが下がった。またトドに牛耳られる日々が来るのだろうか?
朝5時47分、Oくんからメールがきた。昨日の結果が気になって珍しく早朝から起きていた。

O君「みかやんは今日17日は急遽お休みです。トドが今日出勤の為にHさんとNさんが犠牲になるそうです。水曜は出番なんでちゃんと来てくださいね」

みか「まじ?私とOちゃんが休みなの?HさんとNさんに申し訳ないねぇ」

O君「まじです。俺等ホリデーになりました。俺等とトドをくっつけるのを阻止しようと身代わりになったお二人に感謝です」

みか「くれぐれも宜しくお伝え下さいね!(T_T)感涙だわ」

昨日、専属美容師君の所で髪を切った。ストパーとカラーリングとランダムブリーチをして貰ったら、ど派手な髪の色になった(哀)。

「友達が帆立を売ってるんだけど、帆立の特大10kgで3500円なんだ。誰か欲しい人がいたら知らせてね。受け渡しはクリスマス前だよ」との事だったので、昼の職場のお姉さまに声をかけた。

お姉さま「貝付きで10kgなの?冷凍?生?」

みかやん「ちょっと今メールしてみます」

みか「ほたてまんさん江 帆立は冷凍?生?10kgって貝付き?貝柱?」

美容師「帆立は殻付き生♪生♪ 大きさは 太くて でかい クリ 肥大 (汗」

みか「はしたないっ!なんで帆立が太いのさ?でも、お姉さま”クリ肥大”に爆笑。ヒロキの馬鹿さ加減を披露しておいたよ(笑)。んなわけで帆立1つ頼むわ。23日か24日に取りに行く
よ」

美容師「アイアイサー!俺の手元に 届いたら電話するね」

今日のメールのやりとりは、まともだった。
いつも専属美容師君からは、わけのわからないメールが届く。

「おけつに ながねぎ どや まいったか」

「はっきりいうで 拝んじゃうよ びびるよ Vネック 丸首になる あるよ タートルなんか スタンドカラー なっちゃうよ いいのか まだまだあるぞ 出しちゃうよ」

「おかしら つきやで まかしときーな タマネギに しちゃう」

いきなりこんなメールを貰って、どう返信したらいいか物凄く悩む。何か深い意味があるのか考えすぎて疲れてしまう。

今日のSとHさんNさんの勤務の事も気になるが、考えると疲れるのでやめた。
・昼の仕事が休みだったので、帰宅して一眠りしてからOくんへ電話した。

みかやん「ちょっと!大変なんだよ!Sが明日から毎週火水にホテルQに来るんだって!ホテルPでもすっかり嫌われて金土日の週三勤務になったからって会社へ直訴したんだってさ。HさんとNさんが怒り狂って、今朝6時で仕事終わったけど9時にKさんが来るのを待って、こっちも直訴してやる!って言ってたんだよ」

Oくん「マジすか!4月まで戻って来ないんじゃなかったすか?ホテルPで週三になった時点で既に戦力外通告じゃないすか?あのババそーゆー事には気づかないくせに自分の主張はどんな手を使っても押し通しますよね。あのババのせいで俺の出番が減るなんてイヤですよ」

みかやん「で、明日はHさんと私とOちゃんの勤務なんだけど、奴が来るなら私とOちゃんを会わせるわけにいかないからって、HさんとNさんで迎え撃つって言うんだよ。今日の直訴の結果と明日の勤務の変更があったら、夜中でもいいからメールしておいて欲しいんだ」

Oくん「了解っす!上手くいってSが来ない事になってるといいっすね!なんかわかったらメールします」

・夜、Oくんからメールがきた。

O君「もう疲れちゃいました(T-T)親友Nの話によると俺の好きな子にはもはや彼氏がいるらしくかなりLOVELOVEだそーなんすよ。なんとなくわかっていたこととはいえ、かなりつらいです」

みか「まったくいい若いもんが何を言ってるんだい!その子にはOちゃんがもったいないよ。もっといい子が現れるよ。今朝の話だと、もしまた付き合っても上手く行きそうにない気がするもん」

O君「わかっちゃいるんすけどね。でもなんか割り切れないって言うかとりあえずよくわかんないんすけどすごく悲しいんすよ(T-T)」

みか「そんな時は泣きなさい。辛い時悲しい時に涙を流せない男になっちゃダメだよ。Oちゃんには真面目で純粋な子の方が合うと思うよ。まだ若いんだもん出会いはこれからも沢山あるよ!」

O君「はぁ。とりあえず少し寝ます。22時50分になったら電話かけてくれませんか?出るまで鳴らして欲しいんすよね。お願いできますか?」

みか「了解!叩き起こすよ!ほんじゃおやすみ♪」

・11時5分に叩き起こす

みかやん「時間だよ!二度寝しちゃダメだよ!今日はS問題でまたもめるかも知れないから、心して行くんだよ!何かあったらメール頼むよ」

Oくん「うぃーす〜。頑張りま〜す〜」

今朝の直談判の結果はどうなったのか?明日の勤務はどうなるのか?気になってなかなか寝付けなかった。
朝9時にホテルQを出てOくんと歩いた。一生懸命、25日に再会予定の彼女の事を私に話してくれてホテルQの最寄り駅を過ぎて、一駅先のOくん宅の最寄り駅まで歩いてしまった。

Oくん「俺の好きな子もみかやんみたいに男友達が死ぬほどいるんすよ。俺が彼女の旦那や彼氏とか確立された立場だったら嫉妬なんかしないで済んだのに、普通にHはしてたけど俺は”付き合って”って言ってフラれた身だったから、彼女が他の男と話をしているだけでも気になってムカついてたんすよ。再会してもしもまた前のような関係になっても、上手くいきっこないのは分かってるんすけど、やっぱり会いたいんすよね」

みかやん「束縛されるのが好きな子を探した方がいいんじゃない?Oちゃんってやっぱり独占欲が強くて例え付き合っても束縛したがると思うし、あまり束縛するとひいちゃう子の方が多いんじゃないの?夫は私を信頼してくれてるようだから、ある程度自由に男友達と遊べるけど信頼されてる分、絶対に裏切れないし信頼される迄に時間もかかったよ」

Oくん「どっちかが折れないと付き合えないないっすよね。でも俺が折れる事はできそうもないす」

延々とこんな話をしてOくんと別れて地下鉄に乗った。街で親友M君と待ち合わせて宝くじを買った。テレビ塔の天空回廊でハンバーグを食べながら親友M君の顔をしげしげと見た。「こうしてM君と親友でいられるのも夫の理解と夫からの信頼のお陰なんだ。女遊びが過ぎてどうしようもないM君だが、恋愛対象外にいる私には友達として最高のフォローをしてくれる。M君の脳天気な性格にどれ程助けられた事か。本当に友達で良かった」と、一人しみじみとした。

悩めるOくんからメールが来た。
O君「変な話ですみませんでした。実際25日はまるで泣きに行くようなもんなんですが、気持ちがそうさせるんですかね?なぜか逢えると思うだけで嬉しいんすよね(T-T)あ〜悲しいな」
みか「やっぱり逢えると嬉しいし楽しいかもね?でもどーだろね?なんか。うーん」
Oくんの気持ちを考えると私も哀しくなって言葉を失ってしまった。

0:00-6:00 11部屋掃除

今日はHさんとNさんとの勤務。出勤時からフロントI氏の様子が変だったのが気になっていた。通路で私達とすれ違っても伏せ目がちに素早く通り過ぎる。どうにも様子がおかしかった。午前三時少し前に一段落着いて「この部屋の掃除が終わったら暫く休憩できそうね」と話していたら、部屋にI氏が入ってきた。

I氏「申し訳ありません。私の力が及ばず大変な事になってしまいました」

Nさん「何さ!どーしたのさ!I氏、今日、変だよ!」

I氏「フロントKさんからのお達しで、ホテルPへ行ったSさんが今週から毎週火、水にこちらへ来る事になりました」

Hさん「何それ!明後日からでしょ!冗談じゃないわ!みんなでもう顔も見たくないって言ってたのに」

大急ぎで掃除を済ませて4人で控え室へ戻った。

I氏「SさんはホテルPでもあの調子で三日で総好かんをくらいました。ホテルPの人達が常務へ直訴した為にSさんは金土日の週三の一人勤務になったそうです。”週三では生活できない”と今度はSさんが会社へ訴えてきた為に会社ではホテルPで三日間、ホテルQで二日間の週五勤務を考えたそうなんです」

Nさん「本人の性格が悪くて週三勤務になったんだもの仕方ないべさ。それがイヤだら辞めるしかないんでないの?」

Hさん「みかやんもOくんもSがいなくなってから息を吹き返したように生き生きと働いてくれて、私は長くここで働いてきたけど今のメンバーが最高で最強だと思ってます。Sが戻ってきたらまた陰湿ないじめのような説教をされて、みかやんもOくんもやる気を無くしてしまうと思うんですよね」

Nさん「Sがいなくなって、わち自身も仕事が楽しくて仕方ないよ。いぢいぢみかやんやOくんにくだらない説教して聞いでいられながったけど、わちもどうする事もでぎなくて悩んだもの。Sは徹底的に新人をいびって自分に逆らえないようにするのが生き甲斐なんだわ。そんな者に可愛いみかやんとOくんを会わせられないよ。どうしてもSが来るならわちが犠牲になるわ!」

Hさん「そうだわ!Sが来るならその日は私とNさんで組むわ。今までは先輩としてみかやんとOくんを助けてあげられなかったけど、今度は私達がみかやんとOくんを守るわ!」

Nさん「S抜きの4人ならこんなに仲良く楽しく仕事がでぎるんだもの。今更あんな者にかき回されたくないわ!みかやん、心配するんでないよ。わち、いい先輩になる!って言ったべさ。頑張るよ!」

みかやん「そんなぁ。私だって腹はくくっていましたよ。今度Sさんに会ったら”いつまでも笑ってないぞ”と思ってました。私は負けませんよ。お二人だけを犠牲にするわけにはいきません。Oちゃんもそう思うはずですよ」

Hさん「今まで働き者で頑張り屋のみかやんとOくんにラクさせて貰ったし、Sの天下で何も先輩らしい事をしてあげられなかったから、今回は私達に任せて。Oくんにも”Sは来るけど心配ない”とメールしといて」

朝6時になってもHさんとNさんの怒りはおさまらなかった。仕事は6時で終わったものの9時にフロント長のKさんが来るのを待って、Sの復帰を取り消して貰えるよう直談判する事になって私一人だけが6時に帰された。どうなる事やら。。。後ろ髪を引かれる思いで帰宅した。
0:00-9:00 14部屋掃除

今日はHさんとOくんとの勤務。Nさんの休みが変わったり、私の年末8連勤が無くなったりして休みの変更が多かったので三人で勤務表を見ていた。Oくんが「あ〜っ良かった!俺、25日休みになってる♪」と言った後、フニャッと笑ったのを私もHさんも見逃さなかった。

Hさん「何、今の顔?25日のクリスマスに何かあるの?」

みかやん「私達が今の顔を見逃すわけないでしょ?またピンサロかい?」

Oくん「いえいえ、ただちょっとキャバクラへ行くだけですよ♪」

みかやん「それだけなのにその顔?何か企んでるでしょ?」

Oくん「クリスマス企画で1時間千円だから行くだけですよ」

絶対に何か企んでいると思ったら、今も好きでずっと想いを引きずっている例の元セフレが働いているキャバクラへ行く事になった!と教えてくれた。その話をするOくんはとても嬉しそうだった。「若いっていいなぁ」となんだか胸がきゅーんとしてしまった。その後Oくんは彼女との再会を想像してか、遠くを見てニヤニヤしたり物思いに耽ったりしてちょっと不気味だった。

Hさん「彼女との再会の為に男を上げておかなきゃね!」
って事でOくんの眉カットが始まり、私の愛用の眉カットセットでOくんの眉毛に挑んだ。凄く顔を近づけてマジマジと見なければならないので少々照れた。目を閉じてやや顔を上げているOくんを見てHさんが「みかやん、チューするなら今よ」等と言うので非常にやりにくかった。

Hさんと「ああでもないこうでもない」と言いながらようやくOくんの眉毛が完成した。我ながらうっとりする程、男らしい凛々しい眉毛に仕上がった。Oくんも満足そうに決めの顔をして鏡に見入っていた。

Hさん「みかやんがこんなに頑張って男前に仕上げてくれたんだから25日は決めてよね」

Oくん「でもアポ無しで行くので最悪、彼女は休みかも知れないんですよね」

みかやん「何それ?なんて無謀な!お金の無駄でしょう?」

Oくん「だって会うなら突然の方がいいじゃないすか」

掃除待ちの空き部屋がたまったが、Hさんの配慮でOくんの眉毛を優先させていたので、慌てて掃除へ向かったら、どの部屋もこれでもか!と言わんばかりに血まみれになっていた。

Oくん「げーーっ!血ぃっすよ!血!」
Oくん「ひえぇ。また血っすよ!」
Oくん「お風呂にまで血っすよ!」
Oくん「チクショー!また血だよ!」

どの部屋へ行っても生理の血にみまわれるOくんだった。果たしてこの血は不吉な事の予兆なのか、目出度い事の前触れなのか?結果は12日後。
朝6時にホテルQを出ると大量の雪が積もっていた。おそらくフロントI氏とラブラブであろうNさんを残して、O君と二人で道無き道を歩いた。雪に埋もれて歩道が見えず、車道を歩く。

何度も後ろを振り返りながら歩くOくん。

Oくん「Nさん来ないですね。やっぱ今頃I氏とラブラブなんでしょうか?」

みかやん「9時迄一人だら寂しいべさ。わち手伝うよ!なんて言って仲良くしてるんじゃない?」

Oくん「若いなら一気に盛り上がるって事もあるけど、あーゆートシでもそうなんすか?」

みかやん「トシなんか関係ないよ。男と女でお互い独身なんだもん。盛り上がったっていいじゃん!」

Oくん「なんか想像できないし、想像したくな。。。あわわ」

みかやん「Nさん、最近明るいし凄くお洒落してて素敵じゃない!」

Oくん「お洒落すか?気づかなかったっす」

みかやん「髪を結んだり、お化粧したりしてるよ。ちょっと濃いけど(笑)」

Oくん「ほんじゃ土曜日、俺の眉抜きとコートのボタン付けお願いします」

みかやん「あいよ〜」

帰宅してジーンズの裾に付いた雪を払おうとしても取れない。よく見るとジーンズの裾は雪が付いたまま凍っていた。

今日は待ちに待ったボーナスの日。夕食は夫と外食。大雪だし寒いし結局近所の居酒屋・村さ来へ行った。

暫く日記を書けないでおりましたが、最近はNさんとフロントI氏がラブラブです(照)。後日サクッと更新します。
お陰様で30000HIT達成です。皆様のお陰でございます(m_m)。

いつもの時間の地下鉄に乗ってホテルQへ向かった。いつものコンビニに寄らずに直行したら当然早く着いたので、ホテルQの手前の自販機で缶コーヒーを買って、腰に手を当てて豪快に飲んでいたら1台の車が私に近づいてきた。

車には運転手の男が一人。スルスルッと窓を開け私に向かって「サヤカちゃん?」と声をかけてきた。おいおい、こんなトシでサヤカだなんて洒落た名前なわけないだろう?と思いつつ、しつこくされても困るので小さな声で「違います」と答えた。すると男は車の窓から身を乗り出すようにして「×××××ヘルスのサヤカちゃんだろう?」と言ってきた。

どうやらホテルQの前でデリヘル嬢と待ち合わせをした男らしい。外が暗いからと言って私をデリヘル嬢と間違うとわっ。声を大にして「ぜんぜん違います!」と答えた。

私が若いならともかく、こんなトシでデリヘル嬢に間違えられるなんて。本当にこんなトシのデリヘル嬢なんているんだろうか?出勤前にすっかり脱力した。

0:00-6:00 13部屋掃除

今日はNさんとOくんとの勤務。12月に入ったとたんいきなり忙しい。1部屋の掃除に20分、移動や準備と後かたつけに10分で1部屋に30分かかるとすると、30分×12部屋で丁度6時間となる。その間にリネンたたみや洗濯&乾燥、廊下掃除やコンビニボックス掃除もあるので、朝6時までの間に12部屋以上掃除をすると大忙しだ。その上、血や白子のシミ抜きで仕事を増やされると倒れそうになる。

今日も立て続けに7部屋掃除して控え室でまったりしていると、I氏がお総菜を持って現れた。I氏は、食うや食わずで3つの仕事を掛け持ちしているOくんが若い頃の自分に思えるそうだ。いつもOくんに某コンビニのスパゲティーやチャーハンを持ってきてくれたりして面倒を見てくれている。

I氏「Oさん、私と一緒に某コンビニの総菜工場で働きませんか?私、古株の方なので少しはラクさせてあげられるし、時々ですがこのように総菜を持ち帰る事もできるんですよ」

Oくん「いいっすねぇ!俺が行ってる某ハンバーグ屋さんの工場なんて、何一つ持ち帰れませんよ」

I氏「ここの他のどちらかのバイトを辞めたら考えて下さいね。白飯のおかずに塩飯だなんてわびし過ぎますよ」

Nさん「したら、わち行ぐわ!総菜欲しいもの!」

I氏「えっ?Nさんがですか?私の部署は男性しかいない所なんですよ。すみません」

I氏に断られ意気消沈するNさんだった。Nさんは「総菜が欲しい」とは言ったが本心は「ずっとI氏と一緒にいたいから」に決まってるじゃないか。I氏ときたら女心の分からない人だ。

束の間の休息の後、また立て続けに部屋が空いた。部屋から回収したゴミやリネン類を持って控え室へ走ったり、控え室に保管してある備品を取りに行ったりで、何度となく通路を走る。走っていたらI氏が慌てて私の元へ駆け寄ってきた。

I氏「一人で歩いている女性を見かけませんでしたか?」

みかやん「誰にも会いませんでしたが何か?」

I氏「デリヘル嬢を呼んだ222号室の男性から電話がきて”廊下を女性が一人で歩いてませんか?”と聞くので、モニターを見たら一人歩きの女性が写ってたので”はい、いらっしゃいます”と答えたら”222号室へ来るように伝えて下さい”と言われて”はい、かしこまりました”と返事をしたんです。で、もう一度モニターをよく見たら写っていたのはデリヘル嬢ではなくて、みかやんでした。ハハハハ。いや、どうしましょう」

みかやん「どうしてみんなで寄ってたかって私をデリヘル嬢と間違えるんですか〜。も〜」

I氏「へっ?」

と話していると玄関が開く音が聞こえて女性が一人で歩いてきた。I氏はつつつと女性に近づき「お客様、お連れ様が222号室でお待ちでございます」と声をかけ、女性は無事に222号室へ入って行った。

I氏「みんなで寄ってたかってって何ですか?」

みかやん「何でもないですよ〜〜」

222号室へ消えて行った本物のデリヘル嬢は清楚な感じのとても綺麗な女性だった。私とは似ても似つかなかった。
0:00-6:00 13部屋掃除 

今日はHさんとNさんとの勤務。出勤してきたNさんを見て驚いた。いつもスッピンのNさんが綺麗にお化粧をしていた。目鼻立ちがハッキリしているので多少のお化粧でも厚化粧に見えるのかも知れないが、本当に”念入りに化粧をしてきました”という顔になっていて、髪は前髪を上に上げて結んだワイルドなスタイルだ。

昔こんな人いたなぁ。誰だっけ?えーとえーと。あっ!KISSのジーン・シモンズだ!(汗)

Sさんがいなくなってみんな良い方向に変わった。中でも一番変わったのはフロントI氏だ。最初誰もが抱いた不安が、今ではI氏への尊敬と期待に変わった。Nさんの休み変更に尽力し、私にも「昼もお仕事をされているのに8連勤は無理です。当然12月はお昼の仕事も忙しいでしょう。私が何とかします」と言ってくれて、実際に私の8連勤は無くなった。

4人平等にシフトを組んでくれて皆、感謝した。私達の仕事に対する不満や愚痴にも真剣に耳を傾けてくれて、業務改善までしてくれて今では誰より頼もしいI氏となった。

I氏のそれまでの経歴や未婚なのか離婚で独身なのかは、誰も知らずI氏の過去は謎に包まれている。今は夕方から夜まで某コンビニの総菜工場に勤めて3年になるそうだ。Nさんが出勤の時は総菜工場で手に入れた総菜を持っていそいそと控え室へやって来る。

総菜をつまみながらいろんな話をする度、I氏の頭の良さや洞察力の素晴らしさを感じずにはいられない。Sさんの前ではわざと頭の悪いふりをしていたのだろう。

「Oさんや、みかやんさんがSさんの前で萎縮しているのを見ていて、何とかしなければ!と思っていました。OさんがSさんの小言を聞いてないのもわかりましたし、Sさんの執拗な攻撃にも笑顔で耐えてきたみかやんさんもそろそろ限界だろうと思って見ていました。NさんがSさんに合わせていられるのも、HさんがSさんを嫌って辞めてしまうのも時間の問題だと思っていました」と淡々と語るI氏。

誰もSさんの事をI氏に密告した人はいないのに、何もかも大当たりで一同驚いた。そしてSさんは私達の前からいなくなった。何より私達一人一人をちゃんと見ていてくれた事が嬉しいし有り難い事だ。「何とかします」と言った事は必ず会社に提案して何とかしてくれる。ホテルQあたりにいるのはもったいないお方だとつくづく思う今日この頃だ。Nさんが惚れるのも無理はない。

I氏を交えた楽しい休憩は長く続かず仕事に追われた。洗面所のゴミ箱に”つかいきりビデ”と書いた箱が捨ててあった。箱を振ってみるとカタカタと音がするので使用後の中身が箱に入っているのだろうと、気にもとめずに洗面所とトイレの掃除をしていたら、お風呂場からNさんの絶叫が聞こえた。

Nさん「ぎゃああぁ〜。なんだべかコレーーーっ」

お風呂へ行くとビデを握り締めて濡れ髪で呆然と立ちつくすNさんがいた。

Nさん「コレーーーっ!コレーーーっ!」とビデを私に差し出しながら、怪しい身振り手振りで事態を説明してくれた。

訳をすると「風呂場に得体の知れない物が転がっていて見ると中に水が入っていた。中の水を捨ててからゴミにしようと水が入っている部分を握ったら、ノズルから四方八方に水が飛び散って髪にかかった。危うく顔にも中の水がかかりそうになった。みかやん、一体コレは何?」と言うことらしい。

みかやん「箱には”膣洗浄器”と書いてましたよ」

Nさん「やんやビックリした。がっつりビックリして言葉を失ってまったよ。これアソコの中を洗う物だのがい?先っちょから水が出でくるもんだど思ったら、こごさ(ノズルの部分)沢山穴開いでで横から水が飛び散るもんだもの。とっさに避けだがら顔さかがらなかったけど髪さかがってまったわ。こったら物ちゃんと捨てて帰ったらいがべさね!冗談でないわ!大体コレ、何するもんだのさ」

みかやん「箱には”生理の終わりかけに膣内の残血をサッパリ洗い流します”とか”オリモノが多い時に気になる臭いも爽やかに洗い流します”と書いてましたよ」

Nさん「そったらもんだらトイレでやったらいがべさね!なして風呂だのさ」

みかやん「箱には”トイレやお風呂で一番ラクな姿勢で”とか”冬は容器ごとお湯で暖めて”と書いてましたよ」

Nさん「あんた!”箱には箱には”ってなんでそったらしつこぐ箱の説明読んでるのさ」

みかやん「面白そうとか、良さそうかな?と思ったんですよ」

Nさん「あれ。そっかい?したらその箱、わちにも見せでや」

Hさん「へえぇ〜。今はこんなのがあるんだね。初めて見たわ。昔からあったんだろうかねぇ。Nさん」

と言って、ゴミに捨てた箱を拾ったHさんが箱の裏の絵をしげしげと見ていた。

Nさん「わちらの若い頃からもあったのがも知れないけど、わちらの頃にこったら物使ってだのは”飛んでる女”ぐらいだべさ。普通の人は使ってないんでないの。わち初めて実物を見たもの」

Hさん「どれ、どんな物なの?見せて」

Nさん「でも先っちょ、ちょす(触る)んでないよ。他人の中さ入ってだもんだがらね」

風呂場で箱と本体を手にしてHさんとNさんで、延々と研究していたようだ。老眼のHさんの為にNさんが一生懸命に箱の裏の説明を読んでいた。訛った説明が風呂場で響いていて異常に笑えた。飛んでる女という言葉を聞いたのも久しぶりだった。一人、部屋の外へ出て大笑いした。
朝6時に仕事を終えてOくんとテクテク歩く。

Oくん「今日、昼の仕事休みなんすよね!カラオケ行きますか!」

みかやん「いいね!でもあたし1000円しか持ってないよ」

Oくん「俺も500円しか持ってないす。でも給料日だからお金おろせますよ」

みかやん「でも9時までどこでどやって過ごすの?」

Oくん「じゃ俺の家、来ますか?9時に銀行行ってカラオケ行きましょう」

更にテクテク歩いて3階建てのマンションの1階(半地下)のOくんの家へ到着。玄関を開けると廊下に靴下やパンツが散乱していた。

Oくん「みんな洗ってあるヤツっすからね!」

みかやん「コレだけはどう見ても脱ぎたてだと思うんだけど」

Oくん「あっ!ソレだけは脱いだヤツです。あははは」

みかやん「あはははって。。。脱いだまんまの形だよ」

洗濯物から少し離れた所に1枚だけ脱いだパンツがあったのを見てしまった。部屋が意外と小綺麗なので、ロフトの探検でもしようか?と思ったが玄関に脱いだパンツがあるような家のロフト探検は怖いのでやめた。

アルバムを見せて貰ったり、ノートPCでVBを使ったOくんの卒業制作を見せて貰ったりしてくつろいでいたら、突然スルスルッと音がして窓が開いて、茶髪ロン毛にサングラスの怪しい男の子が顔を出した。とっさに身構えたもののOくんの友達だった。窓辺で友人と話をしていたOくんだったが、聞き捨てならない発言をしたのをハッキリと聞いてしまった。

みかやん「みんな窓から来るの?オートロックの意味ないじゃん」

Oくん「まぁみんな、あんな感じっすね。ふぅ〜」

みかやん「ふぅ〜って、そこのお猿さん!ちょっと待ちなさいよ!さっき友達に”今、ホテルのオバチャンと帰ってきたとこ”って言わなかったかい?無理に”お姉さん”と言えとは言わないけど、先輩かせめて”オバサン”と言ってよ!」

Oくん「ごめんなさい。でも俺敢えて言ったんすよ。迂闊な事を言ったら奴の思う壺すよ。明日には”Oの奴、年上のオネエサンと同棲中”とか”人妻と不倫中”ってデマが流れるんすよ。”オバチャン”とでも言って”健全だ!”とアピールしなきゃなんなかったんっす。すいません」

みかやん「いいよ別に。どうせ23才のお子ちゃまから見たら、あたしなんかオバチャンなんだろさっ」

Oくん「そうじゃなくて!俺に全然浮いた噂がないから、女の人と一緒ってだけで大騒ぎになるんすよ」

みかやん「だから別にいいって!オバチャン少し寂しかっただけ」

Oくん「ごめんなさい。ほんっとすみません」

一気に盛り下がり時計を見るとまだ7時半。間延びして眠くなるし疲れたのでカラオケには行かずOくんの家を後にして、サイクリングロードを爆走しつつMくんへメールした。

みか「ラブホの帰りにOの家へ行ったら友達が来てOが私の事を”ホテルのおばちゃん”と言ったんだよ!そうでも言わないと変な噂が流れるとは言ったけど、おばさんならまだしもおばちゃんって酷くない?その後すぐ帰ったよ」

M君「ひどいね〜。やっぱり30代はおじちゃんおばちゃんなのかな?でも女性に対してその言い方はないよねぇ。僕もおじちゃんって呼ばれるのかなぁ」

みか「でしょう!ショックで寝込む所だったよ(笑)。23才の子から見たら確かにおばちゃんだろうけど、それならおばちゃんなんか誘わないで若い子を誘えばいいのにね!M君はおじちゃんじゃないよ」

M君「多分、若い人は自分より年上の人は皆おじちゃんおばちゃんなんだろうね。今は中学生が高校生をおばちゃんって呼んでるくらいだから、あんまり気にしない方がいいよ♪」

みか「若者に詳しいM君が言うなら間違いないね。気にしないよ。こんなおばちゃんにも優しいのはやっぱりM君くらいかな?Oはまだまだ修行不足だよね(笑)」

フンッ!Oめ!私には慰めて抱きしめてくれるビューネ君のような親友M君がいてくれるわいっ!。気を取り直してホテルQへ行った。

0:00-9:00 16部屋掃除

今日はHさんとNさんとの勤務。Nさんに一昨日までの元気が無いと思ったら今日はフロントI氏が休みで、フロントM氏の出番だった。私もOくんのオバチャン発言でどうにも元気が出なかった。

Hさん「Nさんの元気が無いのはわかるけど、みかやんはどうしたの?」

みかやん「今朝、ここの帰りにOちゃんの家へ行ったんですけど」

Hさん「まぁ!ラブラブじゃないの!」

みかやん「いやそうじゃなくて!友達が来たらあの猿、私の事を”ホテルのオバチャン”って言ったんです」

Nさん「みかやんがオバチャンだったら、わちらなんかお婆ちゃんだべさっ。しどいね」

Hさん「普段あんなにみかやんにベッタリで、みかやんのあと着いて歩いてて、休みを代わるのもみかやんが出勤だったら喜んで出てくる人が、そんなふうに言ったの?」

みかやん「そうなんですよ!”おばさん”なら別にいいんですけどオバチャンって」

Nさん「んだよね。関西だらオバハンとかオバチャンってよく言うんだろうけど、こっちだらなんつーの、おばさんよりオバチャンの方が格下って感じするもね。明後日わちが懲らしめてやるわ」

Hさん「もう何回も言ってるけど、みかやんとOくんってそんなにトシが違うように見えないってば。それなのにそんな風に言うなら、うーんと冷たくしてやればいいのよ」

Nさん「んだわ!わちらも婆さん呼ばわりされたら許さないよ」

今日はリネンが沢山届いて、掃除の合間はずっとリネン折りに追われた。朝9時まで三人でトシの話をして憤慨していた。やはり”おばさん”も”おばちゃん”も女性に言ってはならない言葉なのだろう。
0:00-6:00 13室掃除 

今日はHさんとOくんとの勤務。SさんがホテルPへ行って以来Hさんも毎日ゴキゲンになった。今日も出勤早々大騒ぎだった。

Hさん「昨日、聞いたよ!NさんとI氏ってラブラブなんだってね!」

みかやん「そうなんですよ!一昨日はすっかり見せつけられました」

Hさん「みかやんもOくんをおんぶしたりしてラブラブだったそうじゃない」

みかやん「飲みに行ってOちゃんが酔い潰れたとしても、Oちゃん一人くらいならおぶって帰れるって話をしたんですよ。私85kgまでの人ならおぶって歩けるんです!と言ったら勝手に背中に乗ってきたんですよ。そしたらもうOちゃんったら軽くてスキップもできちゃいました」

Hさん「NさんとI氏、みかやんとOくん。私だけ一人じゃないの」

みかやん「いやそうじゃなくて、一昨日はI氏とOくんが玄関掃除をしてたら、Nさんが強引にOくんと交代して、I氏とNさんとで仲良く玄関掃除をしたんですよ。普段、だははは!と豪快に笑うNさんがI氏と一緒だと恥ずかしそうに”うふふふ”と笑うんです。二人で見つめ合って微笑み合ってるのを私とOちゃんは玄関の外を掃除しながら見てました」

Hさん「やっぱり私だけ一人ぽっちなのね」

と言っているとOくんが出勤してきたのでフロントへ出勤カードを打刻しに行った。フロントのテーブルの上に客室用のカップ&ソーサーが行儀良く並んでいた。何故こんな所に?と思って触ってみると動かない???昨日、掃除中にHさんがイタズラされているのを発見したそうだ。

Hさん「カップが汚れてないか確認しようと持ち上げたら、お皿まで持ち上がるの!お客さんがイタズラしてカップとお皿をボンドでくっつけちゃったのよ!」

Oくん「暇なお客さんですよね。わざわざボンド持参だなんて」

みかやん「勝手にポットや電子レンジやテレビのコンセントを抜くお客さんもいますよね。あれは何の為なんでしょうね」

Hさん「ホテルの電気代の事なんかお客さんに関係ないっしょね」

Oくん「トイレのナプキン袋もナプキンが入ってるように置いてあって中身無しって事もありますよね」

みかやん「砂糖やミルクの袋も普通に並んでて触ってみると空だったりするよね」

Hさん「でもそれに私達が気づかないと次のお客さんの苦情になるのよ。お客さんはどんなイタズラしてるかわかんないから、全部きっちりチェックするのが私達の仕事よ」

みかやん&Oくん「はいっ!」

立て続けに7部屋掃除して大忙しだった。ようやく控え室に戻ってそれぞれの変な友人について話をしていた。そう言えば。。。と昨日の専属美容師君からの”若いの 食ったか?”のメールをOくんに見せた。

「若いのって誰の事ですか?」と動揺するOくんに私の”23才の子の前で。。。”と返信したメールを見せたら「俺の知らないところでそんな話をしてるなんて。はああぁ〜。」と深いため息をつかれてしまった。その後、Hさんが真剣に変な話をし始めた。

Hさん「大晦日は二人とも仕事でしょ?元旦の朝は二人で帰り道の神社でお参りして帰るといいよ。誰にも邪魔されずに二人の愛を誓って帰って」

みかやん「えっ?二人の愛って?そんなぁ」

Oくん「そうですよ!みかやんには旦那さんが。。。」

Hさん「いやね。お互い大人なんだからみかやんに旦那さんがいても、旦那さんとは別にそういうのがあってもいいと思うの。そんなに仲のいい二人の間に何かあっても私は驚かないから、そういう事があったら私にも知らせてね」

みかやん「私は大人ですけどOちゃんは子供ですよ」

Oくん「そんな!そういう事ってどういう事ですか?」

Hさん「だから別に夫婦や恋人同士じゃなくても、何があっても驚かないってば。これからはSさん抜きのメンバーで仲良く楽しくやっていきたいから、ざっくばらんに何でも話してね。私も話のわかる大人のつもりだから!って事よ。同じ事をNさんにも言ったわ」

みかやん「NさんとI氏は独身だからいいですよ!でも私はそんなっ」

Oくん「Hさんにそんな事言われて俺の方が驚きましたよっ」

Hさん「ふふっ。二人とも慌てちゃって可愛いわねぇ。本当にみかやんもOくんも無邪気で若い人達が羨ましいと思うわ。せっかく若いんだから陰でコソコソしないで、堂々と仲良くしててね」

温かい目で見守ってくれるのは有り難いが、Hさんは私とOちゃんの事を何か勘違いしているようだ。どんなに仲の良い男女でもずっと一線を越えずに付き合っていけたら、それが本当の意味での大人のつきあいだと私は思う。てか、Oちゃんは男と言うより弟や甥って感じなのになぁ。

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